放送したお宅
2010年4月9日(金)放送
神奈川県川崎市・村松邸
- 上下左右に景色を取り込む 斜め窓のスリットハウス -

2008年10月

敷地面積 100平米 (30坪)
建築面積 51平米 (15坪)
延床面積 110平米 (33坪)
木造軸組在来工法
建築費:非公開 坪単価:非公開



外壁には2本の斜めスリット窓が入り、夜になれば部屋の明かりでスリット窓が浮かび上がるアートな外観。

白と黒のモダンな玄関。アクリル板を用いた透明な踊り場が1階の寝室とを緩やかに繋ぎます。

3階はワンルーム感覚の広さ23畳のLDK。ご夫婦こだわりの名作イスが並びます。天井高4mの切妻屋根が開放的な空間を生み出しました。

ダイニングよりも50センチ上がった居間はタイル敷き。わんちゃんがイタズラしてもお手入れ簡単!

ダイニングテーブルとコンロが繋がった台所。テーブルの高さはイスに合わせたというこだわりよう。

2階はご主人の希望で設けたおよそ5畳の和室。1階玄関そばの予備室には、蹴り込みのない階段があります。圧迫感を感じさせず、スリット窓からの光を予備室に差し込みます。

高さ4.6m、2層吹き抜けの寝室。天井まである本棚はご主人の夢。

寝室の階段を上れば、収納と作業スペース。外のバルコニーは寝室と和室の両方からアクセス可能。坪庭のある水回り。坪庭から採光し、まるで小さな露天風呂。

建築家のプロフィール
石川淳
1966年 神奈川県湘南地方生まれ
1985年 神奈川県立鎌倉高校卒業
1987年 建築模型屋
1990年 東京理科大学工学部二部建築学科卒業
  同年建築家早川邦彦氏に師事
1993年 インターデザインアソシエイツに参加
2002年 石川淳建築設計事務所設立
2009年 東京理科大学工学部建築学科非常勤講師

石川淳建築設計事務所
連絡先 東京都中野区江原町2-31-13第一喜光マンション106
TEL 03-3950-0351
FAX 03-6382-6686
E-mail jun-i-ar@sa2.so-net.ne.jp
URL http://www.jun-ar.info
 
建築家の一言
敷地は景色の良い高台の上にあり、近くの公園では桜も綺麗に咲きます。内部のプライバシーを守りながら、それらの景色を楽しめる斜めの窓を実現した家です。
1階から登る階段に沿った斜めの窓。また3階リビングでは床の高さから空の見える高さまで、壁に斜めの窓を開けました。視線の低いワンちゃんも外の景色を楽しむことができます。また適度な壁の配置が、近隣の視線を遮ることができます。
ガンダムプラモデル好きのご主人からもイメージした斜窓は、「ザク」のモノアイのようにも見えるかもしれません。
 
渡辺篤史の感想
高台にある敷地でとても気持ちがいいですね。そして各部屋に創意工夫があって、空間構成が非常におもしろいです。全部の部屋が少しずつ繋がって、コミュニケーションが取れるようになっています。見事ですね。また夫婦共に料理が好きということで、キッチンを含めてLDKは開放感があります。何よりも住み手のセンスがいいです。置いてある物は持ち主を表すと言います。それを受け入れる『器』がこの建物です。大成功ですね。