2005年10月15日(土)放送
埼玉県さいたま市・渡辺邸
-究極の家族集いの場 ファミリーステーションのある家-
2005年3月完成
敷地面積      77平米(23坪)
建築面積      40平米(12坪)
延床面積      87平米(26坪)
在来木造
建築費:2110万円    坪単価:80万円



線路沿いに建つ渡辺邸、真っ白い外壁が印象的なシンプルな外観です。

玄関は、白いトンネルを意識したそうです。床は白い大理石。突き当たりにソロの木も見えます。横の大戸を開けると、木の空間が出現。なんともドラマチックな演出です。

2階のダイニングキッチンは、天井高4メートル、8畳。コンパクトな空間ながら開放感があります。ここは、究極の家族集いの場、名付けてファミリーステーション。キッチン、ダイニングテーブル、勉強机がひとつのセットになっています。

キッチンで奥さんがこだわったのは収納。いたるところに工夫された収納の数々、使いやすさも抜群だそうです。美しさだけでなく機能的ですね。


バスルームも洗面、トイレ、浴槽が一直線に並ぶ白いトンネル状になっています。浴槽からはデッキにも出ることができます。


リビングは天井の高さをあえて1、7メートルに抑えました。ソファーと置かず、家族がごろごろできる空間です。ここに宙に浮かぶ白い箱がありました。実は、ロフトにあがる階段。こんな階段初めて見ました。

子供部屋は木の空間。将来は仕切って2つにする予定です。ここからファミリーステーションを見ることができます。右手の窓は電車を見るための窓です。

1階の奥が和室。ここで親子4人、布団で寝ているそうです。和室からがソロの木が一番よく見えます。

古見 演良

1955年 東京生まれ
1979年 東京電機大学 工学部 建築学科 卒業
1979~81年 計画・環境建築 YAS都市研究所
1981~83年 DEN住宅研究室
1984年 千包建築研究所 一級建築士事務所 開設
2002年 プラステイク 一級建築士事務所 開設

1993~96年 東京電機大学 非常勤講師
1997年~ 東海大学 非常勤講師

主な受賞歴
1998年 建築士会「住宅建築賞」最優秀賞受賞(F-HOUSE 2)
1999年 建築士会「住宅建築賞」連続受賞  (F-HOUSE 3)
     日本建築学会「作品選奨」 受賞  (F-HOUSE 2)
2001年 和歌山県未来の木の家「きのくにデザインコンペティション」受賞

 
プラステイク 千包建築研究所 一級建築士事務所
             
連絡先   〒157-0072 東京都 世田谷区 祖師谷 3-36-21 ビラステラ 205号
TEL   03-3483-5661
FAX   03-3483-5942
E-mail   plastake@mx10.ttcn.ne.jp
 
この家は、キッチン・ダイニング・スタディ(ワークスペース)である4m角の立方体を取り囲むように部屋を配置しています。小さなお子さんが成人するまでの間、家族全員がリビングでゆっくりと過ごす時間よりも、それぞれが仕事や勉強、家事をしている時間の方が多くなってしまいます。そこで、向き合うように配置することで、別々の行為をしていているのに、家族と顔を会わせる機会の多い家としました。
 
家族4人がとても温かく、仲良く暮らすお宅です。
ご主人はビルなどを設計する建築家なんですが,先輩の古見さんに設計を依頼し、ともに家造り、コラボレーションがはじまった訳です。
そこに奥さんの意見も取り入れて、この建物が完成しました。
見所が随所にありますね。私がまず感心しましたのは、ファミリーステーションです。家族といえども、後ろを向きたくなるところを、あえて正面を見るということで、多少のトラブルも救われる気が致します。
そしてデザイン性もありますね。とても美しいです。そして全体のバランスがとてもよくとれた建物、そんな気がしました。