2005年8月6日(土)放送
軽井沢別荘特集(1)
長野県・軽井沢町・野生司邸
- 森で食事を・・・緑のジャグジー生活-
2003年7月完成
敷地面積    2235平米(676坪)
建築面積       89平米(27坪)
延床面積       82平米(25坪)
鉄筋コンクリート造
建築費:3320万円    坪単価:85万円(施工床)



野生司さんの別荘は赤松の木立が広がる敷地の中に建っています。平屋造り。建物の前には国有林が広がっています。

3メートル幅の大きなテラスは、椅子を置いて夫婦2人、優雅なティータイムが楽しめます。さして、別荘ライフのハイライト、七輪でのバーベキューパーティー。気の合う仲間を呼んで。いいですねえ。

建物内部は45畳の大空間。その真ん中に円形の大きなジャグジーが置かれています。木立の中で、緑を見ながらの露天風呂気分です。4色に変化する照明が、幻想的な雰囲気を盛り上げてくれます。

ジャグジーの周りをアルミの天板が取り囲んでいます。つまりジャグジー兼ダイニングテーブルという訳です。これには驚きました。緑を見ながら水辺で朝食。素敵な別荘ライフの朝の始まりです。


45畳の大空間は、あるときは45畳のリビングに、あるときは45畳のダイニングに、そして、45畳の露天風呂とシーンごとに変貌。両サイドには寝室が付いています。引き戸を閉めれば、15畳づつに仕切ることができます。


同じ敷地の中にあるこの建物は、ご主人の父親が30年前に建てた別荘です。同じくコンクリート造りの平屋。今見てもモダンです。テラスからのレンガが仲間で敷き詰めてあります。土足生活。掃除も簡単です。

キッチンは、新たな別荘を作る際に、リフォームしたそうです。アイランドの上には業務用の生ハムスライサーが置かれています。テラスで生ハムとワイン。

野生司さんご夫妻がよく行かれるお店です。パン屋のブランジェ浅野屋、手作りそソーセージの腸詰屋、バナナケーキが美味しいカフェ・ラフィーネ。

野生司 義光 (のうす よしみつ)
1949年   東京都生まれ
千葉工業大学建築学科卒業
1973年~1990年   株式会社 松田平田
1991年~   (株)野生司環境設計設立 現在に至る
     
作品紹介
    銀座久兵衛本店、イト-ピア日本橋SAビル、プレイス白金、東急ドエル・プレステージ目白台、
伊藤忠健保熱海保養所、プレステージ田園調布一丁目、ヴェーゼント芝の杜、
ギンザ・ピーアーク銀座店、湯島カスタムビル、 ヤマザキ動物看護短期大学校舎、
ヤマザキ動物専門学校本校舎、東邦音楽大学コンサートホール
     
主な受賞歴    
1973年   千葉工業大学建築学科卒業設計最優秀賞
1990年   日本建築士連合会「私の推薦する作品」優秀賞(茶室をもつペントハウス)
1991年   商環境デザイン賞入選(紀尾井久兵衛)
1992年   神戸市狩口地区センタ-コンペ優秀賞
1993年   東京建築士会主催独身寮(ヤクルト)公開建築設計競技佳作入選
1994年   東京都建築士事務所協会東京建築賞優秀賞(銀座久兵衛)
1994年   東京建築士会「わたしの推薦する作品」優秀賞(銀座久兵衛)
1996年   東京都建築士事務所協会コア東京賞最優秀賞
2003年   建築設備綜合協会環境・設備デザイン賞
2004年   かわごえ都市景観デザイン賞 (東邦音楽大学グランツザール)
2004年   埼玉県彩の国景観賞(東邦音楽大学グランツザール)
 
(株)野生司環境設計 

東京都文京区関口1-43-5                      
TEL   03-3209-4900
FAX   03-3209-4994
E-mail   nosu@nosu.jp
 
この別荘は、30年前に父(野生司義章)の設計した建物の別棟として建てられている。父の設計した建物も秀逸である。土足で使用するテラスとリビングが、建物内外を一体的に使用できる空間にし、軽井沢のさわやかな空気が満喫できる。ここには自然との一体感がある。
軽井沢の一番の良さは、すがすがしい風、空気である。このご馳走(自然)を満喫するに当たって、どのような風呂をつくるかが設計の最大のキーポイントだった。露天風呂がほしかった。内風呂も必要だった。幸いにして、正面が国有林である。今後、正面には家が建つ可能性がない。思い切って、建物の真ん中に風呂を持ってきた。開閉式のトップライトを風呂のセンターにつけた。さわやかな風がぬける。光がそそぐ。正面には栗の木が、白樺が、赤松がその後ろに国有林が借景として見える。建物内部に露天風呂ができた。存分にこの地を満喫できるではないか。
夜は引き込み戸を閉めることにより、プライベート空間の寝室となる。
露天風呂、ベッドルーム、ダイニング、キッチンそしてリビングが一緒になった十分にリラックスできる別荘である。
 
野生司さんの別荘の目の前に広がる緑は国有林です。
プライバシーが守られていますから、大変快適ですね。
そして、広めの敷地に母屋と新しい別荘の二つが建っています。
それにしても、この建物は大変ユニークです。
45畳のスペースを3つに仕切ることができます。
一般的にある日本の伝統的な田の字型プランではなく、目の字型プランと言うことなんですね。
ほとんど開けっ放しですが、いざとなれば閉めることもできる。大変機能的です。
そしてダイニングテーブルでけども、この中心がお風呂なんですね。
この発想は、なんともラジカルで、実験的です。
そして、それは何よりも人生をいかにして楽しむかと言うことがテーマだったんですね。