放送したお宅
2009年7月5日(日)放送
東京都品川区・伊藤邸
- リビングは熱帯植物園 緑と共に暮らす家 -

2007年7月完成

敷地面積 68平米 (20坪)
建築面積 40平米 (12坪)
延床面積 107平米 (32坪)
木造
建築費:2500万円 坪単価:77万円



シンプルにスッキリとまとめた外観。効率の良い生活動線を考え、玄関を2階に設けました。

高窓と3階ダイニングに設けた北側の窓から差し込む光のおかげで、一日中明るさを保てる玄関を実現しました。

南側の大窓から柔らかい日が射し込む明るいリビング。のびのびと成長した観葉植物が置けるように天井を高くしたサンルームも設けました。

スキップフロアにすることで屋上とリビングを見渡すことのできるキッチン。まるで緑に誘われるかのように“てふてふ”も舞っています。

段差をつけることで広さを演出した屋上テラス。そこからキッチンを眺めることもできます。テラスには南国の観葉植物がいっぱい。

スリット窓から空を眺めることのできる奥さんの寝室。片面の壁は、容量たっぷり奥行きのあるクローゼットになっています。

シックな雰囲気のご主人の寝室。隣は大きなガラス戸で仕切られた、まるでインテリアのような水回り。高さ4mもある本棚は圧巻!

広さ6畳もある黒で統一された水回り。廊下からもアクセスできます。その上に設けられたロフトは、ご主人にとってお気に入りのスペース。

建築家のプロフィール
佐藤宏尚
1972年   兵庫生まれ
1996年   東京大学工学部建築学科卒業
1997年   東京大学大学院修士課程修了
1998年   プランテック総合計画事務所
2001年   佐藤宏尚建築デザイン事務所設立
 
藤宏尚建築デザイン事務所設立
連絡先   東京都港区三田4-13-18 三田ヒルズ2F
TEL   03-5443-0595
FAX   03-5443-0667
E-mail   webmaster@synapse-net.jp
URL   http://www.synapse-net.jp/
 
建築家の一言
路地に面する狭小地に建つ夫婦2人のための住宅。この住宅は4つの連続するコの字型の構造壁に、様々な高さで床を差し込むことにより構成されている。異なる高さの床が、さまざまな視線の抜けや空間のスケールを創りだし、限られた空間の中に広がりと変化を内包している。計画にあたっては、多様に展開可能なシステムを成立させ、その後クライアントの生活、敷地のコンテクストに応じ具体的空間に収束させた。
 
渡辺篤史の感想
狭いスペース、広がり、容積をもたすには縦ですよね。ゆえに3階のシンプルな建物なんですが実は6層のスキップフロアなんです。そして光の取り入れ方が見事ですね。夫婦それぞれの部屋があるんですけども、ご主人の部屋に隣接したお風呂は壁を作らず、広がりに貢献といいますか。少し暗めなんですが実に落ち着きを感じます。そして、リビングの上にはキッチンと食事スペース、設計家は本当にご夫婦のために一生懸命、創意工夫したなという実感ができる建物でした。