これまでの放送

2021年3月14日

今回のTVタックルは

本当に開催できる?観客は?ワクチンは?
どうなる!? 東京オリンピック



開催まであと4カ月あまりとなった東京オリンピック・パラリンピック。ある国内の世論調査では、中止や延期を望む声が多く開催でよいと回答したのは22%にとどまっているという。著名人の聖火リレー辞退者、練習もままならない出場選手問題、チケットはどうなる?など、問題山積の東京オリンピックをTVタックルが徹底検証!


■著名人も含め相次ぐ聖火ランナーの辞退
 聖火ランナーそれぞれの想いと現実… どうなる聖火リレー


先月のG7首脳オンライン会議では、菅首相が開催の決意を表明。各国から支持を得られたというが、開催が近づいてきて、様々な問題も…聖火リレーは3月25日、福島からスタートになっているが…。



福島県葛尾村を走る予定の果樹農家の古山浩司さんは、「福島、宮城、岩手、この三県の復興を全世界に発信するという名目のオリンピックであり、福島県民は本当に震災以降、日本全国、世界各国の人たちから多くの支援、励ましの言葉いただき、その感謝の気持ちを聖火ランナーとして走る時に伝えたい」という。



埼玉県川口市に住む鈴木昭重さん。前回の東京オリンピックの聖火台作った人物。鈴木さんの父と兄が手掛けていたが、納期まで残り1カ月の時に父が急死。当時29歳の鈴木さんは急遽、兄の聖火台製作に参加したという。そして無事に聖火台に火がともったといいます。そんな苦労をした鈴木さんが今回、川口市の聖火ランナー第一走者の予定。「親父と長男、次男、三男と、みんな5人で走る気持ちでいます」といいます。



間近に迫った聖火リレーはスタートできるのか?
問題山積の東京オリンピックはいったいどうなるのか?
スタジオで元JOC参事春日良一さんが現状を語る!


■日本では開催の賛否が分かれている東京オリンピック
 世界の国々は一体どう見ているのか?徹底調査!


前回リオデジャネイロオリンピックで、開催国となったブラジル。
男子サッカーではPK戦の末オリンピックで初の優勝。悲願の金メダル獲得のブラジル。
現在新型コロナウイルスの死者数は27万人を超えて1日あたりの死者数が世界最多に。
そんなブラジルの現状を話してくれたのはリオデジャネイロ在住スポーツジャーナリストの藤原清美さん。



ブラジルのサッカーの試合は、コロナ対策として全土で無観客で行われている。ベンチではマスクの着用が義務。選手は、試合ごとに新型コロナウイルスの陰性証明を提出しないと試合に出ることはできないという。試合でスタジアムに入れないサポーターたちはモニターを設置している街の飲食店で観戦。マスクもせず歓喜の声をあげていた。



東京オリンピック開催について、どう考えているかを聞いてみると…
「ワクチンがみんなに行き届いていないし、開催されないと思う。だから、延期」
「僕らがコントロールできる問題じゃない。開催は微妙だよ」
「オリンピックは開催するべき。リオオリンピックはすごく楽しくて、すごく盛り上がった。その気分を東京にも味わってほしい」…など、様々な声が聞かれた。



近年、柔道や空手なども人気のイタリア。東京オリンピックで新たに正式種目となる空手において多くの有力選手を擁し、メダル獲得が期待されている。そんなイタリアのスポーツ界の現状を伝えてくれたのは、オリンピック委員会の通訳をつとめたこともあるというローマ公認ガイドの竹内みどりさん。



「今のところスポーツ選手を優先してワクチン接種という予定はない」という政府に対し、オリンピック委員会は、代表選手の優先的なワクチン接種を求めているという。イタリアではスポーツの試合は無観客。オンライン配信で観戦。ローマオリンピックのときにつくられた約7万人を収容できるスタジアムも、以前の賑わいは無く寂しいという。パンデミック前には非常に流行っていたパブも試合で盛り上がっているかと思ったら観に来ている人も少なく盛り上がりもイマイチ…。



イタリアでも東京オリンピック開催について、どう考えているかを聞いてみると…
「社会的にも有益なイベントだが、現在の複雑な状況では中止すべきだと思う」
「東京オリンピックは絶対に開催すべきだと思う。ワクチンの接種が始まり、パンデミックも収束に向かっているから」
「開催できれば全ての国にとって再生のシンボルとなると思う。ワクチン接種が間に合えば、オリンピック開催は十分可能だと思う」とイタリアでも賛否の意見が聞かれた。



前回のリオデジャネイロオリンピックでは金、銀、銅を合わせ121個のメダルを獲得したアメリカ。夏季オリンピックでは最多メダル獲得数を誇る。アメリカでは、去年12月中旬にワクチン接種を開始。スポーツジャーナリスト・杉浦大介氏が現状をリポート。



オープン戦が始まったメジャーリーグ。メディアが入れる所は球場内の一部だけで、以前は取材パスを下げていれば比較的どこでも入れ、フィールドをうろうろして選手にインタビューできたが、今年は一切選手と直接話すことができなくなり、フェンスの外から見るしかなくなったという。「日本は感染者数も死者数もアメリカとは段違いで少ないので、メディアの取材体制がかなりゆるくアメリカの方が厳しいと思う」という。



先月、バイデン大統領は…「オリンピック開催は科学に基づいて判断すべき。開催を願っているが、まだ分からない」と慎重に判断すべきという立場を示した。
またニュージーランド・オリンピック委員会のトップは1月、健康への不安のため、国内の一部の選手がオリンピックに参加しない可能性があるとも述べた。
一方、イギリス・ジョンソン首相は、菅総理と電話協議の際、東京オリンピックに関して「全面的に支持する」と語ったという。



海外の選手は東京オリンピックに来ることができるのか?
そして、日本はどのように対応すべきなのか?



  • <ゲスト>
  • 東国原英夫
  • トラウデン直美
  • 春日良一    元JOC参事
  • 青島健太    スポーツライター
  • 田中ウルヴェ京 IOCマーケティング委員

  • ※敬称略