2012年2月3日(金)放送 神奈川県川崎市・馬場邸 − 内にも外にもバルコニー 10坪の家 − |
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佐藤森 | ||||||||||||||||
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+○一級建築士事務所設立 | ||||||||||||||||
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約16坪の敷地に建つ小住宅。 地盤が軟弱であったのと1階に間口いっぱいの駐車場を必要とするため、木造ラーメン工法を採用している。これゆえ建物重量の軽量化及びローコスト化を図った。 クライアントはアウトドアを趣味にしていることもあり、この住宅には3つの性格の異なるバルコニーを設けた。1つは2階の内部のようなアウターバルコニー、もうひとつは3階の外部のようなインナーバルコニー、そして屋上バルコニー。 インナーバルコニー上部には、この建物の屋根の大きさ約半分を占める大きなトップライトが設けられており、ここからの光は北側の3層分程の高さがある壁で反射されて、ロフト、3階、そして2階の居間まで届く。ここからの光は密集地に建つこの住宅の主な採光ともなっている。 そしてこのインナーバルコニーはロフトや3階のプライベートスペースと、2階の共有スペースである居間との間の、プライバシー上のバッファーゾーンでもあり、外部の自然の変化に対して大変敏感な空間でもある。ここがこの住宅の核になればと考えた。 |
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東西に細長い狭小と言える建物です。しかし、室内に身を置いても狭さを全く感じません。リビングと一体の外部バルコニーは、周囲の壁を高くする事で、部屋の一部のように感じられます。さらに3階の内部バルコニーとその先のトップライトを透かして見える青空は屋外にいるかのように気持ちいいです。そして、小さな家ながらも妥協する事なく、趣味の空間がたくさん採られているところも素晴らしい。生活を存分に楽しんでいる家族に相応しい建物です。 | ||||||||||||||||