  
小さく変形した敷地で、建築規制をクリアしつつ最大のヴォリュームを追及した結果生まれたΔ(デルタ)形の建物。外壁はステンレスで、空や周囲の風景を映しこみます。 |
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逆Δ(デルタ)形の大きな窓に“遠慮”して台形になった玄関ドア。にじり口のようです。内部は、やわらかな光が注ぐ白い世界。 |
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1階はコンパクトな水回りと寝室。意外かも知れませんが、古い箪笥や観葉植物を置いても似合います。 |
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階段脇の壁は外壁と同じステンレス張り。空を映して、内と外の境界を曖昧に。立ち止まってしばらく眺めてしまいます。 |
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この家に垂直な壁はほとんどありません。コンパクトなはずのリビングですが、身を置いても狭い印象は全くありません。 |
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南側の大窓に面した明るいキッチン。動線もはシンプルで、収納もたっぷりあります。 |
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上るにつれて曲率が変化する螺旋階段。パンチングメタルの軽やかさが生きてますね。 |
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3階のワークスペースは『年をとったら好きな物に囲まれて暮らしたい』と語る、ご主人の言葉を体現する素敵な空間でした。 |
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| 米田 明+池田昌弘 |
| プロフィール |
| 米田 明/建築家 |
| 1959年 |
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兵庫県生まれ |
| 1982年 |
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東京大学工学部建築学科卒業 |
| 1984年 |
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同大学大学院修士課程修了 |
| 1984〜89年 |
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竹中工務店設計部 |
| 1991年 |
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ハーバード大学大学院修了 |
| 1991年 |
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アーキテクトン設立 |
| 2004年 |
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「BLOC」で第20回吉岡賞受賞 |
| 2005年 |
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「HP」でグッドデザイン賞受賞 |
| 2006年 |
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「Δ」でグッドデザイン賞受賞 |
| 現在 |
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京都工芸繊維大学助教授 |
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| 池田昌弘/統合家 |
| 1964年 |
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静岡県生まれ |
| 1987年 |
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名古屋大学工学部建築学科卒業 |
| 1989年 |
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同大学大学院修士課程終了 |
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木村俊彦構造設計事務所、佐々木睦朗構造計画研究所を経て |
| 1994年 |
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(株)池田昌弘建築研究所/mias設立 |
| 2004年 |
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MASAHIRO IKEDA co., ltd設立 |
| 2006年 |
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Archilab展覧会 「Archilab 2006 Japan "Nested in the city"」出展(フランス) |
| 2005年 |
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「Y HOUSE」 Archilab 永久保存コレクション(フランス) |
| 2004年 |
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「ナチュラルエリプス」 ポンピドーセンター永久保存コレクション(フランス) |
| 2003年 |
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GAギャラリー(東京)にて個展『インテグリスト 池田昌弘展』 開催 |
| 2003年 |
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『小住宅の構造』(A.D.A. EDITA Tokyo)出版 |
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| アーキテクトン(米田 明) |
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| 連絡先 |
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〒151-0071
東京都渋谷区本町1-7-16-612 |
| TEL |
|
03-3374-0846 |
| FAX |
|
03-5365-2216 |
| URL |
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http://www.architecton.co.jp/ |
| E-mail |
|
a-tecton@pj8.so-net.ne.jp |
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| MASAHIRO IKEDA co., ltd(池田昌弘) |
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| 連絡先 |
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〒151-0065
東京都渋谷区大山町1-20 |
| TEL |
|
03-5738-5564 |
| FAX |
|
03-5738-5565 |
| URL |
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http://www.miascoltd.net |
| E-mail |
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info@miascoltd.net |
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老後を過ごす夫婦のために、都内の不整形な敷地に建てられた木造の小住宅です。周辺はかつては親密なスケールの地域でしたが、近年中規模の集合住宅や店舗ビルへ建て替わり高密度化してきています。今回の建物も既存の木造住宅の建て替えで、3階にするにあたってさまざまな斜線の制限によって外観の形が決まりました。このような状況では、周囲に対して建物の圧迫感をなくすこと、プライバシーを確保しながら通風や採光、さらには外の景色を取り込むことが問題となります。そこで外壁には周辺の風景を映すステンレスが貼られ、溶け込むようにしています。内部の壁にも一部ステンレスが貼られ、周囲の隙間に向けられた大きな三角形の窓から取り込んだ光と外の景色を室内に映し込みます。また吹き抜け空間を介して建物全体で換気されるような空気の流れを工夫しています。(米田 明) |
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リビングに座って見渡すと、建物の形状がディテールにいたるまで真剣にデザインされていることがわかります。これが、ご夫婦のライフスタイルや機能を追求した結果できた形です。決して、最初にデザインありきではないんですね。本当に見事です。仕事・子育てを終えて迎えた第2の人生を、こういう空間で過ごせるのは、とても素敵なことだと思います。 |
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