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2007年4月29日(日)放送 神奈川県葉山町太田邸 − コルビュジエに憧れて・・・ ピロティのある家 − |
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| 太田 圭一 (おおた けいいち) | ||||||||||||||||||||||||
| プロフィール | ||||||||||||||||||||||||
| 基本設計・実施設計・工事監理 | ||||||||||||||||||||||||
| 太田 圭一 おおた けいいち | ||||||||||||||||||||||||
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| 実施設計 | ||||||||||||||||||||||||
| 大友 晃毅 おおとも こうき NDP-associates | ||||||||||||||||||||||||
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| 構造設計 | ||||||||||||||||||||||||
| 江尻 憲泰 えじり のりひろ 江尻建築構造設計事務所 | ||||||||||||||||||||||||
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| 太田圭一 | ||||||||||||||||||||||||
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| 大友晃毅 一級建築士事務所 NDP‐associates |
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| この住宅は弟の家です。身内の家の設計と建築は、思いのほか難航しました。計画途中での敷地の変更や予算などなど。設計は模型をつくり検討し行き詰ることの繰り返しで、その数50を超えました。敷地もじっくり観察、いろいろなヒントをもらいました。 例えば、空き地・・・この敷地では、両側が隣家の専用通路、もちろん南面の道路も空き地です。次にまわりの家・・・海が西側にあり、西側に窓を持つ家が多いこと。周辺は大邸宅を細かく分譲した住宅地で、若いご家庭が多く、少子化って本当?と思わせるくらい子供の多いことなど。さらによく観ていると、昔のように、子供たちは他人の庭や玄関先を自由に行き来し、遊び場化し、空き地のオーナーになっていました。そこで、1階の駐車場=遊び場と考え、その周りを仲間に入れると、すごく広い遊び場になりました。 ある大建築家は、「雨の日でも子供が退屈しないように、家の中は廻れるように」というお話がありますが、もちろん廻れます。2階は寝室などがあり、閉鎖的になりがちですが、西側に部屋いっぱいの窓と西日と風雨よけを兼ねた雨戸、その間のテラスで行き来でき、3階はキッチン、クローゼットなどが中心にあり、ぐるぐると廻ることに飽きるのが心配なくらいです。施主は「屋上テラスでバーベキューをしたい。海を見たい。花火を見たい」と熱望、多くの要望の中で唯一実現しましたが、あっという間に子供に占領されてしまいました。 この家は施主の要望が実現していないのか?別名「おにいちゃんのさくひん」と呼ばれています。「おにいちゃんのさくひん」は完成してみると施主や「おにいちゃん」を飛び越え、姪や子供たちの格好の遊び場となっていて、今や「むすめのさくひん」になりました。これは施主にとって最大の要望だったと思います。 この家の建築に関わった人達に感謝するとともに、長らく待たせた施主にお詫びと感謝。経済的な援助をおしまなかった両親に感謝します。 |
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| 「自分の家を建てる」これは人生の中でも大きな夢の1つです。太田さんはその設計を兄に任せました。 太田邸にはフランスの建築家ル・コルビジュエが提唱した『近代建築の5原則』のピロティ、屋上庭園、自由な平面・立面、そして連なる窓という要素が至るところに見受けられます。 これは弟さんご夫婦、姪の菜々子ちゃんがどうすれば気持ちよく暮らせるか、考えに考え抜いた結果だったのではないでしょうか。壁に菜々子ちゃんの描いた絵を飾ったり、屋上でバーベキューしたり、とても充実しているように感じました。しかし、意外にも一番喜んでいたのは近所に住むお父さんだったそうです。 |
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