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4月5日 目撃!!大誤審と世界一。
           
王JAPANの世界一に沸いた、第1回ワールドベースボールクラシック。
我々テレビ朝日野球中継スタッフも、アメリカへ飛び、激闘を目の当たりにしました。

まず直前合宿地アリゾナ州フェニックスでは、最終強化試合を生中継。
試合が行われたのは、ブリュワーズが春季キャンプを行っているメリーヴェル・ベースボールパーク。小さな球場に地元のファン、低いフェンスに天然芝。
こういう球場で実況をするというのは初めての経験。
非常に貴重であり、なんだか不思議な感覚でした。
  
   メリーヴェルベースボールパーク


客席とグラウンドこの近さ

そしていざ決戦の舞台、アナハイムのエンゼルスタジアムへ。
そこで目撃したのが、アメリカ戦、あの、「世紀の大誤審」でした。
記者席で試合を見ていた僕は、
一瞬何が起こったのかまったく分かりませんでした。
その後すぐに状況を理解し、繰り返し流れるリプレイ映像を前に愕然、そして怒り。
試合後配られた審判のコメントに、疑問。
「我々のジャッジの決まりでは、
満塁の状況で、あの3塁の判定をするのは、塁審ではなく球審の私である。」
簡単に言えば、そういう説明でした。
ジャッジの決まりで球審と決まっているのは理解しましたが、それならば、
あのプレーの直後に球審がアウトだと言うべきです。
アメリカの監督の抗議を受けて判定を変え、
その後にあの場面をジャッジするのは本来球審なんだ、と言われても・・・。
なんとも言えない悔しさと疑念の中、
試合後の記者席ではリプレイが何度も何度もモニターに流されていました。

仮設の記者席から目撃


総立ちで盛り上がるアメリカのファン

しかし日本代表は負けませんでした。
翌日の練習では、王監督も選手達も、「もう切り替えはできている」と話しました。
その後の快進撃は皆さんご存知の通りです。
初代世界王者に輝いたこと、世界に日本野球の強さを見せつけたこと、数々の不利を乗り越えたこと。
この優勝の意味は本当に大きいと思います。

練習グラウンドにて栗山英樹さんと


やじうまプラスで生中継

何より僕が嬉しいのは、日本中が野球の面白さを思い出したこと。
WBCの視聴率は驚異的な数字に達し、
今まであまり知られていなかった素晴らしい選手たちがメディアで取り上げられるようになりました。
野球担当として、野球ファンとして、ここ数年は野球人気低迷という言葉が先行し、野球というスポーツ自体が持つ面白さ、奥深さが忘れられているような気がして、残念な思いでした。
最近野球は見てなかったなぁというアナタも、初めて野球ちゃんと見たよ、というアナタも、とにかく今シーズン、野球を追ってみてください。
この王JAPAN世界一が、ペナントレースの盛り上がりにつながることを強く願っています。

エンゼルスタジアム


放送席で中山アナと
   
 
    
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