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2007年3月18日(日)放送 神奈川県鎌倉市・成瀬邸 <むずかしい敷地シリーズ(2)> − 崖に寄り添う家 − |
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| 田島則行(たじま のりゆき) | |||||||||||||||||||||||||
| プロフィール | |||||||||||||||||||||||||
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| テレデザイン | |||||||||||||||||||||||||
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難易度が高かったり、特徴のある敷地には、ついつい発想が広がってしまう。この敷地もやはりそうだった。 敷地内の段差は想像以上で、最大で6m以上もあり、擁壁で固められている。しかもこの擁壁は北向きで敷地の低い位置に影を落とし立ちはだかっている。だが北向きの風景は絶景で、地盤も良さそうだ。採光を確保し、敷地の特徴を設計のアイデアに取り込めるかが、課題になった。 様々なエスキスを経てたどり着いた空間は、上っていく擁壁をトレースするかのように西から東へと高くなり、最後は擁壁の上を越え、階段状のテラスとなって敷地の頂点まで上っている。建物に沿って上昇していくと振り返るたびに風景も次々に変わっていく。 天気や太陽の動きに合わせて刻々と変わる風景の中に住む雄大さ……。日本ではなかなか難しいことだが、こんな斜面では、実はそれが可能になっている。 そして敷地の一番高いところに上れば、屋根越しに広がる風景と、快晴の日には遠くに見える富士山が、この家にアイデンティティを与えてくれる。 |
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| 土地は崖下で、最初はどうなることかと思いました。普通の家は建てづらい、そこで建築家に依頼したわけですね。旅行が大好きなご夫婦が様々な土地の建物・建築物を見てまわって培われた感性と見事にコラボレーションして、この豊かで大らかな、全てを受け入れそうな建物ができました。デッキスペースから富士山まで見えるおまけまで付いています。まさに建物を愛する気持ちがあったからこその成功だったのではないでしょうか。 | |||||||||||||||||||||||||