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笹岡 隆次さん

笹岡 隆次さん

日本料理「天現寺 笹岡」オーナーシェフ。
1962年、東京都に生まれる。高校卒業後、18歳で赤坂の料亭「長谷川」で料理の世界に入る。
三田「菱沼」で料理長として活躍。
34歳で独立し、「天現寺 笹岡」をオープン。2007年には新丸ビルに「恵比寿 笹岡 新丸ビル店」をオープン。

自分がごきげんでいられる
時間を作ること

定年がない職業ですので、できれば生涯現役で料理を作りたいと思っています。健康の秘訣は、自分がごきげんでいられる時間を持つこと。僕は「海でダイビング」、「茶道」、「料理」。この3つの時間を大切にしています。
ダイビングはもう38年ほど続けています。ただ何もせずに海の近くにいるだけでも満足なのですが、ダイビングは穏やかな海中で漂っているのはもちろん、すーっと沈む時の感覚が最高に気持ちがいい。年に一度は海外の海に出かけるようにしています。「茶道」は20年ほどになります。茶名もいただきました。お茶は禅の精神に基づいていて、続けただけ得られるものが大きい。勉強を重ね、自分なりの禅を追求したいですね。また、幸いなことに僕は「料理」が大好きです。いい魚を見るとごきげんだし、食材の切れ味のよさ、いい香りが立ってくる、鍋中の状態が変化する。そんな一つひとつにも浮き浮きします。禅は、偏りなくとらわれず、すべてを受け入れるという心の在り方。師匠に学びながら、そんな料理をいつか作りたいと楽しみにしています。

魚の旨みが溶け出した甘辛い煮汁がからんでやわらかいキンメと豆腐がひときわおいしく。
  • 257
    kcal
  • 塩分
    2.2g

(1人分)

金目の煮つけ

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No.219

85ページ

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材料(2人分)

キンメダイ(切り身)…2切れ
にんじん…50g
しいたけ…2枚
ごぼう…35g
木綿豆腐…160g
小松菜…1株
しょうが(せん切り)…1片
しょうがの皮、長ねぎの青い部分…各少々
〈煮汁〉
|水…250ml
|醤油…40ml
|酒…20ml
|砂糖…30g


作り方

  • キンメダイは湯をかけて霜降りにする(湯通しして臭み、汚れを流し、余分な脂を落とす。水で軽く洗う)。にんじんは斜め切りにして切り目を入れる。しいたけはかさに細かい切り目を入れる。ごぼうは叩いて縦2つに切り、斜めに切る。
  • 豆腐は2等分に切る。小松菜はゆでて水気を絞り、3cm長さに切る。
  • 鍋に煮汁の材料、1、しょうがの皮、長ねぎの青い部分を入れて強火にかける。煮汁が煮立ったら、煮立っている状態を保つくらいの弱火にし、10分煮る。
  • 豆腐を加えて3分くらい煮て、煮汁に少しとろみがついたら、煮汁を具に回しかけながら2分煮る。器に盛り、小松菜を添えて煮汁をかけ、しょうがのせん切りをのせる。
これでおいしく食べやすく
  • 【野菜は切り目を入れて叩いて噛みやすく】
    かたいにんじんは斜め切りにして切り目を入れ、しいたけはつるりとすべりやすいかさ全体に2mm幅くらいに切り目を入れると、噛みやすくなります。ごぼうは細い方はかたいので、半分から下の根元側を使い、包丁で叩いて繊維を壊すと火が早く入ります。

  • 【キンメは煮すぎず身をやわらかく】
    身がやわらかくて食べやすいキンメは、骨のない部分を使います。冷たい煮汁に入れて火にかけると、徐々に温度が上がるため、魚の旨みが煮汁にしっかり溶け出し、おいしくなります。煮汁が煮立っている状態を保ち、煮すぎず、身をやわらかく煮ます。

人気のお刺身に甘辛く煮た具を混ぜた酸味のきいたすし飯は、食欲のわく組み合わせ。ついお代わり、のおいしさです。
  • 1991
    kcal
  • 塩分
    18.9g

(全量)

ちらしずし

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No.219

86ページ

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材料(4~6人分)

マグロ(刺身用)…1さく
タイ(刺身用)…1さく
にんじん…50g
しいたけ…4枚
しょうが…1片
糸三つ葉…適量
卵…1個
〈A〉
|だし汁…100ml
|醤油…10ml
|砂糖…7g
〈B〉
|だし汁…100ml
|醤油…7ml
|砂糖…5g
米…2合
〈すし酢〉
|酢…100ml
|砂糖…30g
|塩…15g
醤油…少々
塩、酢、サラダ油…各適量


作り方

  • 米は洗って30分浸水させる。5~10分ほどざるに上げ、通常より少し少なめの水加減で炊く。タイは薄めの一口大のそぎ切りにして塩適量をふり、30分~1時間おく。
  • にんじんは5mm角に切り、Aで8~10分、にんじんが浸る量の煮汁が残るまで煮る。しいたけは軸を除いてB で15分ほど煮汁がなくなるまで煮て1枚は6等分に切り、残りはにんじんと同じくらいの大きさに切る。しょうがは粗みじん切りにして水にさらす。糸三つ葉の葉は摘み、茎は湯がいて冷水にとり、2/3量は2cm長さに切り、残りはみじん切りにする。錦糸卵を作る。卵をボウルに溶きほぐして塩少々を混ぜる。熱々に熱したフライパンにサラダ油を薄くひき、卵液を流し入れて両面を焼き、キッチンペーパーにのせ油を取り、3~4cm長さのせん切りにする。
  • マグロは2cm角×10cm長さの棒状に切り、霜降りにして水で軽く洗い、1cm幅に切り、醤油をまぶす。タイは水分が出たら拭き、酢にくぐらせて酢洗いをする。
  • 炊きたてのご飯に、材料を合わせてよく溶かしたすし酢を回しかけてまんべんなく混ぜ、うちわであおいでツヤを出す。にんじん、角切りのしいたけ、みじん切りの三つ葉の茎、水気を拭いたしょうがを加えて混ぜる。器にすし飯を盛り、3、錦糸卵、2cm長さの三つ葉の茎、6等分に切ったしいたけを盛りつけ、三つ葉の葉をちらす。
これでおいしく食べやすく
  • 【にんじんはご飯粒くらいに切り、しいたけも大きさをそろえ、ご飯となじみよく】
    にんじん、しいたけはご飯粒より大きくならないくらいに切り、ご飯となじみよくします。にんじんはこの大きさなら香りが残り、味もちょうどよく入ります。

  • 【刺身は食べやすい大きさに切り、酢洗いや醤油洗いで軽やかな味に】
    タイは、食べやすい薄めの小さな一口大に切り、塩をふってから酢にくぐらせて臭みを流し、さっぱりとさせます。マグロは箸でつまみやすい大きさに切り、醤油をまぶして醤油洗いします。

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脇屋 友詞さん

脇屋 友詞さん

中国料理「Wakiya一笑美茶樓(わきやいちえみちゃろう)」、「トゥーランドット臥龍居(がりゅうきょ)」(東京・赤坂)他、計4店舗のオーナーシェフ。
1958年、北海道札幌市に生まれる。60歳。
15歳で料理の道に入り、赤坂「山王飯店」からスタートし、2001年に「Wakiya一笑美茶樓」をオープン。
中国茶に精通するだけでなく、ワインにも造詣が深く、'09年にはシャンパーニュ騎士団のシュバリエ(騎士)に叙任。
'10年厚生労働省による卓越した技能者「現代の名工」として表彰、'14年秋の叙勲にて黄綬褒章を受章。

毎日の食事は養生に直結します。
滋養のある温かい汁ものを薄味で

毎朝6時30分から1時間ほど、自宅から店までを8000歩ほど歩きます。仕事前に歩いて体を動かすことで温まり、血行がよくなります。働いている分を含めれば、1日1万歩ほどでしょうか。健康には年齢相応に気をつけていますが、特別に何かするというより、仕事に励み、食事の内容に少し配慮しています。食べることは日々の養生に直結していますから。
水分補給を兼ねてなるべく温かい煮ものやスープ、お茶をとり、腸を温めることを意識しています。煮ものやスープには、筋肉や肌、髪を作る肉や魚、大豆食品などのたんぱく質食材を具に使うと、旨みが煮汁に溶け出し、奥行きのある味に。煮ものやスープは、たっぷり汁も飲むつもりで、薄味にしています。薄味の料理を続けるには、味の満足度を高めることがポイント。陳皮、レモンなどの柑橘類、スパイス類、ハーブ類の香りや唐辛子などの辛みを生かせば、最小限の味つけでもおいしくなり、栄養面でも充実します。

自家製凍り豆腐から、ホタテの旨みを含んだスープがジュワッと。
豆腐と濃厚なそぼろのコントラストが後をひく。
  • 715
    kcal
  • 塩分
    4.9g

(全量)

自家製凍り豆腐と鶏そぼろの煮込み

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No.218

81ページ

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材料(2~3人分)

木綿豆腐・・・1丁
鶏ひき肉・・・100g
ホタテ貝柱(水煮缶)・・・10g(正味)
みかんの皮(ワタを除き、天日などで乾燥させ、せん切りにしたもの)・・・適量
 *柚子、オレンジなど他の柑橘類でも代用可
粉山椒・・・適量
サラダ油・・・大さじ1
生姜(みじん切り)・・・10g
〈A〉
|酒、砂糖・・・各大さじ2
|醤油・・・大さじ1
|鶏ガラスープ、オイスターソース・・・各小さじ1
こしょう・・・少々
水溶き片栗粉(片栗粉小さじ1を倍量の水で溶く)・・・大さじ1/2
ごま油・・・小さじ2
〈B〉
|鶏ガラスープ・・・400ml
|塩・・・少々
〈C〉 
|オイスターソース・・・小さじ1
|酒・・・大さじ1
|こしょう・・・少々


作り方

  • 豆腐は前日に冷凍庫に入れて凍らせる。耐熱容器に凍った豆腐を入れて電子レンジ(500W)で7分加熱し、粗熱をとる。水分を絞ってから厚みを半分に切り、1cm幅の棒状に切る。
  • 鍋にサラダ油、鶏ひき肉を入れ、弱火で白くなるまで炒めたら、生姜を加えて炒める。Aを加えてなじませ、こしょうを加える。水溶き片栗粉でとろみをつけ、ごま油を加えて混ぜ、取り出す。
  • 2と同じ鍋に、軽くほぐしたホタテ、B、豆腐を加え、煮立ててCを加え、スープが半分くらいになるまで落とし蓋をして煮る。器に豆腐とスープをよそい、豆腐に2をかける。みかんの皮をちらし、粉山椒をふる。
これでおいしく食べやすく
  • 【豆腐を凍らせてから煮ると、スープのしみこみがよく、心地よく噛める楽しみも】
    食べやすいたんぱく質源・豆腐。ひと晩凍らせると生の豆腐の風味が残りつつ、弾力が出て、噛むと旨みたっぷりのスープがしみ出します。

  • 【鶏そぼろはかたくならないように弱火でゆっくり火を通す】
    加熱するとかたくパサつきやすい鶏ひき肉は、弱火で調味料をゆっくり吸わせるように煮るとジューシーに。汁気がひたひたになるまで煮つめると、旨みがスープにしっかり溶け出します。

鶏肉の上品な旨みを吸った熱々の白菜と春雨は贅沢さすら感じる味。
鶏団子はふんわり口の中でほぐれます。
  • 261
    kcal
  • 塩分
    2.2g

(1人分)

白菜と鶏団子のとろとろ煮

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No.218

82ページ

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材料(4人分)

白菜・・・300g
鶏ひき肉(もも)・・・200g
玉ねぎ・・・1個(300g)
春雨・・・30g
〈A〉
 |塩・・・少々
 |酒、オイスターソース、砂糖・・・各小さじ2
溶き卵・・・1個分
片栗粉・・・大さじ1
〈B〉
 |サラダ油・・・大さじ2
 |長ねぎ、生姜、にんにく(それぞれ1cm四方に切る)・・・各5g
温かい鶏ガラスープ・・・1l
〈C〉
 |塩、こしょう・・・各適量
 |砂糖・・・少々


作り方

  • 春雨はボウルに入れて熱湯を注ぎ、約15分浸して戻し、適当な長さに切る。白菜は繊維と直角に1cm幅に切る。玉ねぎはすりおろし、キッチンペーパーで包んで水分をしっかりきる。
  • ボウルにひき肉、Aを入れてよく揉みこむ。粘りが出たら溶き卵を加えて混ぜ、さらに粘りが出たら片栗粉を加えて混ぜる。玉ねぎのすりおろしを加えてよく練り混ぜる。
  • 鍋にBを入れて中火で香りが出るまで炒め、白菜を加えて炒める。少ししんなりとしたら、鶏ガラスープを加えて煮立て、春雨を加えて蓋をして、白菜に透明感が出てやわらかくなるまで4~5分煮る。2をスプーンで約10g の団子(ピンポン玉大)にしながら鍋に落とし、C で味をととのえ、鶏団子に火が通るまで煮る。
これでおいしく食べやすく
  • 【鶏団子のたねには、おろした玉ねぎを混ぜてふわふわに】
    幅広い年代から人気の肉団子をやわらかく煮上げるため、肉だねにおろし玉ねぎを混ぜます。口溶けがよくなるだけでなく、玉ねぎの甘みでコクが増しておいしくなります。

  • 【鶏団子は、仕上がり近くに入れてふんわり煮上げる】
    ゆるい感じの肉だねを、料理の仕上がり近くに団子状に形作ってスープに入れると、長く煮すぎないので、ふんわりとした鶏団子に。白菜は繊維と直角に切ると、やわらかく煮えます。

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坂井 宏行さん

坂井 宏行さん

フランス料理「ラ・ロシェル」オーナーシェフ。
1942年、鹿児島県に生まれる。76歳。
17歳でフランス料理の世界に入り、19歳で単身オーストラリアに渡り、1年半の修業の後、帰国。帰国後、数店でシェフを務め、1980年、38歳で独立。「ラ・ロシェル」のオーナーシェフに。
1994年、テレビ「料理の鉄人」に出演し、一躍有名に。
現在は、「ラ・ロシェル南青山」、「ラ・ロシェル福岡」、「ラ・ロシェル山王」を統括。食材の持ち味を生かす軽やかなソース、美しい盛りつけに定評がある。

リーダーは
常に元気であること

一番大事なのは健康。健康維持のためには、好き嫌いなく食べること。食欲がなくてもある程度の量は食べることが必要です。
仕事以外の趣味をもつことも大切です。僕の場合は自転車、ジェットスキー、ゴルフ。若い時からジムにも通っていて、体を動かすのは自分にとってごく自然なこと。仕事とは別に、というのが大事です。自転車歴は10年くらい。ロードバイクで家から会社まで40分程度走って通勤する日も。店のスタッフ5人としらす丼を食べようと東京から江ノ島まで走ったり。やると決めたらすぐ、フットワーク軽く動ける自分でいたいですから。
海が好きで、ここ数年は、ジェットスキーに凝ってます。ガンガン走って、結構スピードを出すから、若い人に驚かれます。ジェットスキーでは、握力が鍛えられました。握力がないと波やスピードに流されてしまいますから。
元気で健康でないと、料理の味にも影響します。「リーダーは常に元気であること」。これが僕のモットーです。元気で明るい人の近くにいると楽しいでしょ。それだけでも価値がありますよね。

香ばしくしっとり焼けた鶏肉をとことん引き立てる甘辛ソース。
ご飯も野菜も進む味。
  • 515
    kcal
  • 塩分
    4.1g

(1人分)

鶏肉のソテー バーベキューソース

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No.217

83ページ

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材料(2人分)

鶏もも肉(あれば骨つき)・・・2枚
〈漬けだれ〉
 |日本酒、みりん・・・各50ml
 |醤油・・・200ml
 |砂糖、トマトケチャップ・・・各100g
 |生姜(すりおろし)・・・5g
 |にんにく(すりおろし)・・・1片分
 |豆板醤・・・5g
長ねぎ(3cm長さに切る)・・・1本分
なす(縦半分に切る)・・・1/2本分
水溶き片栗粉(片栗粉小さじ2弱を水大さじ1で溶く)・・・適量
サラダ油・・・大さじ2


作り方

  • 漬けだれの材料をよく混ぜ合わせる。鶏肉は余計な脂を切り落とす(骨つき肉の場合は骨に沿って切り目を入れ、関節にも包丁を入れる)。漬けだれ、鶏肉、長ねぎを深さのあるバットか保存容器に入れ、冷蔵庫で3時間~ひと晩おく。
  • 1の鶏肉の汁気をよく拭く。フライパンにサラダ油を熱し、鶏肉の皮目を下にして強火で6分ほど焼く。焼き色がついてパリッとしたら、裏返して火を弱くし、1の長ねぎ、なすを加えて6分焼く。取り出して、鶏肉はアルミホイルで包み、6分ほどおき、余熱で火を入れる。
  • 2のフライパンの余分な脂を拭いて、1の漬けだれから100mlを入れて中火にかけ、煮立ったら水溶き片栗粉でとろみをつけ、ソースを作る。器に鶏肉を盛り、ソースをかけて2の長ねぎとなすを添え、好みの野菜をつけ合わせる。
アレンジメニュー
  • 【ご飯にのせれば、照り焼き親子丼に】
    器に温かいご飯100g、そぎ切りにした鶏肉のソテー適量、市販の温泉卵1個を盛り、ソース適量をかける。あさつきの小口切り、白髪ねぎ各適量をのせる/1人分

これでおいしく食べやすく
  • 【鶏肉はマリネしておくとしっとりとやわらかく】
    鶏肉がしっとり焼き上がるように、漬けだれに浸してマリネしてから焼きます。汁気をしっかり拭き、多めの油で焼くことで焦げつかずに香ばしく焼けます。

  • 【火を入れすぎずに焼いたらアルミホイルで包んで休ませ、肉汁を保ってやわらかく】
    アルミホイルで鶏肉を包んで余熱で火を入れてしっとり仕上げます。休ませることで肉汁も逃げにくくなります。

ふんわりとして肉の旨みがたっぷり!
さっと作った技ありソースでハンバーグのおいしさが際立ちます。
  • 486
    kcal
  • 塩分
    2.8g

(1人分)

特製まかないハンバーグ

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No.217

84ページ

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材料(2人分)

合いびき肉・・・200g
玉ねぎのみじん切り・・・1/4個分
干し椎茸(戻したもの)のみじん切り・・・2枚分
ご飯・・・50g
トマトケチャップ・・・大さじ2
氷水で溶いたブイヨン(市販のブイヨンの素を氷水で溶く)・・・約50ml
サラダ油・・・適量
バター・・・15g
塩、粗びき黒こしょう・・・各適量
〈ソース〉
 |だし汁・・・100ml
 |醤油・・・10ml
 |いちごジャム・・・大さじ1と1/2弱
 |バター・・・20g
 |水溶き片栗粉(片栗粉小さじ2弱を水小さじ1で溶く)・・・全量
 |練りわさび・・・少々
小ねぎ(小口切り)・・・適量


作り方

  • ご飯はざるに入れ、水でさっと洗ってぬめりを取り、キッチンペーパーで水気を拭く。玉ねぎ、椎茸はサラダ油少々で強火でしんなりするまで炒めて冷ます。
  • ボウルにひき肉、ご飯、玉ねぎ、干し椎茸、ケチャップを入れ、なじむまで混ぜる。氷水で溶いたブイヨンを3~4回に分けて少しずつ加えながら、なめらかになるまでよく混ぜ、塩、黒こしょう各少々を加えて混ぜる。ラップをして冷蔵庫に入れ、1時間おく。
  • 2のたねを2等分し、小判形にととのえる。フライパンにサラダ油適量を中火で熱してたねを入れ、香ばしい焼き色がつくまで4分ほど焼き、裏返してバターを加え、溶けたらスプーンで上からもかけ、蓋をして中火で3分ほど蒸し焼きにする。裏返してバターをかけ、竹串を刺して出てくる肉汁が透明になったら、取り出して余熱で火を入れる。
  • 3のフライパンの余分な脂を捨て、だし汁を入れて温める。ひと煮立ちしたら、ソースの残りの材料を上から順に加えて混ぜ、ソースにとろみがついたあとにわさびを加えて溶かす。器にハンバーグを盛り、ソースをかけ、小ねぎをちらし、黒こしょう適量をふる。好みのつけ合わせを添える。
これでおいしく食べやすく
  • 【ぬめりを取ったご飯を入れることで、ハンバーグがふんわりやわらかく】
    たねにご飯を混ぜると、ハンバーグを焼いた時にかたく締まりすぎず、やわらかく。ご飯はそのまま使うと食感が悪くなるので洗ってぬめりを取ります。パン粉や卵を使わないので、肉感あふれる仕上がりになります。

  • 【旨みのある冷たいブイヨンを加えて焼き上がりをジューシーに】
    冷たいブイヨンで水分を加えることでたねの脂が浮かず、パサつかずジューシーに焼き上がります。ブイヨンはできるだけ冷やして。たねはこねずに混ぜ、なめらかなやわらかいたねに。焼き縮みもしにくくなります。

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陳 建一さん

陳 建一さん

「四川飯店グループ」オーナーシェフ。
1956年、東京に生まれる。62歳。
大学卒業後、父である陳建民の経営する赤坂四川飯店にて修業を開始。
1990年、父の跡を継ぎ、「赤坂四川飯店」社長に就任。
1993年、「中華の鉄人」としてテレビ番組『料理の鉄人』に出演。他にも雑誌、テレビ番組、講演、料理学校の講師などで幅広く活躍。四川料理の普及や後進の育成にも努める。

楽しいことをやって“いい気”を回し
メリハリのある生活を

年をとると、気をつけていてもいろいろな病気が出てくるよね。勝手に“内臓との闘い”、なんて命名していますけど、しょうがないですからね。だから、ちょっと気にして生活する。すごく気にするのはよくないですよ。ストレスがたまりますから。
よく言われるように“よく食べ、よく遊び、よく働く”。これが健康の素ですね。仕事はきちんとするけれど、この年になると仕事一筋ではなくて、趣味をもつのが大切。僕の気分転換はゴルフ。運動にもなるので一石二鳥です。趣味は自分に合うものなら、何だっていいと思います。食べるのが好きだったら、おいしいものを食べるだけでも。そういう時間があるから、楽しかったり、疲れが癒されたりするんですよね。メリハリのある生活は大事です。
僕も“食べるのは命”というくらい好きですね。でも最近は年齢を考えて、食後のラーメンなど(笑)を食べないようにがんばってます。おいしいものを食べている時も楽しくて“いい気”が生まれます。そういう時間の積み重ねが大切です。

醤油をまぶして香ばしさをきかせたなめらかな鶏手羽は、骨から出ただしと、オイスターソースの旨みを含んで、とびきりのおいしさ。
  • 404
    kcal
  • 塩分
    3.2g

(1人分)

鶏手羽先とねぎの醤油煮こみ

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No.216

87ページ

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材料(2人分)

鶏手羽先・・・8本
長ねぎ・・・1本
干し椎茸(一晩水に浸して戻したもの)・・・2枚
生姜の薄切り・・・1片分
生姜の皮・・・適量
醤油・・・大さじ1
オイスターソース・・・大さじ1/2
〈A〉
 |酒・・・大さじ1
 |砂糖・・・小さじ1
 |醤油・・・大さじ2/3
 |こしょう・・・少々
和風だしの素(顆粒)・・・小さじ1/2
水溶き片栗粉(片栗粉を同量の水で溶いたもの)・・・大さじ2
サラダ油・・・大さじ1


作り方

  • 鶏手羽先は関節に包丁を入れて2つに切り、骨に沿って深めに切り目を入れる。長ねぎは青い部分と白い部分に分け、白い部分は4cm長さに切る。干し椎茸は軸を除き、3等分にそぎ切りにする。
  • フライパンに水500mlを入れて沸かし、長ねぎの青い部分、生姜の皮、1の鶏手羽先を入れて中火にし、8分ほど煮る。鶏手羽の太いほうを取り出して水気を拭き、醤油を全体にまぶしてなじませる。鶏手羽の細いほう、長ねぎの青い部分と生姜の皮を取り出した後、鶏スープはボウルに移し、とっておく。
  • 2のフライパンにサラダ油を強めの中火で熱し、2で醤油をまぶした鶏手羽を皮目を下にして焼く。焼き色がついたら裏返し、もう片面を同様に焼く。中火にして生姜の薄切り、長ねぎの白い部分を加えて炒め、香りが出たら、椎茸を加える。火を止めてオイスターソースを加えてからめ、再び中火にかけ、照りが出たら、2の鶏スープ、和風だしの素、Aを加えて弱火で7~8分煮る。煮汁が3割程度に煮つまったら、水溶き片栗粉を加えてとろみをつける。
これでおいしく食べやすく
  • 【おいしいだしが出る鶏手羽先は骨に沿って切り目を入れる】
    家計にやさしい鶏手羽先は、煮ると骨からだしが出ておいしく仕上がります。骨に沿って1本切り目を深く入れると、火が通りやすくなって早く煮え、やわらかく煮上がります。

  • 【とろみをつけて具をまとめ、つるりと喉ごしよく】
    仕上げに、水溶き片栗粉を入れてとろみをつけます。鶏スープにオイスターソースの旨み、焼いた醤油の香ばしさが溶けた煮汁が鶏手羽にからみやすく、喉ごしもよくなります。

歯に負担なく「噛むおいしさ」を実感できる、おいしいもの好きのシニアにうれしい一品。
プリッとしたエビとそれぞれ異なる食感の野菜を絶品のピリ辛チリソースがまとめます。
  • 288
    kcal
  • 塩分
    3.4g

(1人分)

エビのピリ辛ソース

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No.216

88ページ

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材料(4人分)

むきエビ・・・12尾(120g)
〈下味〉
 |塩・・・小さじ1/4
 |こしょう・・・少々
 |卵白・・・大さじ1
 |片栗粉・・・大さじ1
レタス・・・1/2個
ごぼう・・・25g
じゃがいも・・・50g
れんこん・・・30g
鶏ガラスープ・・・200ml
〈A〉
 |おろし生姜・・・大さじ2/3
 |おろしにんにく・・・小さじ1
 |豆板醤・・・大さじ1
 |トマトケチャップ・・・大さじ2
〈B〉
 |酒・・・大さじ1
 |砂糖・・・小さじ2
 |塩・・・少々
 |こしょう・・・少々
青ねぎの小口切り・・・5本分
水溶き片栗粉(片栗粉を同量の水で溶いたもの)・・・大さじ1~1・1/2
酢・・・小さじ1/2 
サラダ油・・・大さじ2


作り方

  • レタスは芯をつけたまま、2等分に切る。じゃがいも、れんこんは皮をむき、5mm角に切る。ごぼうは皮をこそげて、5mm角に切る。
  • むきエビはあれば背ワタを除き、7mm幅に切る。ボウルにエビ、下味の塩、こしょう、卵白を入れて卵白のコシがなくなるまで揉みこみ、片栗粉を加えて混ぜ、なじませる。
  • フライパンにサラダ油大さじ1を中火で熱し、エビを炒め、プリッとし始めたら、じゃがいも、れんこん、ごぼうを加えて1分~1分30秒炒め、いったん取り出す。
  • 3のフライパンにサラダ油大さじ1、Aを入れて中火で炒め、水分がとび、油の色が透明な赤色になったら、鶏ガラスープを加える。3を戻し入れてBを加え、ひと煮立ちさせる。青ねぎ、水溶き片栗粉を加えて混ぜ、酢を加えてとろみが出たら器に盛る。レタスを添える。
これでおいしく食べやすく
  • 【エビは食べやすく切り、下味を入れて適度なプリプリ感に】
    加熱するとかたくなりやすいエビ。7mm幅くらいに切り、下味の調味料を順に入れて揉みこむと、火を入れてもかたくならず適度なプリプリ感が楽しめます。
    片栗粉をまぶす前に、卵白のコシがなくなるまで揉むのがポイント。

  • 【それぞれの食感がおいしく楽しめるよう野菜は小さい角切りに】
    3種類の根菜は、5mm角に切ることで、歯に負担なく噛める喜びが楽しめます。それぞれの食感の違いもおいしい。エビは野菜と一緒にいったん取り出し、仕上げにソースに戻し入れるのでかたくならず、噛みやすい食感になります。

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片岡 護さん

片岡 護さん

東京・西麻布「リストランテ アルポルト」オーナーシェフ。
1948年、東京都に生まれる。70歳。
1968年、日本領事館の総領事付き料理人としてイタリア・ミラノへ渡り、約5年間修業。
帰国後、「小川軒」、「マリーエ」を経て1983年、「リストランテ アルポルト」を西麻布にオープン。
日本の食材を生かした小皿で提供するイタリアンで人気に。
日本のイタリアンを牽引するシェフの一人として活躍。

若い頃とは食べ方を変えて
無理なく健康を維持しています

運動はしないですね。その分、食事に気をつけています。普通の人に比べて食事の時間が遅いですから、高カロリーのもの、消化に悪いもの、プリン体を多く含むもの、血糖値が上がりやすい甘いものなどはなるべく摂らないようにしています。好んで食べるのは、豆腐、納豆、卵、やわらかく焼いた肉、お刺身など消化のよいたんぱく質食材。ご飯は昔の1/3量にしています。代謝が落ちてカロリーを消費しないですから。まかないも食べる量は、以前の半分にしています。
朝ごはんには、以前はフルーツたっぷりのスムージーを飲んでいましたが、牛乳に青汁を溶かしたドリンクに換えてカロリーオフ。あとは生野菜のサラダと、バナナ、いちご、アガベシロップ*をのせたヨーグルト、バタートースト、コーヒーがお約束です。全般的に濃い味から薄い味つけにしています。あとは、オリーブオイル大さじ1をいろいろなものにかけています。便通にもいいそうなので。月に1回は健診を受けています。若い頃は無理がききますが、大事になる前にケアしたいので。毎日の食べ方で健康が保てるように気をつけています。

*アガベ(リュウゼツラン)という植物から抽出された樹液を使った甘味料

さっと焼いたやわらかな牛肉を刻んでコクのある卵黄、にんにくの香り、食感のいい玉ねぎと合わせるとたちまち贅沢な味わいの肉料理に。
  • 332
    kcal
  • 塩分
    3.2g

(1人分)

牛肉のタルタルステーキ風

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No.215

85ページ

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材料(2人分)

牛ヒレ肉(ステーキ用)・・・100~120g
塩、こしょう・・・各少々 
オリーブオイル・・・適量
〈A〉
 |にんにくのみじん切り・・・小さじ1弱
 |ディジョンマスタード・・・小さじ1 
 |玉ねぎ・・・20g
 |トレビス(あれば。ちぎる)・・・2枚
 |クレソンの葉先(ちぎる)・・・4~5本分
 |ケイパー(酢漬け)・・・大さじ2
 |青ねぎの小口切り・・・大さじ1
 |卵黄・・・1/2個分
〈B〉
 |パセリのみじん切り・・・小さじ1
 |塩・・・ひとつまみ強
 |オリーブオイル・・・大さじ1
 |粗びき黒こしょう、レモン汁、バルサミコ酢(あれば)、
 | 白ワインビネガー(なければ酢)、タバスコ®、
 | ウスターソース・・・各少々
ガーリックトースト(バゲットの薄切り)・・・4枚
市販の好みのドレッシング、ベビーリーフ、
  トマトの0.5mm角切り・・・各少々


作り方

  • Aの玉ねぎは薄切りにし、粗く刻む。ケイパーは細かく刻む。
  • 牛肉は両面に塩、こしょうをふる。小さめのフライパンにオリーブオイル大さじ1/2を強火で熱し、煙が出たら牛肉を入れ、焼き色がついたら裏返し、両面が香ばしく焼けたら、取り出す。アルミホイルに5分ほど包んで余熱で中まで火を通し、粗いひき肉状に刻む。
  • 氷水を入れたボウルにひと回り小さいボウルを入れ、2、Aを入れて混ぜ合わせ、Bを加えて全体がなじむまで混ぜる。
  • 器に3を1/2量のせ、平たく円形に形作る。ドレッシングで和えたベビーリーフをちらし、砕いたガーリックトーストを添え、トーストの上にトマトをのせ、オリーブオイル少々をかける。もう1皿も同様に盛りつける。
これでおいしく食べやすく
  • 【加熱してもやわらかいヒレ肉を選び、さっと香ばしく焼く】
    加熱するとかたくなる牛肉ですが、やわらかいヒレ肉を選び、表面をさっと焼いて中にも火を通すことで、やわらかさを保つことができます。

  • 【牛ヒレ肉は粗く刻むと噛み切らなくてすみ、食べやすく】
    やわらかく焼いて、さらに粗く刻むことで、食べやすくなります。
    肉のなめらかな食感、弾力が楽しめ、噛めば肉の旨みや調味料、ハーブの香りも広がります。

ジューシーでやわらかい豚肉を薄切りにしてさらに食べやすく。
豚肉とご飯にからむ焼き肉のたれ風のソースが食欲をそそり、お代わり必至の味。
  • 829
    kcal
  • 塩分
    4.9g

(1人分)

豚丼

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No.215

86ページ

本を購入

材料(2人分)

豚ロース肉(厚さ2cm)・・・250g
温かいご飯・・・茶碗2杯分
塩、粗びき黒こしょう・・・各適量
オリーブオイル・・・適量
〈マリネ液〉
 |みりん・・・大さじ2
 |酒・・・大さじ2/3
 |はちみつ、おろし生姜・・・小さじ1
 |青ねぎのみじん切り・・・大さじ1
 |醤油・・・大さじ2
 |にんにくのみじん切り・・・小さじ1
 |バルサミコ酢(なければ酢)・・・大さじ2/3
 |オリーブオイル・・・大さじ1/2
 |ローズマリー・・・1枝
〈A〉
 |酒・・・50ml
 |みりん、醤油・・・各40ml
〈B〉
 |りんごのすりおろし・・・1/4個分
 |おろし生姜・・・大さじ1
 |玉ねぎのすりおろし・・・1/4個分
 |おろしにんにく・・・大さじ1/2
 |長ねぎのみじん切り・・・大さじ1
玉ねぎの縦薄切り、キャベツのざく切り・・・各70g
青ねぎの小口切り・・・適量


作り方

  • 豚肉は塩、黒こしょう各適量を両面にふり、オリーブオイル大さじ1をまぶしておく。マリネ液の材料は合わせておく。
  • フライパンにオリーブオイル大さじ1を強火で熱し、豚肉を入れ、両面に香ばしい焼き色がついたら取り出す。粗熱がとれたら、ジッパー付きの保存用袋に豚肉、マリネ液を入れ、空気を抜いて口を閉じる。鍋に湯を65℃に温め、袋ごと豚肉を入れて湯せんする。30分たったら取り出す。
  • 肉汁が残ったフライパンにAの酒を入れて煮立て、アルコール分がとんだら、みりん、醤油を入れて弱火にかけてなじませ、B、2のマリネ液を加え、中火でとろみが出るまで煮つめる。
  • 別のフライパンにオリーブオイル少々を中火で熱し、玉ねぎ、キャベツを入れて炒める。塩、黒こしょう各少々を加えて炒め、しんなりとしてきたら、水少々(分量外)を加えてくったりとさせ、火を止める。
  • 2の豚肉を斜め薄切りにする。器にご飯を盛り、4、豚肉を盛り、3をかけ、青ねぎをふる。
これでおいしく食べやすく
  • 【厚みのある豚肉は焼いてからマリネ液に漬けて湯せんにすると、しっとりとやわらかく】
    厚みのある肉は、焼いてからマリネして湯せんにして火を通します。湯の温度は、たんぱく質がかたく締まらない65℃で。

  • マリネ液にはオイルやはちみつが、ソースには果物のすりおろしが入っているから、驚くほど、肉がやわらかく仕上がります。

  • 【やわらかい豚肉をさらに薄切りにして、舌ざわりよく噛みやすく】
    やわらかく火が通っていても、食べる時に肉が厚いとやはり噛みにくさを感じるもの。ごく薄切りにすることで、なめらかな舌触りとやわらかさが楽しめます。ご飯とともに食べる丼にしても食べた感じは軽やか。

6

中村 孝明さん

中村 孝明さん

19歳で長崎県内の旅館で料理の世界に入る。
1978年(株)灘萬(現・(株)なだ万)に入社。
なだ万時代には、ホテルニューオータニ店やシンガポールのホテルシャングリラ店の調理長をはじめ、調理本部部長、理事も務める。
1996年には、“和の鉄人”として人気料理番組に出演し、独創的な料理の数々を見せる。その後、同社を退社後、1999年に独立。
2014年2月には、横浜に「中村孝明 貴賓館」をオープンするなど、国内に4店舗を展開。現在に至る。

発酵食品やたんぱく質食材を
積極的にとっています

昨年11月で満70歳になりました。生涯現役、まだまだ料理を作りたいので、自然と、健康に気をつけるようになりました。時間をやりくりして週に2回は、水泳をしています。住まいを今のマンションに決めたのは、プールつきだったから。仕事が終わるのはだいたい日付が変わってからですから、これなら行けると。一回に1時間くらいかけて平泳ぎでゆっくり泳ぎます。運動に無理は禁物。疲れると、体にこたえますから。1日の締めには晩酌。その日のうちに疲れはとります。仕事ではどうおいしく作るかばかり考えていますから、こういう時間は大切です。家でのつまみも今はいたってシンプル。以前は焼き肉、ご飯ものでしたが、今はヨーグルト、豆腐、納豆、トマト、ツナ。味見やら何やらで1日中食べているようなものですから、夜は炭水化物を控えて、たんぱく質食材、発酵食品を摂っています。朝は胃がもたれることもなく、すっきり起きられます。健康診断は月に一回受けています。年々、シンプルな料理に気持ちが動きます。子どもの頃に母が作ってくれた、竃で炊いたご飯、煮干しでだしをとった味噌汁にちょっとしたおかず。好きな料理を聞かれれば、今はそんな料理ですね。

ふんわりとしたつくねに歯触りのいい玉ねぎがいいアクセントに。
ビターな甘辛だれがおいしくからみます。
  • 402
    kcal
  • 塩分
    2.8g

(1人分)

やわらか鶏つくね

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No.214

77ページ

本を購入

材料(2人分)

〈肉だね〉
 |鶏ひき肉・・・200g
 |青じそのせん切り・・・10枚分
 |玉ねぎのみじん切り・・・50g
 |おろし生姜・・・5g
 |酒・・・大さじ1と1/3
 |マヨネーズ・・・20g
 |小麦粉・・・15g
 |塩、こしょう・・・各適量
〈A〉
 |酒、みりん、醤油・・・各大さじ2
 |砂糖・・・大さじ1~1と1/2
サニーレタス・・・適量
卵黄・・・2個


作り方

  • ボウルに肉だねの材料を入れて練り混ぜる。
  • 1を8等分にして平たく丸め、フッ素樹脂加工のフライパンで両面を中火で焼く。
    3分ほどしてこんがりと焼き色がついたら裏返し、Aを順に加え、焦げないようにた
    れを煮つめながら、少し残るくらいまで煮る。
  • 器にサニーレタスを敷き、2を盛りつける。卵黄を添え、つけながら、いただく。
これでおいしく食べやすく
  • 【肉だねにマヨネーズを混ぜてふんわりとやわらかく】
    加熱すると締まってかたくなりがちなひき肉を使うつくね。日本料理ではおなじみの卵の素※をマヨネーズで手軽に代用。つくねがふんわりやわらかく仕上がります。

    ※卵の素…卵黄に油を混ぜたもの。練りものやしんじょうをふっくらさせるためにたねに混ぜる。

  • 【つくねは火を通しすぎずにふんわりやわらかく】
    つくねは焼きすぎるとかたくなってしまうので、8割がた火が入ったところでたれの材料を加え、煮つめる間に、ちょうど火が入るようにします。

酒粕が香る焼いたブリは香ばしくふっくら。
すだちを搾るとキリッとしてブリの風味が際立ちます。
  • 418
    kcal
  • 塩分
    2.0g

(1人分)

ブリの酒粕煮

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No.214

79ページ

本を購入

材料(2人分)

ブリ(切り身)・・・4切れ(1切れ40g)
大根・・・1/2本
生姜・・・10g
水菜・・・1/2束
〈A〉
 |だし汁・・・600ml
 |酒・・・400ml
 |酒粕・・・120g
 |白味噌・・・60g
 |砂糖・・・50g
 |醤油・・・大さじ2
サラダ油・・・少々
すだち・・・1個
塩、七味唐辛子・・・各適量


作り方

  • ブリは皮目に少し強めに塩をふって、全体にも塩をふり、30分ほどおき、キッチンペーパーで出た水分を拭き取る。フライパンにサラダ油を強火で熱し、両面をさっと焼き色がつくまで焼いたら、箸ではさんで皮目を下にして香ばしく焼く。
  • 大根は4等分の輪切りにして皮をむいて面取りし、断面に1本飾り包丁を入れ、米のとぎ汁(分量外)で10分ほど下茹でする。生姜は薄切りにし、水菜は根を落としてさっと茹でて4cm長さに切り、水気を絞る。
  • 鍋に醤油以外のA、2の生姜、大根を入れて煮立てて弱火にし、15分ほど煮る。ブリを加えてさらに10分ほど煮る。仕上げに醤油を加えて味をととのえる。
  • 3を器に盛って煮汁をはり、水菜、すだちを半分に切って添え、七味唐辛子をふる。
これでおいしく食べやすく
  • 【ブリは大根とは時間差で加えふんわり煮上げる】
    大根が煮え、やわらかくなってから、ブリを加えます。長く煮ないのでかたくなりません。ブリは焼いておくと下ごしらえが手軽になり、香ばしさが加わります。

  • 【醤油は煮上がりに入れ、ブリをふんわりと】
    煮汁の醤油を最初から入れて煮るとブリの身が締まり、かたくなってしまいます。仕上げに入れると香りがとばず、コクも出ます。食べるときにすだちを搾るとキリッとしてブリの風味が際立ちます。

5

落合 務さん

落合 務さん

銀座「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」オーナーシェフ。
1947年、鎌倉に生まれ、東京都足立区で育つ。今年70歳。
「ホテルニューオータニ」に入社後、22歳で洋食レストラン「Top's」(現・赤坂トップス)の料理人を経てイタリアで3年間修業後、イタリア料理店「グラナータ」の料理長に就任し、本場の味が楽しめると人気を博す。
1997年に独立し、「ラ・ベットラ」をオープン。日本のイタリアンを牽引する名店として評判をとる。2009年から、日本イタリア料理協会の会長に就任。後進の指導にも力を注ぐ。

自分で枠を作らない。
前向きな発想が元気の源

やってることは若い頃とまったく変わりません。年だからといって今までやっていたことをやらなくなったということもない。食事は、好きなものをたくさん食べる。これが一番。体にいいからって我慢してストレスを感じながら食べるほうが体に悪そうだよね。野菜より、肉が好き。昨日も焼き肉を少し食べすぎたかな。パズルは昔からよくやってるね。数字をあてはめて解く数独やカックロは、30年ぐらい続けていて難易度を徐々に上げて克服するのが楽しみ。夢中で解いてたら、新幹線で降りる駅を乗り過ごしたこともあったよ。
元気の秘訣? 間違いなく言えるのは、とことん前向き。ネガティブな思考は嫌い。仕事してたって、昨日より、よくしたい、そればっかりだよ。それがなければ、仕事してる意味がないからね。でも自分が本来そうだったかというとそうじゃない。34歳の時に言われた恩人のひと言で変わったね。同じ物事でも捉え方次第。ポジティブに受け止めれば、やることも見えてくるし、結果も好転する。人との出会いも増えてやることも増える。
いまできるベストを尽くして人のせいにしない。それが元気の源かもしれないですね。

ぎゅっと煮つめて旨みを凝縮したソースに香ばしく焼いた鶏肉を入れてさっと煮るから肉がふんわりやわらかく。おいしくない訳がない。
  • 1872
    kcal
  • 塩分
    8.6g

(全量)

鶏肉のトマト玉ねぎ煮

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No.213

79ページ

本を購入

材料(3~4人分)

鶏もも肉・・・400g
〈唐辛子オイル〉
 |オリーブオイル・・・大さじ6~7
 |にんにく・・・1片
 |ローズマリー(生)・・・1枝
 |赤唐辛子・・・1本
アンチョビ(フィレ)・・・15g
トマトジュース(食塩不使用)・・・200ml
おろし玉ねぎ・・・300g
じゃがいも・・・1個
ブロッコリー・・・4房
強力粉・・・10g
塩、好みで粗びき黒こしょう・・・各適量


作り方

  • 鶏肉は大きめの一口大に切り、塩小さじ1/2をふり、塩が溶けてなじむまで2~3分おく。にんにくは3つに切る。ローズマリーは2~3つに切る。赤唐辛子は種を除き、2つに折る。じゃがいもは皮つきのまま、ラップで包んで電子レンジで3分30秒~4分加熱し、皮をむき、4~6つに切る。
  • 唐辛子オイルを作る。深めのフライパンにオリーブオイルを入れ、火にかける。ローズマリーを入れてフライパンを傾けて弱火にかけ、オイルに香りを移す。ローズマリーがパリッとしたら取り出し、にんにくを入れる。にんにくがきつね色になり、竹串をさしてスーッと通ったら取り出し、火を止める。オイルを少し冷ましてから赤唐辛子を入れて弱火で熱し、黒くなる前に取り出す。
  • 鶏肉に薄く強力粉をまぶし、2のフライパンに皮目を下にして入れ、強めの中火でフライパンをゆすりながら、しっかりと焼く。皮が香ばしく焼けたら、火を止めて裏返して中火でさっと焼き、一度、取り出す。
  • 3のフライパンにアンチョビを入れ、つぶしながら混ぜて溶かし、トマトジュースを加える。強めの中火にかけ、ヘラで混ぜ、鍋底に混ぜた跡が残るまで煮つめ、沸いてきたら弱火にする。おろし玉ねぎ、じゃがいも、出た肉汁ごと3の鶏肉、ブロッコリーを加え、好みで黒こしょうをふり、ふたをして10~15分弱火で煮る。器に盛り、2で取り出したローズマリーをのせる。
これでおいしく食べやすく
  • 【鶏肉は皮目から焼いて一度、取り出す】
    鶏肉は皮目から焼き、「このまま食べておいしい」というところまで香ばしく焼いておくのが大事。煮ると、この香ばしさがソースの香りや旨みになり、おいしくなります。鶏皮が苦手な人もおいしく感じられ、一度取り出しておくから、肉がかたくなりません。

  • 【おろし玉ねぎを入れて鶏肉を煮るからふんわりやわらかく】
    煮つめて旨みを凝縮したソースにおろし玉ねぎを入れれば、味に奥行きが出るだけでなく、鶏肉がふんわりとやわらかく煮上がります。鶏の旨みが出ている肉汁も余さず、煮汁に加えます。

いつもの豚肉も焼き方次第でごちそうに。
まずは脂を香ばしく焼いてから、表面はしっかり、裏面はさっと焼いて余熱で仕上げれば肉の旨みをたたえたしっとりジューシーな至福の味が楽しめます。
  • 773
    kcal
  • 塩分
    3.5g

(1人分)

豚肉のタリアータ

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No.213

81ページ

本を購入

材料(2人分)

豚ロース肉(とんカツ用)・・・2枚(360g)
塩・・・小さじ1/3
オリーブオイル・・・大さじ3
〈サラダ〉
 |ベビーリーフ・・・40g
 |玉ねぎ(縦薄切り)・・・1/4個分
 |紫玉ねぎ(縦薄切り)・・・1/4個分
 |きゅうり(斜め薄切り)・・・1/2本分
 |セロリ(斜め薄切り)・・・1/2本分
 |プチトマト(縦に半分に切る)・・・4個分
 |塩・・・ふたつまみ
 |赤ワインビネガー(なければ、レモン汁、酢)・・・小さじ1
 |オリーブオイル・・・小さじ2
 |粗びき黒こしょう・・・適量
〈ソース〉
 |オレンジ果汁・・・大さじ2
 |グラニュー糖・・・2g 
 |バルサミコ酢・・・大さじ2
 |塩、粗びき黒こしょう・・・各少々
 |バター・・・15g
パルミジャーノチーズ(塊)・・・適量


作り方

  • 豚肉の先が細くなっている脂の多い「バラ先」を肉叩きで叩いて、2/3ぐらいの厚さにし、筋切りをする。バラ先の筋を1~2ヵ所切り、その他の部分の筋を1~2ヵ所切る。高いところから両面に塩をふり、塩が溶けてなじむまで2~3分おく。
  • 豚肉を焼く。フライパンにオリーブオイルをひき、豚肉を脂を下にして立てて入れ、肉側をフライパンのへりに押しつけ、中火にかける。脂がきつね色になるまで、しっかりと焼いたら、盛りつけの時に表になる側を下にして焼く。脂が多ければ、キッチンペーパーで少し拭き、中火のまま焼く。豚肉を少し持ち上げてみて、表面の脂が色づいていたら弱火に落とす。豚肉の縁が白っぽくなったら、裏返し、火を止める。脂が多いようなら、脂をキッチンペーパーで拭いて適度に残し、蓋をしてそのままおく(ソースを作る間は、冷めないよう、アルミホイルをかけておく)。
  • サラダを作る。ボウルにサラダの野菜を入れて混ぜ合わせる。塩、赤ワインビネガーを入れて混ぜ、黒こしょうとオリーブオイルを加えて混ぜ、器に盛る。
  • ソースを作る。豚肉を取り出したフライパンにグラニュー糖、オレンジ果汁を入れ、中火にかけて沸かし、火を止める。バルサミコ酢、塩、黒こしょう、バターを加え、溶かす。
  • 3の器に豚肉を1cm厚さのそぎ切りにして盛り、4をかけ、すりおろしたチーズをかける。
これでおいしく食べやすく
  • 【バラ先を叩いて薄くして豚肉の火の通りをそろえる】
    脂の多い先の細くなった部位「バラ先」は、かたくて焼けにくいので、肉叩きで叩いて2/3ぐらいの厚さにすると他の部分と火の通り時間が大体そろいます。
    さらに筋切り(脂と赤身の間にある筋に包丁の先で切り目を入れる)をすると肉が反らないため、均一に火が入ります。

  • 【脂と片面をしっかり焼いたら、あとは余熱で火を通す。しっとりと肉汁をたたえた焼きあがりに】
    生焼けにならないよう、つい焼きすぎてかたくなってしまうのが肉料理。最初に脂をしっかりと焼き色がつくまで焼き、次に盛りつけで表面になるほうを下にして焼きます。

  • 肉の側面が白くなったら、裏返すサイン。7~8割方、肉に火は通り、表面もきれいに焼けています。裏返して火を止めた後はアルミホイルで包んで余熱で。
    ジューシーでパサつきません。

4

野﨑 洋光さん

野﨑 洋光さん

東京・南麻布「分とく山」総料理長。
1953年、福島県石川郡古殿町に生まれる。64歳。
伝統の日本料理に、調理科学からのアプローチで数々の革新的な手法を編み出し続け、素材を生かす日本料理の技法を発表。「日本の食の原点は家庭料理にあり」と家庭料理の大切さを説く。
店の定休日はもっぱら依頼に応え、講演、地産地消の活動や料理教室で全国各地を訪れる。福島県の復興支援活動は、積極的に続けている。

キレよく動き、思考をクリアにするため、
毎朝のトレーニングは欠かせません

4年ほど前に野菜中心の食生活に変え、2カ月で10kgほど減量。以来、ベスト体重を保っています。シニア層は特に、食べて健康的に痩せるのが重要です。今は、1日3食で野菜を中心に約1kg食べる食事法がいいと思っています。野菜を300~400g、汁ものは野菜、きのこ、豆腐の計150gを含んで400g、ご飯は150g、肉や魚の主菜が100~150gで約1kg。栄養バランスがよいのはもちろん、これだけの量を食べると間食する気がなくなります(笑)。
食生活だけでなく、運動も大切です。フットワークのよさを保つため、毎朝、出勤前に家の近くの公園でトレーニングをしています。滑り台の階段で足の筋を伸ばす、鉄棒で懸垂する、ブランコを使ってからだをひねる、後ろ歩きを速足で100mなどのセットを1時間ほど。運動は屋外でしたいし、お金もかからないし、公園で何の遊具が使えるかと考えるのも脳の活性化になります。続けていると目力が出て、からだのキレがよくなりました。頭も冴えて発想が浮かびやすくなり、行動の幅がより広がったような気がします。

茹で方ひとつで、牛肉はここまでやわらかく甘みと旨みたっぷりの牛肉に。
ほんのり酸味のきいた山いも大根おろしで後味は軽やか。
胃腸にやさしい一品。
  • 310
    kcal
  • 塩分
    1.6g

(1人分)

牛しゃぶ 山いも大根おろしかけ

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No.212

77ページ

本を購入

材料(2人分)

牛もも薄切り肉・・・100g
山いも・・・150g
大根おろし・・・300g
青ねぎ・・・2本
〈A〉
 プレーンヨーグルト・・・100g
 長ねぎのみじん切り・・・1/4本分
 レモン汁・・・小さじ1
 薄口醤油・・・大さじ1
 白炒りごま・・・大さじ2


作り方

  • 山いもは皮をむき、2.5cm角に切って布巾で包み、すりこぎなどで叩く。青ねぎは斜め薄切りにし、水に放して水気を絞る。ボウルに汁気を絞った大根おろし、山いも、青ねぎを入れてさっと混ぜる。
  • 牛肉を70℃の湯で泳がせるようにしてしゃぶしゃぶする。肉の表面がほんのり白くなったら、水に放して水気を拭く。
  • 器に牛肉を盛り、1をのせる。ボウルにA の材料を入れて混ぜ、上からかける。
これでおいしく食べやすく
  • 【牛肉は70℃の湯で茹で火を入れすぎず、水で熱をとり、甘くやわらかく】
    牛肉はたんぱく質が固まり始める70℃の湯で茹でると、やわらかく仕上がります。
    広げて入れ、湯に泳がせるようにすると、熱ムラができず、短時間で均一に火が入ります。

  • 表面が白くなったら引き上げ、余熱が入らないように水にとります。
    氷水では脂が固まってしまい、おいしくありません。

  • 【胃腸にやさしい山いも、大根おろし、ヨーグルトをかけて肉料理を軽やかに】
    滋養があって消化がよい山いもは叩いて食感を残します。消化酵素を含む大根おろしでまとめると、より食べやすくなります。ソースは、腸によい乳酸菌を含むヨーグルトを使うと、ほんのりした酸味で肉料理があっさりいただけます。

口の中でほろりととける風味豊かなイワシのつみれ。
イワシときのこから旨みがしっかりと溶け出たつゆは、
ごく薄味でも味わい深く、からだに染み渡るおいしさです。
  • 179
    kcal
  • 塩分
    2.8g

(1人分)

イワシつみれきのこ汁

TEXT

No.212

78ページ

本を購入

材料(2人分)

イワシ・・・2尾
椎茸・・・2枚
舞茸、えのきたけ、しめじ・・・計300g
長ねぎ・・・1本
味噌・・・10g
小麦粉・・・大さじ2
塩・・・適量
〈A〉
 水・・・600ml
 薄口醤油・・・25ml
 昆布(10cm角)・・・1枚
わけぎ・・・2本


作り方

  • イワシは三枚におろし、両面に塩少々をふって15分おき、洗って水気を拭く。長ねぎは粗みじんに切る。わけぎは3cm長さに切る。
  • イワシを包丁で叩き、細かくする。ボウルにイワシ、長ねぎ、味噌、小麦粉を入れ、ゴムべらで押しつけるようにして粘りが出るまで混ぜる。
  • 椎茸は軸を外し、4~5つに薄切りにする。舞茸は食べやすくほぐす。えのきたけは石づきを取り、長さを半分に切ってほぐす。しめじは石づきを切り、1本ずつほぐす。きのこをざるに入れて熱湯に20秒ほど浸して引き上げ、湯をきる。
  • 鍋にA、(3)を入れ、(2)をスプーンで一口大にすくい取り、汁の中に入れてから、弱めの中火にかける。沸騰したら火を弱めてアクをすくい、2~3分煮てわけぎを入れ、火を止める。
これでおいしく食べやすく
  • 【すり身を使わず、身を叩くことで風味豊かに。つみれにするとイワシがふんわりと口どけよく】
    イワシは叩いてつみれにして煮ると、ふんわりと仕上がり、噛む力が弱くても魚料理が楽しめます。叩く前にイワシに塩をして15分ほどおくことで、つみれの味がおいしく決まります。
    叩いたら、小麦粉、長ねぎ、味噌と合わせてすりつぶすように粘りが出るまで混ぜると、生地がまとまり、ふんわり煮上がります。

  • 【低温から徐々に温度を上げて旨みたっぷりの汁に。
    おいしく水分摂取できます】
    きのこ、つみれを入れてから火にかけ、徐々に温度を上げていくと、きのことイワシの旨みがより出て、汁が味わい深くなります。
    シニア層は汁ものから水分をとるのも重要で、旨みたっぷりの汁は薄味でも味がよいので、減塩にも役立ちます。

3

古田 等さん

古田 等さん

銀座「Furuta」オーナーシェフ。
1956年、岐阜県に生まれる。今年、61歳。
岐阜市の四川料理店で修業後、22歳で独立し、岐阜市内に「開化亭」をオープン。
中国料理の枠にとらわれない技法を取り入れた感性豊かな素材重視の料理に、全国から食通が集まり、名店として評判に。
60歳を機に、「開化亭」を長男に任せ、2014年「Furuta」をオープン。

日々の仕事で体のメンテナンス。素材を生かした料理で健康に

歳を重ねるにつれ、“素材本来の味”を楽しみたい気持ちが強くなりました。自然の力を体に入れ、負担になる余計なものはなるべくとらない。自分で作る料理も調味料は最小限にとどめています。仕事後は外食が多くなりますが、素材の持ち味を生かした料理か、昔からおなじみの家庭料理を好んで食べますね。体の理にもかなっている気がします。
特に運動はしていませんが、愛犬の散歩は1日3回欠かしません。健康の秘訣は、毎日の仕事でしょうか。店の掃除、仕入れ、仕込み、料理、接客。体はもちろん頭も使います。仕事を続けているから、年齢とともに訪れる衰えも緩やかなのだと思います。後は夢を持つこと。還暦で東京に店を移すのは、周囲には驚かれましたが、若い頃から夢に向かって着々と時間をかけて準備してきたので、思いつきではありません。歳をとってよかったと思えるのは、若い頃と比べて自分の料理に迷いがなくなったことです。

プロの技ならではのしっとりやわらかな茹で鶏が家で楽しめる贅沢。
コクのあるごまだれは混ぜるだけとは思えない味。
  • 225
    kcal
  • 塩分
    2.4g

(1人分)

万能ごまだれ棒棒鶏

TEXT

No.211

75ページ

本を購入

材料(2人分)

鶏むね肉・・・1枚
生姜の皮・・・2~3枚
長ねぎの青い部分・・・1本分
紹興酒・・・大さじ1
きゅうり・・・1本
トマト・・・1個
香菜・・・適量

〈万能ごまだれ(作りやすい分量)〉
醤油・・・大さじ5
砂糖・・・大さじ3
酢・・・大さじ1
練り白ごま・・・大さじ1と1/2
長ねぎのみじん切り・・・大さじ2
生姜のみじん切り・・・大さじ1
ラー油(好みで)・・・適量


作り方

  • 茹で鶏を作る。鍋に湯を沸かし、生姜の皮、長ねぎの青い部分、紹興酒を入れる。鶏肉を入れて火を弱め、5~7分茹でたら、茹で汁ごとバットかボウルに移し、粗熱がとれるまでおく。その後、冷蔵庫で冷やしておく。
  • 万能ごまだれの材料を混ぜ合わせる。きゅうりは長さを半分に切り、細切りにする。トマトはヘタを取り、薄い半月切りにする。
  • 器にきゅうりとトマトを盛る。茹で鶏は薄切りにしてから細切りにし、きゅうりにのせ、ごまだれ大さじ4をかけ、香菜をのせる。
これでおいしく食べやすく
  • 【短時間で湯から上げ、余熱で火を入れて鶏肉をしっとりと】
    加熱するとパサつきやすい鶏むね肉は、茹できってしまわずに5~7分茹でたら引き上げ、茹で汁とともに冷ますとしっとりと仕上がります。茹で湯には、紹興酒を加えてほんのり鶏肉に風味を移すのがプロの技。

  • 【茹でてから冷やして肉汁を中にとどめる】
    茹で汁が常温まで冷めたら冷蔵庫に入れて冷やします。冷やしながら、鶏肉をゆっくりと休ませることで、肉汁が肉の中にとどまって安定し、切っても肉汁が流れ出ません。旨みあふれる茹で鶏が楽しめます。

MEMO
  • 混ぜるだけの「万能ごまだれ」は使いまわしのきく便利だれ。牛肉、豚肉にも合い、茹で野菜や冷ややっこにかけてもおいしくいただけます。

味わい深いきのこのスープは体の芯に、味覚に響くピュアなおいしさ。
麺をかた茹でにすれば、食べる間に麺がやわらかくなっていく
食感の変化も楽しめます。
  • 486
    kcal
  • 塩分
    4.0g

(1人分)

(つゆ1/2の場合)

きのこつゆそば

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No.211

76ページ

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材料(2人分)

中華生麺・・・2玉
舞茸、しめじなどの好みのきのこ・・・計600~800g
豚バラ薄切り肉・・・2枚
酒・・・大さじ2
塩・・・大さじ3/4
醤油・・・大さじ1
水溶き片栗粉(片栗粉大さじ2を水大さじ4で溶いたもの)・・・大さじ2
長ねぎのみじん切り・・・適量
こしょう、片栗粉・・・各適量


作り方

  • スープを作る。きのこ類は食べやすく切ったり、裂いたりする。鍋に4カップの水を入れて強火で沸かし、きのこ類を入れ、強火のまま茹でる。途中で少しかき混ぜる。きのこがしんなりとしたら、酒を加え、塩、醤油を加え、水溶き片栗粉でとろみをつけ、少し煮る。
  • 豚肉は3~4cm幅に切り、こしょう、片栗粉をまぶし、(1)に入れる。火を止め、余熱で火を通す。
  • 別の鍋に湯を沸かし、中華麺をさっと茹で、湯をきり、器に盛る。(2)のスープをかけ、長ねぎをのせる。
これでおいしく食べやすく
  • 【とろみをつけて旨みをとじ込め飲みこみやすく】
    たっぷりのきのこから出る自然のとろみに加えて、水溶き片栗粉でとろみをつけることで、きのこの旨みを含んだスープが麺にからみやすくなります。誤嚥(ごえん)もしにくくなります。

  • 【豚肉に片栗粉をまぶしてやわらかく口当たりよく】
    豚薄切り肉は、片栗粉をまぶしてスープに加えると、片栗粉の膜がガードして豚肉がやわらかく仕上がり、旨みもとじこめられます。
    スープの火を止めてから豚肉を入れることで、よりやわらかく。

MEMO
  • ★だしの出る舞茸、しめじを入れれば、あとはお好みのきのこで。今回は、椎茸60g、舞茸、本しめじ、白しめじ、山えのき(なければえのきたけ)、エリンギ、霜降りひらたけ、やなぎまつたけ、なめこ各100gを使用。

    ★スープとしていただいてももちろんおいしい。

2

大宮 勝雄さん

大宮 勝雄さん

浅草「レストラン大宮」オーナーシェフ。
1950年、東京・浅草に生まれる。今年、67歳。
18歳で料理人を目指し、フランス料理店で修業を始める。
ニュージーランドでホテルのスーシェフを務めた後、イギリス、フランス、ギリシャ、モロッコにて地方料理を学ぶ。
1982年、地元の浅草に「レストラン大宮」を開店し、今年で35周年を迎える。2007年には、東京・新丸の内ビルディングに2店舗目を出店。

肉は健康の素。食べるとすぐに元気が出ます

健康でないと、味の感じ方が変わってしまうので、週2~3回、出勤前にジムで運動しています。ダンベルなどの基本エクササイズを1セットやってサウナと風呂に入る。きつい運動は結局、続かないので、無理はしないことです(笑)。体重は自己ピークの85キロから72キロに落とし、さらに62キロになったときには、年が年なので病気じゃないかと心配されたことも(笑)。今は、66~67キロをキープしています。
昼ごはんには、好物の赤身肉の牛ステーキなら400gくらいは食べられます。塩、こしょうのシンプルな味つけでミディアムレアに焼いたステーキは、まさに“命をいただいている”という味。疲れが吹きとび、すぐに元気になりますね。そんな日の晩ごはんはお蕎麦だけ。お肉、蕎麦、お肉、蕎麦でバランスをとっています(笑)。年相応の基礎代謝力に合わせて、たんぱく質を充実させ、炭水化物は控えるようにしています

生姜を贅沢に使うのがプロならでは。
みりんで甘みをつけたソースが噛んで旨みあふれる豚肉にからんで
ご飯がすすみます。
  • 628
    kcal
  • 塩分
    2.7g

(1人分)

和風ポークジンジャー

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No.210

75ページ

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材料(2人分)

豚肩ロース肉(とんカツ用・1cm厚さ)・・・2枚(300g)
塩、粗びき黒こしょう、小麦粉・・・各適量
玉ねぎ(1cm幅の輪切り)・・・1枚
オリーブオイル・・・大さじ1
バター(食塩不使用)・・・少々
サラダ油・・・少々
キャベツのせん切り・・・適量

〈マリネ液〉
酒、生姜のすりおろし・・・各100g
みりん・・・50g
醤油・・・25g
にんにくのすりおろし・・・1片分
赤唐辛子(種を取り、ちぎる)・・・1本分


作り方

  • 豚肉は周囲の筋と肉の境に包丁を入れて筋切りをする。裏返して、表面と互い違いに同じように切り目を入れる。内側にある筋は、やや深めに包丁を入れ、筋切りをする。バットにマリネ液の材料を混ぜ合わせ、軽く塩、黒こしょうをふった豚肉を漬け、冷蔵庫で30分ほどおく。
  • 豚肉の汁気をキッチンぺーパーで拭き、小麦粉を均一に薄くまぶす。
  • フライパンにオリーブオイル、バターを入れて中火で熱し、バターが溶けたら豚肉を入れる。両面に香ばしい焼き色がつくまで焼いたら、バットに豚肉をのせ、焼いた時間と同じ時間、休ませる。器にキャベツを盛り、黒こしょう少々をふる。
  • ソースを作る。玉ねぎを半分に切り、サラダ油とともに(3)のフライパンに入れて中火で炒める。軽く焼き色がついたら、マリネ液、豚肉から出た肉汁を加える。ひと煮立ちしたら、豚肉を戻し入れて手早くからめ、ソースごと(3)の器に盛る。
これでおいしく食べやすく
  • 【筋切りをして豚肉を噛みやすく】
    豚肉は脂身と赤身のバランスがよく、やわらかく焼き上がる肩ロース肉を使用。焼くとかたくなる筋の部分は筋に直角に切り目を入れておきます。

  • 【豚肉をマリネして味をつけながらやわらかくします】
    マリネして豚肉に味を入れます。同時に玉ねぎ、生姜の酵素が豚肉に働き、やわらかく焼き上がります。長い時間マリネすると肉がかたくなるので、漬けておく時間は30分に。

肉を冷やしながら作って焼いたハンバーグは、肉汁たっぷり!
りんご、玉ねぎを使ったあっさりとした和風ソースに、肉の旨みが際立ちます。
  • 664
    kcal
  • 塩分
    2.5g

(1人分)

ハンバーグステーキ  和風ソース

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No.210

76ページ

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材料(2人分)

合いびき肉・・・300g
玉ねぎのみじん切り・・・30g
パン粉・・・10g
牛乳・・・大さじ2
ナツメグ(パウダー)・・・少々
溶き卵・・・1個分
塩、粗びき黒こしょう・・・各少々
サラダ油・・・大さじ2

〈和風ソース〉
赤ワイン・・・250ml
玉ねぎのすりおろし、りんごのすりおろし・・・各1個分(約180g)
にんにくのすりおろし・・・1/3片分
醤油・・・小さじ4

作り方

  • 和風ソースを作る。鍋に赤ワインを入れ、強火で煮立て、半量になるくらいまで煮つめる。玉ねぎを加えて混ぜ、なじんだら、りんごを加えてひと混ぜし、にんにく、醤油を加えて煮る。途中で味見をし、玉ねぎの辛みがとんだら、火を止める。
  • たねを作る。フライパンにサラダ油大さじ1を中火で熱し、玉ねぎを入れて塩、黒こしょうをふり、縁が茶色く色づくまで炒めて取り出し、冷ます。パン粉に牛乳、ナツメグ、溶き卵を加えて混ぜ、そのつど、混ぜる。炒め玉ねぎも加えて混ぜる。大きなボウルに氷水を入れ、その上に別のボウルをのせてひき肉を入れ、溶き卵などと混ぜた炒め玉ねぎを加えてゴムべらで押しつぶすように混ぜる。ひき肉に糸を引くような粘りが出たら、たねのできあがり。まな板にラップを広げ、半量のたねを取り出し、ラップごとキャンディ包みにする。手で叩きながら、たねを1cm厚さほどの木の葉形に整え、冷蔵庫で30分ほどおく。残りの半量も同様にする。
  • ハンバーグを焼く。(2)のラップを開け、片面だけ包丁の背で格子状のくぼみをつける。フライパンにサラダ油大さじ1を強めの中火で熱し、くぼみのある方を下にして香ばしい焼き色がつくまで焼く。裏返して同様に焼き、上から軽く押して透明な肉汁が出てきたら火を止める。バットに取り出して、フライパンにのせて温めながら、焼いた時間と同じ時間、休ませる。
  • 器に(3)、好みのつけ合わせを盛り、(1)のソースを温めてかける。
これでおいしく食べやすく
  • 【冷たい状態を保ってひき肉を混ぜる】
    手で混ぜずにゴムべらで冷やしながらひき肉を混ぜることで、脂と肉の繊維がなじみやすくなります。結果、焼き上がりは肉汁が流れ出ず、しっとりとした食感に仕上がります。

  • 【余熱で火を入れ、肉をジューシーに】
    焼きすぎるとかたくなってしまう肉。強めの火で両面を焼き固め、肉汁がピンク色から透明になったら、火を止めて取り出し、余熱でじっくりと火を通すとジューシーに焼き上がります。

1

譚 彦彬さん

譚 彦彬さん

中国料理「赤坂璃宮」オーナーシェフ。
1943年、横浜・中華街に生まれる。
16歳から料理の修業をはじめ、新橋「中國飯店」、芝「留園」、京王プラザホテルなどを経て、1996年「赤坂璃宮」オーナーシェフに。
地縁のあった銀座で満を持して2004年「赤坂璃宮銀座店」を開店。

おいしいものを食べる それが健康の秘訣

食べるのは好きです。生きがいに近いですね(笑)。仕事が終わっての晩ごはんはほとんど外食です。おいしい料理を食べていないと、味がわからなくなりますから。実際に食べてみないと、今の人たちがおいしいと思う味の感覚を知ることができないんですね。盛りつけも参考になり、楽しいです。若い頃から肉が好きで、いまでもステーキはよく食べます。最近は寿司に惹かれるかな。職人さんそれぞれで魚の〆め具合、酢飯の加減、握り方が違い、それがストレートに味に現れる面白さに魅力を感じます。健康管理のための運動は、ほとんどしていませんよ(笑)。ただ、常に動いていないと落ち着かない性格なので、それがいい運動になっているのかもしれないですね。ま、何より、自分が好きなおいしいものを食べているのが体にいいのだと思います

切り込みを入れて下味をつけ、
さっと炒めれば、イカがおいしくやわらかく
  • 604
    kcal
  • 塩分
    4.0g

(全量)

スルメイカの塩味炒め

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No.209

75ページ

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材料(4人分)

スルメイカ(胴・下処理したもの)・・1杯分
グリーンアスパラガス・・・1本
きくらげ(生)・・・3個
たけのこ(水煮)・・・1/2個
にんじんの薄切り・・・4枚
長ねぎ・・・1/3本
にんにく、生姜・・・各1/3片分(約2g)
紹興酒(なければ酒)・・・小さじ1
サラダ油・・・適量
ごま油・・・小さじ1

〈下味〉
全卵・・・小さじ1
塩、こしょう・・・各少々
サラダ油・・・小さじ2
片栗粉・・・小さじ1/2

〈合わせ調味料〉
中華(チキン)スープ・・・大さじ1
塩・・・小さじ1/3
砂糖、鶏ガラスープの素(顆粒)・・・各少々
こしょう・・・少々
水溶き片栗粉(片栗粉小さじ1を同量で溶いたもの)・・・小さじ1

作り方

  • イカは切り開いて平らにし、胴の内側に格子状に切り込みを入れる。縦に半分に切り、かたい部分を除き(足側から1cm幅)、2cm幅に切る。ボウルの下味の材料を入れて混ぜ、イカを加えてからめる。ねぎは2cm幅に斜めに切る。にんにく、生姜は包丁でつぶす。合わせ調味料の材料を混ぜ合わせる。
  • アスパラガスは斜め1cm幅に切る。たけのこは根元のかたい部分を除き、イカと同じくらいの大きさの薄切りにする。
  • フライパンに湯を沸かし、塩小さじ1/2(分量外)、サラダ油小さじ1を入れ、(2)とにんじん、きくらげを入れ、ひと煮立ちしたら、ざるに上げる。フライパンを拭き、深さ5mmほどサラダ油を入れて強火にし、(1)のイカを入れる。丸まり始めたら、引き上げてキッチンペーパーにのせて油をきり、野菜のざるにのせる。
  • フライパンをきれいにしてサラダ油小さじ2を強火で熱し、にんにくを入れて香りが出たら、ねぎ、生姜を加えて炒め、香りが出たら(3)の具を加え、紹興酒、合わせ調味料、ごま油を回し入れ、合わせ調味料がなじむまでさっと炒める。
これでおいしく食べやすく
  • 【イカに切り目を入れる】
    加熱するとかたくなるイカは、格子状に切り目を入れると、歯が入りやすくなり、かみやすく、イカ本来のやわらかい身が楽しめます。

  • 【下味を入れてさっと火を入れる】
    イカは卵や片栗粉を揉みこんで下味をつけておくと、味も入って、火を入れてもやわらかに仕上がります。先にさっと油通しをしてから、さっと炒めるから、さらにやわらか。

旨みたっぷりの鶏もも肉を
おだやかな酸味のりんご酢を使った
甘酢あんでさっぱりと楽しみます。
  • 1173
    kcal
  • 塩分
    3.8g

(全量)

鶏やわらか揚げの甘酢からめ

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No.209

77ページ

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材料(2〜3人分)

鶏もも肉・・・1枚
玉ねぎ・・・1/4個
ピーマン・・・1個
赤ピーマン・・・1/2個
長ねぎ・・・1/3本
にんにくの薄切り・・・1/3片分(約2g)
片栗粉・・・適量
水溶き片栗粉(片栗粉小さじ1を同量で溶いたもの)・・・小さじ1/3
サラダ油・・・大さじ1
ごま油・・・小さじ1
揚げ油・・・適量

〈A〉
|ローリエ・・・1枚
|長ねぎの青い部分・・・1本分
|生姜の薄切り・・・1枚
|水・・・適量
|紹興酒(なければ酒)

〈下味〉
全卵・・・大さじ1/2
醤油・・・小さじ1/2
こしょう・・・少々
片栗粉・・・大さじ2

〈甘酢〉
りんご酢・・・50g
トマトケチャップ・・・40g
砂糖・・・40g
水・・・50g
醤油・・・小さじ2
レモンの薄切り・・・3枚

作り方

  • 鍋にたっぷりの湯を沸かし、Aを入れて10分ほど煮出し、鶏肉を入れて火を弱め、煮立たせないように約20分茹でて取り出す。別の鍋に甘酢の材料を入れ、煮立ったら火を止め、冷ましておく。玉ねぎはくし形切りに、ピーマン、赤ピーマンは乱切りに、ねぎは2cm幅の斜め切りにする。
  • ボウルに下味の材料を入れて混ぜ、鶏肉を8つに切って加え、からめる。片栗粉をたっぷりとまぶす。揚げ油を160℃に熱し、鶏肉を揚げる。少し色づいたら、玉ねぎ、ピーマン、赤ピーマンを加えて1分ほど揚げて引き上げ、油をきる。
  • フライパンにサラダ油を入れ、弱火で熱し、にんにくを入れ、香りがたったら、ねぎを軽く炒め、甘酢を加える。煮立ったら水溶き片栗粉を加えてとろみをつけ、(2)を加える。ごま油を回し入れ、甘酢をからめる。
これでおいしく食べやすく
  • 【鶏肉は茹でてから下味をつけて粉をつける】
    鶏肉は茹でてから、卵、片栗粉も揉みこんで下味をつけ、片栗粉をまぶすとふんわりとした揚げあがりに。

  • 【甘酢のとろみでさっぱりと食べやすく】
    おだやかな酸味のとろみのついた甘酢にからめると、肉の揚げものがさっぱりとおいしく。鶏肉は火を通しすぎるとかたくなるので、甘酢はさっとからめるだけに。