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2012年5月11日(金)放送 東京都調布市・与倉邸 - 屋内に路地をつくった家 - |
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加藤詞史 | ||||||||||||||||||||||
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株式会社加藤建築設計事務所 | ||||||||||||||||||||||
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「まん中からひらく」 建物は5つの箱が重なる入れ子状の構成で、いくつかの建物が集まったかのような、あるいは一つの建物が分裂したかのようにも見えます。中央筒状の空間に十分な気積と自然採光、通風を持たせ、開放感のある外部のような空間を考えました。 筒状の中央D室からの外部への視線は、奥行き(距離)のあるもので、そこから見える周辺の緑や得られる通風は、隣人と直に視線を合わせること無く同じ緑を活用可能です。そこには程よい距離感と共有意識が生まれ、垂直方向高さ6mからの採光と通風(排気)による良質な環境は、エネルギー消費の抑制にもつながっています。天井の存在を感じることのない空間は、限られたスペースだからこそ得られる広がリ感です。中央の空間を外部と見立てることで、周囲の室には実際以上の距離感が生まれ、家族に程良い関係と距離を実現しています。 前面道路から、旗竿形状を活用した縁側本棚、筒状の中央D室を介して、畑テラス、畑がつながり、通りからの視線は畑まで届き、街に奥行きのある広がリと場所性を付与しています。 縁側本棚は隣家の庭を借景とするとともに、隣家からの視線には、深さと景色を与えています。この場所は半公共的な交流スペースとして成長することを期待しています。 場所を少しずつシェアしながら、つながり、開く構成が、1軒に閉じること無く相互に連携、連続する建築群のきっかけとなるのではと考えています。 |
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各部屋がそれぞれ一棟の建物となって路地空間を成す、言わば内外が裏返ったような間取り。どこまでが内で、どこからが外なのかが曖昧になる開放感があります。旗竿地というと、どうしても閉鎖的になりがちですが、この建物は近隣の人々を招き入れるような温かさが感じられます。大胆にして繊細な、作り手の思いと住み手への心遣いが伝わってくる建物です。 | ||||||||||||||||||||||
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