2011年5月27日(金)放送 茨城県守谷市・中山邸 − 大屋根の下に集う家 − |
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伊礼智 | ||||||||||||
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伊礼智設計室 | ||||||||||||
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1. 佇まい再考 この家を設計し始めた頃だったと思います。沖縄の伊是名島へ二十数年ぶりに出かけました。その時に久しぶりに見た「銘苅家」の素朴で簡素で、地味でありながら、その品の良さ、佇まいの美しさが心に残りました。「佇まい」とは何か?を考え直すきっかけになる。 「佇まい」は英語で「atmosphere」、雰囲気、大気、空気、惑星を包むガス帯の事。 「良い佇まい」は建築、環境、設備、素材などの 様々な要素のバランスの良さから醸し出される、つくり手(設計者、施主を含む)の「良い意志」が現れるではないかと思います。 「佇まい」は住まいを包み込むオーラのようなもので、「良い佇まい」はその地の空気となって建築を包み込む。斬新さや新しい建築でなく、感じのよい、嫌みのない住まいの魅力を再認識しました。 近所に負荷を与えない、嫌みがない、小振りに配置する…そんなことを心がけながら設計しました。北側の遊歩道がこの環境の宝です。 この緑が南側からも突き抜けて見えるといい… 住宅の壁で視線を遮るのではなく、周辺に開放する。設計当時は遊歩道の木は背が高くて、南側からも屋根の上に木が見えるといいなあと思っていたら、工事中に切られてしまい(笑)、残念。そんな事を考えて取り組んだら、こじんまりした感じのいい住まいになったように思います。 2.この住まいの環境システム この住まいの設備設計の目標はハイテクとローテクをうまくバランスさせること。 ハイテクの設備として、燃料電池を搭載しています。 次世代のシステムとしてメーカーの協力を得て、モニターとして搭載しています。お湯と電気を同時にこの家で創り、送電ロスを減らし、 ライフスタイルに合わせ、必要なだけのエネルギーを創り出しています。 |
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南傾斜の大屋根に包まれた日本民家を思わせる建物です。遊歩道に面した立地を生かした視線の抜け、機能一辺倒ではない空間の余白が、広さや安らぎを感じさせます。多くの友人・知人が集まる場所にしたかったという、もてなしの心が形になった建物、ご家族の人柄が感じられる楽しい建物です。 | ||||||||||||