2006年6月4日(日)放送
神奈川県鎌倉市・鈴木邸
− 地上7メートル・視野180度 展望台リビング −
2004年7月完成
 敷地面積       137平米(41坪)
建築面積        54平米(17坪)
延床面積       175平米(53坪)
鉄骨造



通る人が皆驚いて見上げる迫力の外観。眺望を確保するため、2階以上の床を限界まで高くした“必然”のカタチです。

内外の領域を曖昧にした玄関。海から帰って来てそのまま上がれるよう裏手に温水シャワー完備。

地階は仕事室。5000〜6000冊も入るレール付きの書庫は圧巻。仕事の本と同じくらい趣味の本も入っていましたよ。

2階は和室・浴室・寝室。どの部屋も引き戸を全開にして外部空間と一体になれます。


地上7メートル、180度の視野を持つリビングダイニング。宙に浮いて暮らしているイメージです。


珍しい形のブラックウォールナットのテーブル。業務用のキッチンが機能美を見せます。

地下1階・地上3階建てですからエレベーターは必需品。特注デザインで開放的なリビングにも全く違和感がありません。

高さ10メートルから近隣の建物を飛び越えて景色を楽しめます。花火の日が待ち遠しいですね。

手塚貴晴+手塚由比
 
手塚貴晴
1964年   東京都生まれ
1987年   武蔵工業大学卒業
1990年   ペンシルバニア大学大学院修了
1990〜1994年   リチャードロジャース氏に師事
1994年   手塚由比とともに手塚建築研究所を共同設立
2005/6年   ザルツブルグサマーアカデミー教授
2006年   カリフォルニア大学バークレイ校教授
    現在 武蔵工業大学助教授
     
手塚由比
1962年   神奈川県生まれ
1992年   武蔵工業大学卒業
1992〜1993年   ロンドン大学バートレット校(ロン・ヘロンに師事)
1994年   手塚貴晴とともに手塚建築研究所を共同設立
1999年〜   東洋大学非常勤講師
2001年〜   東海大学非常勤講師
2006年   カリフォルニア大学バークレイ校教授
2006年   ザルツブルグサマーアカデミー教授
     
受賞歴・その他
1997年   グッドデザイン金賞、
1998,2003,2005年   日本建築学会作品選奨
2002年   日本建築家協会新人賞
2002年   吉岡賞 他受賞多数
2004年   ヴェネツィアヴィエンナーレ出展
外部と一体化した開放的な空間を得意とする。
作品は博物館、病院、学校から住宅まで多岐に渡る。
代表作品に屋根の家、越後松之山「森の学校」キョロロ
 
株式会社手塚建築研究所 (一級建築士事務所)
連絡先   〒158-0082 
世田谷区等々力1-19-9-3F
TEL   03-3703-7056
FAX   03-3703-7038
URL   http://www.tezuka-arch.com
e-mail   tez@sepia.ocn.ne.jp
 
由比ガ浜の花火を湾岸線沿いの建物を越えて展望するための家。
一本のコアで支えられた台の上に建物全体が載せられている。
 
とても開放的な建物です。鎌倉は馬蹄形の山に抱かれ前方に海が広がっているわけですが、豊かな自然があり景色がいい。それを十二分に味わえます。
この開放感を得るために色々なことに挑戦しています。例えば、窓の隅が全部開放できることやエレベーターのデザインなど見所いっぱいです。非常に自由なイメージです。モダン・スピリット=近代精神=を代表する概念の1つが「自由」ですが、その意味においてもモダン住宅と言えるでしょう。
これから時と共に、この建物がどう変化していくのか楽しみでもあります。