2005年8月27日(土)放送
神奈川県川崎市高津区・小池邸
- 10m大パノラマ窓の家 緑と木もれ陽の食卓-
2004年2月完成
敷地面積     65平米(20坪)
建築面積     39平米(12坪)
延床面積    129平米(39坪)
鉄骨造
建築費:2596万円    坪単価:64万円



高台に建てられた小池邸、隣は圧倒的な緑。その緑を最大限に活かすための建物。敷地20坪。建築面積は12坪!建築家である奥さんが設計したアトリエ付きの住宅です。

1階は建築家である奥さんのアトリエ。住居部分とは別の入り口になります。ご主人は、早く奥さんに独立してもらって、このスペースをオーディオルームにしたいそうです。

住居部分の玄関は2階。玄関に入ると、いきなり緑が目に飛び込んできます。四角く切りとられたピクチャーウインドーは2人がお茶を楽しめるスペースです。寝室も2階。2つドアがあります。これは先に休んでいるほうを起こさないための気遣い。

洗面の収納を開けると扉の裏に鏡が出現。また浴室側の収納の扉を開けると、通路が脱衣室に変身。からくり水まわりといった感じです。アイデアですね。


3階は20畳のLDK。そこに10メートルものパノラマ窓が作ってあります。ここから見えるは、緑と空のみ。都心からわずか電車で20分、探せばこんな土地もあるんですねえ。またその活かし方がうまい!


建築家の奥さんがこだわったのが、キッチンの美しさ。とってひとつありません。しかし開ければ大容量。使いやすさも申し分ないそうです。ここではご夫婦一緒に料理を楽しんでいるそうです。

料理が得意なご主人の得意料理、鯛の香草焼き。ダイニングテーブルには2人並んで緑を眺めながら食事をするそうです。  

階段の囲いを利用した背もたれ.いい角度です.この部屋は、階段の周囲にも床と同じカーペットが貼られています。まるでふかふかの白い雲の上にいるようなスペース。将来は子供部屋として使う予定だそうですが、今は二人が仲良くくつろぐ空間になっています。

都留理子
 
1971年   福岡県福岡市生まれ
1994年   九州大学工学部建築学科卒業
青木淳建築計画事務所、シーラカンスを経て
1998年   都留理子建築設計スタジオ設立

都留理子建築設計スタジオ

川崎市高津区下作延373-6 1F                  
TEL   050-7506-7804
FAX   050-7513-5209
E-mail   info@ricot.com
 
豊かな緑に囲まれた小さな敷地に建つ、4階建ての事務所併設住宅です。

まわりの緑の感じられ方は、高さによって少しずつ異なります。2階レベルは木陰のような場所となるし、3階レベルは水平に枝を広げる木々に包みこまれるような場所になります。設計にあたっては、こういったそれぞれの心地よさを、建物にそのまま引き継ぎたいと考えました。

3階の延べ10mに渡る大きな出窓は、腰掛けることができる高さに設定しています。ここに座っていると、まるで木の上にいるような錯覚を覚えることがあります。またパーティなどの折にはたくさんのお客さんに好きなところに座ってもらうことができます。住み手として一番気に入っている場所です。
 
小池さんのお宅はどの階も素敵でしたけど、なんと言っても圧巻なのは、3階のスペース。圧倒的な大自然をバックに10メートルの開口。快適さ抜群です。また大開口からだけでなく、トップライト、さらに階段上部からと色んなところから気持ちのいい光が差し込んできます。仲のいいご夫婦にぴったりの建物、そんな感じがしました。