■5月のパネリスト | |
司会 蜷川 真夫 進行 宮崎 緑 渡辺 宣嗣 パネリスト 石井 苗子 (女優,キャスター) 岩井 信 (アムネスティ日本支部「死刑廃止」コーディネーター) 上田 紀行 (東京工業大学助教授) 遠藤 誠 (弁護士) 菊田 幸一 (明治大学法学部教授) 金 美齢 (JET日本語学校校長) 呉 智英 (評論家) 菅沼 光弘 (前公安調査庁第二部長) 高市 早苗 (新進党・衆議院議員、死刑廃止を推進する議員連盟幹事) 高野 孟 (「インサイダー」編集長) 藤永 幸治 (帝京大学法学部教授・元東京高検検事長) 牧 義行 (弁護士) 舛添 要一 (国際政治学者) 宮崎 哲弥 (評論家) 若一 光司 (作家) VTR出演 森田 泰元 (広島県福山市市議会議員、児童誘拐殺人の遺族)
死刑制度を考える手がかり (蜷川 真夫)
国際的には死刑制度は廃止の方向にあります。国家が人を殺してよいのか、という人権的な視点からです。しかし、これだけではこの問題を結論づけられないところに死刑制度を論ずる難しさがあります。廃止論の立場に立つルポライターの鎌田慧(さとし)さんは、存続論の論理は次の3点だとしています。 つまり、死刑制度廃止へ進むには、この3つをのり越えなければならないというのです。とくに、この感情は、時代や宗教、文化によって大いに違うし、また、個人によっても差があるでしょう。
- 凶悪犯罪の抑止力になる
- きれい事をいう廃止論者も自分の肉親が殺されれば、きっと死刑を望むはず
- 法的制度があるから、守るのは当然。
あまりいい言葉ではありませんが、いわゆる識者が集まって議論すると、廃止論が強く出る傾向があります。しかし、現実の世論調査などを見ると、逆に存続論が比率としては大きくなります。また、この問題を論じるとき、どうしても具体的な犯罪を頭に描いて考えざるを得ません。こんな場合でも死刑を認めないのかどうか、という議論です。
ひとつ、注意しておかねばならないことがあります。この日本には、現在死刑制度が存在するということです。もし、死刑制度がないということだと、たぶん議論の進め方から変わってしまうだろうと思います。死刑制度そのものがいいか悪いか、というより、死刑制度を存続させるか、それとも廃止するか、そういう議論になるということです。実際、世論調査などでも、制度があるから存続した方がいいという、意見がかなり多いのです。
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