放送したお宅
2012年12月28日(金)放送
埼玉県所沢市・シュナッケンベルグ邸
− 森と光と芸術を楽しむ家 −

2012年2月

敷地面積 155平米 (47坪)
建築面積 65平米 (20坪)
延床面積 117平米 (36坪)
木造+一部RC造
建築費:非公開 坪単価:非公開



緑の多い丘陵地帯に建てられたお宅。蛇行した小道が楽しい庭は雑木林をイメージ。大きく張り出した軒裏にはスギ板を張っています。

リビングダイニングの広さは約23畳。隣の敷地に建物が建った時の事を考え、リビングの窓は目線をずらせるように斜めに配置。真南に面するため、室内に光が満ちます。日差しの強いときは鎧戸で調節します。

市松模様や障子の桟のデザインが美しい3畳の和室。和室を仕切る引き戸は2種類。ふすまと、風と光を通す簀戸を季節によって使い分けています。

片持ち階段が美しいコンクリート壁のあるダイニング。テラスからの光が気持ちいい食卓です。冷暖房効率を良くするためリビングと仕切る事も出来ます。

台所は居間から見えない奥まった場所に配置。テラスを通して、リビングの雰囲気を感じられます。

洗面室の床は市松にはったタイル。暗くならないように南からの光をハイサイドライトから取り込みます。浴室からは、南東面の緑を存分に楽しめます。

日本画家である奥さんのアトリエの広さは約10畳。大きな軒に守られバルコニーと、浴室への光を届けるハイサイドライトから間接的に光を取り込みます。

アトリエの奥にはデスクを配置。上部にはご主人の“隠れ家”ロフトがあります。寝室は緑を眺められるように窓を高めに設定しています。

建築家のプロフィール
佐藤武見
1986年 多摩美術大学美術学部建築学科卒業。
1987年〜93年
 
アーキテクトファイブ勤務。
イサムノグチと恊働。
1993年〜98年 世界80カ国を廻る旅に出る。
1998年 帰国。佐藤武見建築事務所設立。

佐藤武見建築事務所
所在地 東京都文京区大塚5-19-3
電話 03-3945-1407
FAX 03-3945-1407
E-mail info@takemisato-architects.com
URL http://takemisato-architects.com/

建築家の一言
施主と一緒の土地探しから始まった家作り。プランニングに取りかかる頃には好きな事がなんでも言い合えるような関係に。
間口は広いが奥に従って細くなっていくこの敷地にもっとも合う形を導きだす為にスケッチを初め模型等で空間を確かめつつも四苦八苦。
構造家の白須さんや棟梁である小林さん等の助言と手仕事の技で難解で複雑な面合成で持つ大屋根は隣接するゴルフ場の緑を切り取ってほんとに素敵な屋根に仕上がっています。その他この家ではいろんなところから工夫をして取り入れた光の発見をしていただければと思います。
渡辺篤史の感想
豊かな緑の環境を取り入れたとても素晴らしい建物です。非常に使いやすい機能的なキッチンダイニング。さらにリビングは音楽ホール、そしてまた、和のテイストもありますよね。建物全体が美しいです。こういう建物が並ぶような環境が増すことを願ってやみません。