ハイライト

3日目 Round3
フォン シャンシャンが完全V王手、韓国のアマが1打差2位
野村敏京は10位に後退、宮里藍は36位で最終日に突入
ムービングデーとなった「全米女子オープン」第3ラウンド。今季限りの引退を表明している宮里藍は1バーディ、2ボギーの73とスコアを一つ落としてトータル2オーバー、36位タイで最終日を迎えることとなった。優勝を目標に掲げてきたが現実的に難しくなった今。最終日はどれだけ宮里らしさをせることができるのか。
 
トップはトータル9アンダーのフォン シャンシャン(中国)。フォンは17番までパーを並べる展開が続いたが、ようやく18番でバーディを奪取。頭1つ抜け出して、完全優勝に王手をかけた。1打差の2位タイには韓国のアマチュア、チェ ヘジンとエイミー ヤン(韓国)。アマチュアが優勝することになれば、1967年のカトリーヌ・ラコステ(フランス)以来、50年ぶり。史上二人目の偉業になる。
 
通算4アンダー、6位タイからスタートした野村敏京は要所でパットを決められず73。スコアを一つ落として通算3アンダーの10位タイグループに後退。葭葉ルミはノーバーディ、2ボギー、1ダブルボギーと乱調。通算4オーバーは51位まで大きく順位を下げた。
 
72代目の世界一に輝くのは誰なのか。泣いても笑っても残すは1日。熱い戦いを期待したい。

宮里藍にとって夢舞台も残すところ1日「楽しみたい」
「毎日似たような内容で、中々グリーンでパットが決まってくれない。今日もちょっと伸ばせそうで伸ばせなかったですね」と振り返る宮里。「ラインの読みだと思う。ようやくちょっとグリーンをつかめた感じがしている。色がはっきり分かれているくらい芝目があるけれど、それが影響するホールとしないホールがあって。今日はほとんど薄めに読んでいたら、惜しいパットにつながっていたので思ったより芝目を気にしなくていいのかなと思って終わった」と手ごたえをつかみかけたところでホールアウトとなってしまったが、「明日に向けてすごく大きい」とうなずいた。
「4日間ゴルフができるのはすごくうれしいですし。(観に来ている)両親も最後の全米女子オープンなので、もう一日楽しんで応援してもらいたい。最後の2メートルのパーパットをしっかりと入れたぶん、明日はまた1日がんばれるかなと思います。もう1日がんばればアンダーパーにはいけるので、それを目指してがんばりたい」。いよいよ明日がずっと悲願に掲げていた戦いの最終日。何とか笑顔で終わりたい。
一歩後退の野村敏京と飛距離女王・葭葉ルミの奮起にも期待
日本勢最高位で最終日を迎えるのは野村敏京。この日はバーディ一つのみ。前日の6位から順位を落として10位タイまで後退したが、かすかな望みを残して最終日に突入する。「パット自体は悪くなかったので、明日はセカンドでしっかりと寄せていければ。メジャーだから分からないので、できるだけ伸ばしていきたい。今日のベストスコアは5アンダーなのでそこを目指して。優勝を狙って頑張りたい」。上がりのバーディを吉兆として、最終日は今日のぶんまでバーディラッシュといきたい。第一ラウンド3位タイからずるずる後退してしまった葭葉ルミ。上位陣とは大きな差ができたが、3日目を終えて飛距離は全体1位。爆発力と飛ばしで、最終日は再び上昇気流に乗りたい。
完全V? アマチュア優勝? 米国勢の反撃? みどころ満載の最終日
初日から首位を快走するフォン シャンシャン。3日間でボギーわずか一つは、大会レコード。タイもなく、一度も首位を明け渡すことなく優勝すれば1977年以来の快挙。中国人初制覇なるか注目だ。
一打差の2位タイにつけるアマチュアのチェ ヘジン。1967年のキャサリン・ラコステ以来となる、大会史上二人目のアマチュア優勝に大きく前進した。54ホールを終えて、通算8アンダーはアマチュアの大会記録。大記録達成まであと1日。世界を驚かすことができるのか。
10位タイの13人までに、米国以外の選手が12人。うち韓国勢は9人。唯一気を吐いているのが米国のクリスティ・カー。2007年覇者のカーが、5打差からの逆転を実現させるか。
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