放送したお宅
2008年7月20日(日)放送
東京都東久留米市・相羽邸
- 50種類の草木に包まれて・・・ 庭と暮らす健康住宅 -

2005年1月完成

敷地面積 167平米 (50坪)
建築面積 63平米 (19坪)
延床面積 101平米 (31坪)
木造2階建
建築費:2450万円
坪単価:80万円



17mの旗竿敷地。敷地の形状を利用したアプローチは様々な種類の植栽が施され、まさに緑のトンネル。南側は遊歩道に面しています。

引き戸で間仕切れる玄関ホール。半階下がった居間とは、室内窓で繋がっています。

およそ12畳の畳の居間。地面から70センチ掘り込む事で、庭と同じ目線で生活できます。友人が集まる事の多い相羽邸、防音にも有効な半地下空間です。

居間とご主人の部屋をつなぐ庭。ジューンベリーや、野の花など、四季の移り変わりを楽しめます。

居間の様子を見ながら作業の出来る台所。木の天板は、オリーブオイルをなじませて使っています。

椅子が大好きなご主人の部屋。濡れ縁からの庭、居間への景色が美しい贅沢な空間です。

2階東側にはサワラが香る水まわり。グレーのタイルが落ち着いた雰囲気を作り出します。

居間と同じ12畳の寝室は将来的に子供部屋にする予定。窓から庭を眺めることもできます。納戸は奥さんの書斎も兼ねています。

建築家のプロフィール
永田 昌民
1941年   大阪府生れ
1967年   東京芸術大学美術学部建築科 卒
1969年   東京芸術大学美術研究科 修士課程修了
1976年   益子義弘氏とM&N設計室 設立
1984年   N設計室に改称

 
N設計室
連絡先   東京都豊島区目白3-8-6
TEL   03-3951-6355
FAX   03-3951-7209
E-mail   nagata@guiet.co.jp
URL   なし
 
建築家の一言
相羽さんからの要望は、我が家と同じように旗棹敷地を緑のアプローチにしたいこと、友人たちがよく集まって宴会をやるので近所に迷惑(音)がかからないようにしたいこと、造作材と建具はラワン、外壁はリシン掻き落し、内装は漆喰と赤松の床板を。あとはお任せするとのことであった。お任せされても困るから相羽さんも一緒に具体的につめていきましょうということで設計を始めることにした。
結果としてこの家は、1階の玄関・寝室兼書斎を基準にして、半階下がったところに畳敷きの広間と台所、半階上がったところに寝室と子供室と洗面所と浴室を配置したスキップフロアの構成としている。
半階下げることにより建物の高さが低くなるので、北側の隣家の陽当たりも確保できるし、建物の威圧感も少し和らぐのではないかと思う。地面に少し潜りこんだ畳敷きの広間での友人たちの宴会と、広間からのいつもとは少し違う庭の眺めも楽しんでもらえれば思う。
 
渡辺篤史の感想
庭とアプローチの緑が建物全体を包み込んでいます。奇抜な設計ではなく、部材や素材に自然素材を使い、無理をせずに建てられた印象を受けます。どの部屋にいても庭の草木、水の音を感じることができて気持ちが良いです。こういった設計が実は難しいように思うのですが見事ですね。使いやすくて美しい建物でした。