2007年2月18日(日)放送
東京都稲城市・坂東邸
− 奥さまは主婦建築家 自然素材の健康住宅 −
2004年8月完成
敷地面積 213平米(65坪)
建築面積 76平米(23坪)
延床面積 127平米(39坪)
木造在来工法
建築費:3000万円
坪単価:78万円



レンガ色と白 二色からなる建物。塗り方を変えることで、表情をつけています。

玄関を入って左の扉は、和室。天井には薩摩葦、壁は沖縄の珊瑚入りの土壁、伊予の和紙のふすまと、自然素材が優しく彩ります。

吹き抜け大開口を望むダイニングスペース。ここからはまるで欧米のような借景を満喫できます。

リビングから少し下がったところにある奥さんの建築事務所。 仕事をしながらでも家族の様子が分かるように、室内窓で繋がっています。

欧米の雰囲気を感じさせる時計台が見渡せるデッキ。 雨水を貯めて散水できるように雨水タンクが設置されています。

2階にはデッキ付きの寝室。調湿効果がある和紙を天井に張った開放的な部屋です。

リビングの吹き抜けの上には、子供室。ここからも時計台が見えます。 

坂東邸で一番眺めのいい書斎。ご主人曰く、一番落ち着く場所だそうです。

坂東 順子
坂東順子(ばんどう じゅんこ)
1957年   愛媛県松山市生まれ
1980年   日本女子大学卒業 高橋憲子賞受賞
1980〜1984年   大成建設梶@本社設計部勤務
1984〜1988年   (株)伊吹設計事務所 四国事務所勤務
1989〜1990年   (株)ACT環境計画 勤務
1990年〜   坂東建築設計事務所 主宰
2000年〜   事務所をJ環境計画に改称
現在   NPO法人「家づくりの会」副代表
 
一級建築士事務所 J環境計画
TEL   042-350-7915
FAX   042-350-7916
URL   http://www1.ttv.ne.jp/~j-kankyo/
E-mail   j-kankyo@ttv.ne.jp
 
新しい街にアトリエ兼用住宅を建設するにあたり、「美しい街並形成に貢献すると共に良質な環境をつくることで、近隣・地域に根ざす設計事務所(アトリエ)となること」と、「家族の住まいとして、機能のみでなく五感を大切にした心を満たす生活の場を創ること」をめざしました。
  吹き抜けで一体化された四層スキップフロア(「家族の箱」と称す)、植栽を楽しむ広がりある庭、「家族の箱」の中心であるリビングとアトリエを繋ぐ大きな木製デッキ、眺望の開けた二階バルコニー、さらに無垢の各種木材、左官、和紙の自然素材による仕上げ等が特徴です。
  一つの家族のあり方を表した「家族の箱」と私の仕事場であるアトリエとは、独立しながらも大きなガラス窓を通じてつながり、職住のバランスのとれた伸びやかで気持ちのよいすまいを実現しました。
 
坂東邸は建築家である奥さんが自ら設計した建物です。家作りとは木の幹が枝・葉に分かれ、花が咲くようにどんどんと夢が膨らんでいくものです。全ての希望を叶えようとすると、とても収集がつかなくなってしまうものですが、坂東邸は、それを見事にトリミングし、実にバランスのとれた美しい建物が完成しています。この気持ちの良い空間を、ご主人と息子さんが安心して味わっている、そんな印象を受けました。