佐々木:松尾さんのツラそうな顔の角度を見ていて、
『芸術性とはやはり、非日常なのだな』と、感じました(笑)
『考える人』も実際にやってみると、ものすごくつらい姿勢ですから・・・。
それにしても、なんでしょう、この違い・・・。
いやもちろん、『ほつれ髪の女』は元々のモデルの方が美しかったのだとは思いますよ?
でも私だってもっと慈愛に満ちたことを考えていたら表情も変わったのかもしれませんし。
なんてムキにならずに、落ち着いて考えてみると、
この顔の向き自体、現実的にはあまりない角度。
やっぱりダヴィンチの絵は、自分の理想の美を創り出したものだったのではないかと思うのです。
目の前の人物や自然を超えた、完璧な美を。
そして自らを魅了するほどに達した絵を見るときの満足感たるや、
まるで我が子のように愛おしく、永遠に傍に置いておきたい!
・・・なんてことを絵に対して感じていたのではないかと想像するのです。
想像が膨らむダヴィンチの展覧会は、いよいよ残りあと1ヶ月です!
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『レオナルド・ダ・ヴィンチ 美の理想』 http://davinci2012.jp/
2012年 3月31日〜6月10日
Bunkamura ザ・ミュージアム
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