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8月23日 壮絶!真夏の恐怖体験

8月の更新はこの夏25歳になったばかりの矢島の身に起こった恐怖体験をご紹介…。
それは「人間ドック」。
初めてですよ、バリウムを飲んだのは!!


衝撃的過ぎて写真もシロクロに…!

あ、ちなみに。
このようすをカメラに収めたかったのはやまやまですが、到底出来ないことでした。この文章の善し悪しはすべて、お読みになっている方の想像力にかかっています。

人間ドックを受ける日を決めたその日から当日までの2週間、終始私を悩ませていたのはバリウム。
白くてドロっとしている、その名を聞くと誰もが眉をひそめる存在。
どうにもこうにも恐ろしい気がしていました。

前日は迫り来る大敵に備え、Jチャンネルを終えた矢島はそそくさと家に帰りました。
午後9時まで(実は9時2分まで食べていました)母親の作った美味しいごはんを堪能したのです。
検査が終わるまで食べられないとなると、どうしていつもより食欲が増すのでしょう?大食いアナウンサーは、家でもご飯をおかわりしました。

何度も何度も病院からの封筒の中身を確認し、忘れ物が無いよう気をつけました。
でもやっぱりバリウムのことを考えるとなかなか寝付けません。

そして朝…。
早めに行ったおかげで、検査も順調に進みます。
どうやら胃のX線検査は最後のようす…医師が聞いた私の心音はいつもより早めになっていたに違いありません。

そんな時、医師からナゾの発言が。
「ブスコパンは打ちません。」

ぶすこぱん?
これは胃の膨張を抑える働きをする注射だそうですが、今月から打たない方針になったということでした。
ここにくるまで、注射を打つことを知らなかった私は、「本来なら打つはずだったんだ」と必要のない動揺でますます不安に…。

さあいよいよ胃のX線検査の会場へ…。
扉から出てきたおじさんは唇が真っ白。
待合室にいるおじさんは顔面蒼白。どうやら相当のバリウム嫌いと見ました!
週刊誌を読んでいるおじさんも平気そうな顔でいますが、足は貧乏ゆすり。(ちなみに靴下が真っ白!)

「あぁ、みんな不安なんだ。」と心なしか安心した私。
椅子に腰掛けて待つこと10分。

扉の向こうからはガタンゴトンという音と、医師の声が。
前にいた人たちはもう誰もいません。
扉の向こうに吸い込まれていきました。

ひとりぼっちの待合室。
心細い限りです。
週刊誌のスクープもこんなときは気を引きません。
パラパラめくっても頭に入ってくるのは、扉の向こうの音だけ。
しょぼん…まさにこんな感じです。

「矢島さん、お入りください。」

とうとう呼ばれてしまいました。
2週間も前から、早く呼ばれて早く終わりたかった。でもずっと呼ばれたくなかった。
複雑な思いのまま、無言で(声が出なかった…)お辞儀をして中に入ります。

いきなり渡されたのは、人差し指くらいのケース。
中には粉が入っています。
医「これを水で飲んでください。炭酸です。」

話には聞いていた炭酸。
なるほど、と軽い気持ちで飲んだらビックリ!
後から思えばこれが大敵でした。
炭酸の中でも、すごい炭酸です。
シュワ〜どこの騒ぎではなく、口の中での音はジュウオワオアアオワオオワワワワ〜という感じでした。
微炭酸があるならばこれは超炭酸、いえいえ、ド炭酸。
炭酸好きの私でさえも飲むのにも一苦労、途中で「うっぷ」となっていると
医「全部飲んでください」と一言。
矢「ごめんなさい…シュワアワワワア〜。」

そして渡されたのが紙コップ。
思っていたより小さい、よく見るサイズの紙コップでした。
でもコーヒーやお茶が入っているよりずっと重たい。
なるほど、ディスイズ BA。金属なのですね。

さぁ、待望の(?)バリウム体験!!

手は腰に当たっていたので、グビグビっと行きたいところですが、かなりドロっとしています。
味はあまり感じません。イチゴ味とかバナナ味もあるって言っていたのに〜!
ちっとも美味しくない。舌触りはドロ&ザラ。実に恐ろしい舌触りです。
でもさっきの炭酸よりはマシです。
このとき、ボスはもう過ぎたのだと悟り、自分を勇気付けました。
「出口は近い、頑張れ私!」

おなかの中はすでに発泡が始まりコポコポと音を立てています。
ゲップをしたらやり直し、と聞いていましたが
これには問題ありません。
私はゲップが出せないのです…情けない。

壮絶なドリンクを飲み干した次は金属とアクリル板の間に挟まれてゴロリ、ゴロリ。
医師からマイクを通して動きが指示されます。
運動音痴がたたってか、言われた動きがわからないことや合ってないこともしばしば。
何度か医師が中に入ってきて教えてくれました…情けない。

「もうちょっと左」
「もうちょっと斜め」

といわれてサッパリわからなかった私の動きを劇的に変えたのは
脳内を過ぎったひとつの画像。
胃薬の箱にあった胃のイラスト。

「そうか!胃は曲がっているからこんな動きをして胃全体にバリウムを広げているのかあ」納得した後は医師の手を煩わせずに動きました。
ゴロゴロ…でもやっぱりおかしな行動です。
これを毎日見ている医師も大変です。

これからもしバリウムを飲む人がいたら、
フライパンに油を広げるような感じ
オットセイになった感じ
そんなイメージでゴロゴロしてみてください。


壮絶なX線検査はこれでおしまい。
検査室から出てきた時にはふらふらしながらも達成感がありました。

…しかし、これで終わったわけじゃなかったんですよね。
それは帰り際に手渡された下剤にヒントがあります。
ヒントどころか、これが要因です。
まさに冷や汗ものの体験が続いたのでありますが、これ以上はもういいですよね。
あぁ辛かった………合掌。

綺麗な話題をお伝えできなくてごめんなさいね。
ではまた来月!

 

 
 
    
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