2004年9月6日放送
「花はどこへ行った」 〜犯罪被害者の救済に向けて〜

遺影を抱え加害者の刑事裁判に臨む辻本幸子さんと長女の千里さん
近年、犯罪被害が多発する中で、被害者の社会的・経済的なダメージはきわめて大きいにもかかわらず、真に望むきめ細かな支援のあり方はまだ十分ではないのが実情だ。
大阪市内に住む辻本幸子さん(62)は、暴走運転によるひき逃げで息子を亡くした。加害者は「危険運転致死罪」で起訴され、懲役7年の判決を受けている。
幸子さんは、以前は自宅で居酒屋を経営していたが、数年前に廃業し、一人息子に老後の面倒を期待していた。息子を思い眠れない夜が今も続いている。「息子を殺され、たった懲役7年ではやりきれない」という。
10年前強盗犯に夫を殺害された、泉佐野市の大引節子さんには、今でも年に2回は獄中から自宅に手紙が届く。いとも簡単に、加害者に住所を知られている現実が、「気持ち悪くて、信じられない」と大引さんは言う。
犯罪被害者救済にとって今何が必要なのか、法的社会制度的にどのような方向に進めばいいのかを探る。

(制作:朝日放送)


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