2006年4月3日放送
「終わりなき葬列 3」〜拡大する石綿被害と国の不作為責任〜

石綿紡績で栄えた大阪・泉州地方の人々は、戦中、「石綿号」と名づけた攻撃機を献上していた。
2005年1月放送の「終わりなき葬列」は、アスベストによる深刻な健康被害を初めて明るみに出した。この取材と放送が引き金となり、6月、大手機械メーカーのクボタが、従業員の被害実態(75人死亡)について記者会見した。ここにアスベスト被害は大きな社会問題となる。被害はアスベストを扱う企業の従業員(労災)だけに留まらなかった。工場周辺の住民がアスベスト特有のがんやじん肺などを発症している事実(公害)が各地で明らかになってきた。死者は、累計ですでに1万人を超えているとも考えられ、加えて今後40年間で10万人が犠牲になると専門科学者は分析する。被害が大きくなった背景には国の無策があった。その〃物的証拠〃を今回、明らかにする。また、新たな被害を発掘、国と関係会社による大規模健康調査の必要性を訴える。

(制作:朝日放送)


Copyright(C)2006 tv asahi All Rights Reserved.