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2009年9月20日(日)放送 千葉県八千代市・戸邉邸 − 斜めの空間に暮らす ねじれた“列柱”の家 − |
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| 下吹越 武人(しもひごし たけと) | ||||||||||||||||||
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| A.A.E. | ||||||||||||||||||
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| この住宅は<ナナメ>という言葉がキーワードになっています。<ナナメ>という概念は、設計プロセスの中で建て主との議論から生まれてきました。<ナナメ>とは直接的なかたちについての言及ではなく、<ナナメ>がつくりだす余剰性についての探求です。つまり、住まいを機能性や効率性で捉えるではなく、余白や隙間のような余剰空間が住まいの拠り所になるのではないか、という概念です。 最終的に<ナナメ>は平面中央をスラッシュ型に横断する無垢の木材を並べたHPシェル曲面となって現れました。「住まい方を固定せずに様々なスタイルを楽しみたい」という建て主の要望に沿って、床のレベル差を利用した多様な場をもつ構成としました。HPシェル壁によってそれぞれの場を広げたり包んだりしながら、小さなスペースは個別性を保ちながら相互に連続する開放性を持っています。平面図や断面図では表記が難しい、空間的な場の相互関係を生む住宅を考えました。(下吹越武人) |
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| 外観はシンプルな四角い箱ですが、内部はダイナミックです。うねった壁が建物の中心を貫いています。断面が正方形の柱材を微妙なカーブをつけて並べた、言わば“列柱”です。全体が大きなワンルームのような間取りですが、この“列柱”によって空間に変化が生まれました。建築には、まだまだ新しい可能性があることを感じます。 | ||||||||||||||||||