2006年7月16日(日)放送
埼玉県上尾市・平野邸
- お茶の間とガレージライフ モダン和風の家 -
2005年1月完成
敷地面積       103平米(32坪)
建築面積         55平米(17坪)
延床面積         86平米(26坪)
木造
建築費:2000万円    坪単価:77万円



正面の木戸を開くと車庫。納まっているのはご主人自慢のホンダS600(1964年製)。お茶の間からも愛車を眺められます。

2つの中庭に浮かぶような茶の間。懐かしくも新しいデザインです。お施主さん夫婦はお若いのになかなか渋いご趣味です。

茶の間の真ん中には囲炉裏。フラットにすることもできます。

コケ山のある日本庭園。茶の間を敷地に対して斜めに配することで、庭の奥行き感を生み出しています。


業務用コンロと深いシンクは機能的であると同時に見た目もシンプルで美しい印象です。


誰もが憧れる木のお風呂。コウヤマキ(高野槇)という水に強い材質です。天井が高いのも気持ち良いです。

2階の予備室は天窓からやさしい光がさし込みます。将来は仕切って使えるようにスイッチ盤やコンセントが設えてあります。

真空管アンプを中心としたオーディオセットが目を引く趣味室。ついつい聞き入ってしまいました。

岸本和彦
1968年10月   鳥取県出身
1991年 3月   東海大学工学部建築学科卒業
1991年 4月   エーアンドエー建築計画研究所
1998年 6月   アトリエ・チンク建築研究所設立
2004年 4月~   東海大学非常勤講師
    東京デザイナー学院非常勤講師
    現在に至る
 
受賞
1991年 3月   日本建築家協会JIA神奈川 大学卒業設計コンクール 金賞受賞
2000年 8月   Eco-Family House国際設計競技 入賞
2000年 8月   作品「The House of the Wind The House of the Earth」
    あかりフェスタ2001あかりのオブジェ展
    GIFUクラフト大賞・ポピュラー賞 同時受賞
    作品「くるくるくらげ」
2004年 9月   '04神奈川建築コンクール奨励賞受賞
    住宅「風景のかたち」
2004年 9月   '04山梨建築文化賞 文化奨励賞受賞
    住宅「RSH:1」
2005年10月   日本建築家協会優秀建築選2005入選
    住宅「soranokatachi」
2006年 3月   長崎県木造住宅コンクール2006入賞
    住宅「諫早ハウス」
 
アトリエ・チンク建築研究所
連絡先   〒253-0055 神奈川県茅ヶ崎市中海岸4-15-40-403
TEL   0467-57-2232
FAX   0467-57-2129
e-mail   a-cinqu@mxc.mesh.ne.jp
URL   http://www.ac-aa.com/
 
北側の道路面以外は3方とも2階建て住宅に取り囲まれた、典型的な住宅街に建ちます。
茶の間で、テレビを見て、食事をして、等して一日を過ごされるクライアントの生活シーンにとても共感し、決して広くはない敷地の中に、とっておきの「茶の間」を造りましょう、と提案しました。結果として出来上がった茶の間は、4方を中庭に囲まれた東屋の様な雰囲気になりま
した。
茶の間には終日、中庭を通じて色々な太陽光が差し込み、様々な表情を見せてくれます。茶の間は平屋建てとなっていて、屋上に出ると周囲の住宅街にぽっかりと空いた日だまりスペースです。屋上からは、住宅街越しに武蔵野の雑木林を望む事が出来、とても気持ちのよい居場
所です。
 
多趣味な若いカップルが住む建物です。外観からすでに繊細なデザインが見えていましたが、中に入って改めてデザインの良さを実感します。
囲炉裏の「茶の間」を中心に、回廊、そして表裏の庭は無限の空間を思わせます。さらに寝室・浴室からもコケの生えた庭が味わえます。
奥さんは料理、ご主人は車・オーディオと趣味が豊富です。これからも、この家を舞台にして大いに生活を楽しんでいかれることでしょう。