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２００７年１２月２日（日）放送 神奈川県逗子市・髙田邸 - 世界初の工法 家族が元気になる未来ログハウス － |
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   集成材のパネルをPC鋼棒で結合させた世界初の工法。外壁が構造・断熱・調湿・仕上げ材を兼ねる、ログハウスにも通じる工法です。 |
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   にじり口を思わせる3角形の玄関を通ると大きなワンルーム空間が出現。外観からうって変わって木そのままの暖かみの感じられる仕上げ。 |
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   垂直の壁が無いワンルーム空間。どちらを向いても視線が抜けるため、とても広く感じられます。リビング奥の大窓から見える裏山の緑が美しい。 |
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   既製のソファが合わないので、ご主人が自作。また、奥さんも古道具の家具集めが趣味。どちらも部屋に似合ったいます。 |
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   一段下がったダイニング。食卓もご主人の自作です。様々な場所に開けられた様々な形の窓から光が射し込みます。 |
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   キッチンには、奥さんや建築家の反対を押し切って導入した、ご主人こだわりの業務用レンジが。当然、週末の料理当番はご主人です。 |
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   これまた、にじり口のような入口を通り抜けると浴室。裏山の緑を感じつつ入浴でき、露天風呂感覚が味わえます。 |
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   2階は寝室。ここも、様々な形の窓から光が射し込みます。テラスも大きく、裏山の緑に手が届きそうです。 |
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| 山下 保博 | ||||||||||||||||||||||||
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| 受賞歴・出版歴 | ||||||||||||||||||||||||
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| 一級建築士事務所 株式会社 アトリエ・天工人（テクト） | ||||||||||||||||||||||||
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| □ 敷地と要望 敷地は観光地として有名な逗子の山の入口にある緑豊かな場所に位置している。クライアントの要望は面積の確保よりも面白い空間であることで、建築に対して理解力のあるご夫婦であった。 □ 工法とエコロジー この住宅の構造は昨年から私と構造家の徐光氏で開発を進めた新しい工法で考えられている。それは120㎜×720㎜×3,000～5,000㎜の集成材のパネルを工場にて製作し、そのパネルに1箇所の穴を設け、そこにPC鋼棒を通したプレストレスト工法を使用している。昨年、工場にて木とPCの実験を行うことで得られたデータを元に開発を行った。この木のパネルは1つの素材で、構造材、断熱材、調湿材、化粧材等のような複合的な機能を併せ持つため、本来使われるような断熱材や内装材などの使用を控えながらも、温度・湿度の調整性能を期待することが出来るエコロジカルなものである。現在では、木のパネルはそのままに、PC鋼棒ではなく、一般的な引きボルトを使用することでより作業工程を簡略化し、広く普及させることを目指している。 □ 多様性をもつ抽象的な面 この住宅を建築として成立させる為のキーワードは「反射」「素材」「抽象性」「知覚」である。木という様々な機能を持ち、日本人には古くからなじみのある、つまりは多くの人にとって具体的なイメージのある素材を抽象的な面として扱うことに意味が大きい。この面を視覚のみではなく触覚や嗅覚などの感覚によって知覚することで、無機質な抽象的な面としてのみではない、ふくらみと曖昧さが生じる。また、この住宅は木パネルで作られた2つのリングを貫入させることによって構成されている。それだけでも3次元の豊かな空間が埋まれるが、2つのリングにヒネリを加えることで全ての壁が斜めになり、空間の認識軸が増え、多方向性が生じ、さらなる空間の広がりに繋がる。空間を認識しようとする際に起きる視線の乱反射は、垂直・水平を基本とする人の空間認知特性とのズレにより、ある種の不協和音を生じさせるが、その壁に木という素材を用いる事でその違和感を低減させ、空間の面白さという次元に持っていくことが出来るというように、今回の空間では様々な要素が複雑に絡み合っている。今から手がける建築はこのような「多様性をもつ抽象的な面」を思考したいと考えている。 |
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| 逗子の谷間、自然が力強く感じられる場所に立つ、変わった形の建物です。この家自体が芸術作品にも見えます。しかし、それは、しっかりとした技術の裏付けがあってこそ実現している形なんです。斬新なデザインですが、そこにお住まいの家族が皆さん楽しんでらっしゃるのが印象的です。 私が特に気に入ったのは、1段下がった食堂です。そこからの眺めは、家全体を見通した上で、その先にある緑も楽しめます。建築家が見せたかった景色は、これだったに違いないと感じました。 |
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