2005年6月25日(土)放送
東京都豊島区・吉永邸
- 中庭、図書室、音楽室…子供元気!家は小学校-
2004年7月完成
敷地面積     111平米(34坪)
建築面積      44平米(13坪)
延床面積     134平米(40坪)
地下RC造+木造2階
建築費:2424万円    坪単価:60万円



木の箱のような外観。まるで小学校のようです。隣の緑がありがたいですね。

玄関を入るといきなり中庭です。見上げると切りとられた青空。水平可動式のテントもついています。閉めれば中庭が室内空間に早代わり。

キッチンからリビングまで全て畳が張られています。本来は中庭と同じタイルが、土間、キッチンまで続いていますが、子供の安全を考えて畳張りにしたそうです。どんなに腕白に遊んでも大丈夫。スクスク育つことでしょう。

完全防音が施された音楽室はご主人の希望で作ったもの。ご主人がジャズを弾くと、小学校の音楽室が、大人の空間になります。


2階にある寝室。ここで布団を敷いて家族4人で寝ているそうです。収納は。児童図書館にあるもの。中には服を収納。表には絵本が並べられています。ここは図書室のようですね。


寝室とつながったロフトはご夫婦の書斎。子供が寝静まった後も安心してパソコンに向えます。ロフトからは屋上デッキにも出ることができます。ここからは富士山も見えます。

色、形とユニークなお風呂。子供たちにとってはプールのようですね。親子4人で入っているそうです。

地下は18畳。奥さんが絵を描くための場所です。ここは美術室ですね。将来は子供たちと一緒に絵を楽しむんでしょうね。

琴 雅佳

1958年   神戸生まれ
1990年   東京藝術大学大学院美術研究科建築専攻卒業
同年   株式会社 アーキスタジオ設立
 
株式会社 アーキスタジオ 一級建築士事務所

〒161-0032
東京都 新宿区中落合3-25-15 クレストヒルズ301                           
TEL   03-3565-0370
FAX   03-3565-0371
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路地の奥にひっそりと建つ2階建ての住宅は、実は、地下、ロフトを合わせて4層のフ 
ロアーがあり、訪れる人を驚かせます。
昔の民家のように床板をそのまま下階の天井と見せることで、高さ方向の寸法を抑え、
まるで重箱のように空間を積み重ね、凝縮させています。そして、この住宅の何よりも
変えがたい空間は、外室(中庭)です。
ここはテラスとして使われることもあれば、テントを張り出し、部屋として使われるこ
ともあります。
また、吹抜けとしての効果もあり、各部屋が思いのほか、広く感じられるのも、このVoid
な空間があるからです。

屋根の物見台は、お父さんの子供の頃からのひそかな夢でした…
地下はお母さんのアトリエ…
階離れはお父さんの音楽室…
子供部屋へはちょっと冒険気分でブリッジを渡ります…
中庭はその時々に応じてまったく自由に使える空間です。
まさに重箱のように夢が詰まった住宅です。

 
外観は木の箱、中にいって驚きました。想像もしなかった空間です。家は、リアルな生活の場、子育ての現場です。小さな子供たちが大きくなるにつれて、生活も変化し、それに対してロマンを込めて対応できるようになっています。ご夫婦の趣味室、そして仲を取り持つ中庭、テントを閉めれば別世界が出現します。ワクワクしますね、なんだかこの建物自体が生きている。そんな気がしました。