![]() |
![]() |
![]() |
|||||||||||||
![]() |
2008年4月6日(日)放送 東京都渋谷区・東邸 - 都市住宅の名作「塔の家」 20年ぶり再探訪 - |
![]() |
|||||||||||||
|
![]() |
![]() |
||||||||||||||||||||||||||||||
東 孝光 | ||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||
東 環境・建築研究所 | ||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||
![]() |
||||||||||||||||||||||||||||||
コンクリートは現代の土壁じゃないかというのが私の主張なんです。日本の土壁はその土地で採れる土を「わら」や「すさ」と混ぜて壁に塗りつけた仕上げですから、その土地の風土と密着した素材なんです。セメントも何処でも採れるといいながらやはりその国の大地から生まれたものですし、まして砂利とか砂は地域的なものだと思うんですね。そういう意味でコンクリート打放しというのは、土地の匂いと“人間の手”みたいなものを仕上げに反映させていくことのできる素材なんです。 それから皆さんからよく質問されるんですけれど、本当にコンクリート打放しでいいんだろうかという問題。私がコンクリート打放しを使うのはまず丈夫で中味のしっかりつまったものにしてもらうために、仕上げをしないでコンクリートをしっかりつくってもらうということがひとつ。それから当面、予算がないのに最初につくっておかなければならないものがたくさんあるということ。幸か不幸かコンクリートは長持ちする材料で人の一生を越えるぐらいの寿命があります。ですから最初から仕上げもなにもかも完備した状態でつくるというよりは、そんなに慌てないで最初に大事なものをしっかりつくっていきながら、少しずつそれに加えていくということでいいんじゃないかと思うわけです。 (1981年4月「設計セミナーレポート」抜粋) |
||||||||||||||||||||||||||||||
![]() |
||||||||||||||||||||||||||||||
20年ぶりの「塔の家」再探訪でした。親子2代に渡って少しずつ手入れしながら大事に住まわれて来たからでしょうか、鉄筋コンクリート造の建物なんですが、どこか有機的な印象を受けます。建築家・東さんは約40年前にこの建物を設計された訳ですが、今日の住宅と比べても全く古い感じはありません。この時代を超越した普遍性を持っているからこそ、名建築と呼ばれているのだと感じました。 「建もの探訪」も20年目に入りました。「塔の家」のように長く愛されるよう、また新たな気持ちで番組作りに臨んでまいりたいと思います。 |
||||||||||||||||||||||||||||||
![]() |