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2月20日   潜入!シンクロ中国ナショナルチーム
井村チャイナ その変貌

北京五輪まで半年となりました。今回注目の競技にシンクロナイズドスイミングがあげら
れます。これまで1984年の五輪採用時から日本にメダルをもたらし続けたコーチ、井村雅代さんが中国ナショナルチームのコーチとなったからです。日本がメダルを死守できるのか、それとも中国がメダル争いに割って入ってくるのか。昨年10月に報道ステーションで放送した「井村チャイナ その変貌」をここにまとめてみます 。
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宮嶋:「中国ではオリンピックが終わるまで、選手たちの練習を一切公開しない方針を採っています。そんな中、私たちは井村雅代さんがコーチをするシンクロナショナルチームの練習に潜入することができました。」

潜入!シンクロ中国ナショナルチーム
井村チャイナ その変貌


2007年3月に行われた世界水泳メルボルン。
シンクロナイズドスイミングで、中国は大躍進を遂げました。

過去6回のオリンピックで日本にメダルをもたらし続けた井村雅代さんが中国コーチとなって、わずか3ヶ月で臨んだこの大会。
その成長ぶりはシンクロ関係者を驚かせるものでした。

過去、オリンピックや世界選手権では7位、6位という成績に甘んじていた中国が
デュエット、チームそれぞれ、4種目で4位の座を手に入れ、メダル目前まできたのです。



          
  デュエット チーム
'00 シドニー五輪 7位 7位
'01 世界水泳福岡 8位 7位
'03 世界水泳バルセロナ 7位 6位
'04 アテネ五輪 7位 6位
'05 モントリオール世界水泳 6位 6位

  デュエット チーム
'07 メルボルン世界水泳 TR 4位 TR 4位
  FR 4位 FR 4位




宮嶋:「一気に二段階アップですね」

井村コーチ:「これが第一歩ですから」

井村コーチは選手と抱き合います。

キャプテン張選手:「井村コーチは、中国選手の練習に対する考え方を変えてくれました。
以前よりもっと練習が好きになり、今まで考えもしなかったことを目標にするようになりました。」


中国メディアもこの結果を大々的につたえました。

北京青年報の劉蓬林記者は日本語でこう答えてくれました。
「井村さんに対して、その評価を書きました。本当にいい監督だと思います。私が日本びいきということもありますが、いい人ですよ。」

WEN HUI DAILYの沈雷記者は冷静に分析してくれました。
「井村さんが来てからの一番の変化は、このシンクロという競技が中国で注目されるようになったことです。それまで中国ではシンクロはほとんど知られていませんでしたから」



中国サイドからの賞賛を浴びる一方で、日本からは、中国を教えることに対する非難の声も聞こえてきました。
人知れず悩む井村さんを励ましたのは思わぬ人物でした。




日本を代表する飛び込み選手、寺内健選手を指導する馬淵崇英さん。
1988年に中国、上海からやってきて、寺内選手をここまで育て上げてきました。

寺内健選手が北京オリンピックメダルをとることが、スーエイ(崇英)さんの夢です。

井村コーチ:「彼ね、ひとつだけすばらしいメールをくれたんですよ。私、中国のジャージ似合うかなってメールを送ったら、スーエイさんが、 『先生、似合うよって、自分で汗をかいて、その立場になったんだから、きっと似合う』って。」


 


日本のジャージを着た中国人と、中国のジャージを着た日本人。



馬淵崇英コーチ:「周りの方々はきっとわかってくれますよね。スポーツというのは単に国と国の戦いという意識ではなく、スポーツは自分の理想の飛込みとか、理想のシンクロ、そこを追求するものですからね。」


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