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2008年7月13日(日)放送 千葉県匝瑳市・小関邸 − 6代の歴史をつなぐ 築130年の再生古民家 − |
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| 山田 哲矢 | |||||||||||||||
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| 建築設計事務所 山田屋 | |||||||||||||||
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| この大寺の家は、築130年の萱葺き民家であった。 古民家の軸組には手を入れず、これと整合性を取った軸組を増築し、新たな家として構築した。 伝統木造の醍醐味は、力の伝達がそのまま形として現れること。木という素材に愛情を注げること、と私自身は感じている。 木の架構をいかに美しく見せることができるか。それでいて、はしゃいだデザインをしてしまってはいけない、まるで、工芸品を造り上げるのと似ているのかも知れない。 先人から受け継いだものを次代に繋ぐことを念頭に設計作業を行った。 ベタ基礎の上に、土台を敷かず礎石建ちとし、足固め、差鴨居、梁折置き(腮組)、とした。また、通し貫を入れ、必要箇所に合板による耐力壁を最小限で配している。(地震時に仕口を傷めても困るので) 中廊下に出桁の2階を入れ込むことで、路地風情の見せ場としている。余白に意味を持たせ、建物に大らかさを付与したかった。 伝統木造が少しづつ見直されつつある今だからこそ、誠実に技術や意志を継承しようと思う。 職方、施主、設計士が三位一体となったからこそ、竣工した今、喜びと充実感を分かち合えることができた。 |
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| 周囲を大樹や竹林に囲まれていて、それらが気持ち良い空気を運んでくれます。素晴らしい環境です。 古民家を再生したお宅です。古い材と新しい材が手を結んで、これまた気持ちの良い空間を生み出しています。古い物を大切に長く使うという事は環境にやさしいんですが、小関さんのお宅は熱環境にも優れていて、冬は薪ストーブだけ、夏は窓の開け閉めだけで快適に過ごせるそうです。周囲の環境、建物、日本の伝統の良い所をもう一回考えるきっかけになる建物でした。 | |||||||||||||||