2005年1月22日(土)放送
神奈川県茅ケ崎市・松田邸
-30畳の大空間 湘南でハワイ生活-
2003年12月完成
敷地面積     182平米(55坪)
建築面積      91平米(27坪)
延床面積     174平米(53坪)
木造2階建て
建築費:3640万円    坪単価:69万円



松田さんのお宅は緑豊かな土地に建つ完全分離型2世帯住宅。緑は敷地を購入する以前からあったもの。切ってはもったいないと植栽を残すように建てられました。山桃の木もありました。こちらは奥さんの大好きな木だそうです。

子世帯の玄関を入るとすぐ和室へとつながっていました。和室まで入れるととても広々とした玄関です。和室は障子で仕切ることができます。いつもは開け放していますが、閉めると客間へと変身します。

子世帯のメインスペースは2階。LDKは広さ30畳の大空間。松田さんはハワイが大好き。家づくりではハワイにいるような開放感を目指したそうです。天井には米杉を丁寧に張っています。床や壁だけでなく天井まで気を配ってるのが嬉しいですよね。

リビングダイニングの窓からは必ず緑が見えます。松田さんは建築家に自然を感じられる家にして欲しいと依頼されたそうです。建築家もその希望を大切に設計していますね。窓からは時間によって、夕焼けも眺められます。奥さんはフラダンスのインストラクター。リビングで練習をされることもあるそうです。踊りながらハワイに思いを馳せてるのでしょうか。


台所はドイツ製のシステムキッチン、コンロや食洗機も外国製という奥さんこだわりのスペースです。中でもこだわったのがこの窓。窓越しに見える山桃を眺めながら調理がしたかったそうです。山桃は窓まで高さは足りませんが、その頭をのぞかせています。早く大きくなるといいですね。


浴槽は掘り下げ式。こうしたのはただ単に掘り下げたのではなく、自然を感じられるように計算してのこと。浴槽に入って見ると…。澄み渡る青空が眺められました。夜には星空も眺められる。うらやましいですね。

親世帯は1階。LDKは広さ16畳、となりの和室は4.5畳。二人の生活では十分な広さですね。ご両親は息子さんの呼びかけで東京の日野市から移り住んできました。住みなれた場所を離れるのは勇気のいることですが、湘南はとても住み易く、移り住んで良かったと大満足。

お父さんの趣味はシルクスクリーンの作成。素晴らしい作品が部屋に飾られていました。専用のアトリエで時間が経つのも忘れて作品づくりに熱中できます。同じ屋根の下に息子さんの家族と住まう。ゆっくりと日々の暮らしを楽しまれています。

村田 英男(むらた ひでお)

1949年   山形県生まれ
1972年   工学院大学建築学科卒業
山下 司研究室
1972年   大栄住宅入社
モービルホームの技術開発に従事
1976年   技拓株式会社入社
取締設計室室長として注文住宅等の設計に従事
1994年   村田建築設計 設立
 
有限会社 村田建築設計  

〒253-0061  神奈川県茅ヶ崎市南湖4-4-5-403                                       
TEL   0467-57-4591
FAX   0467-57-4592
E-mail   info@murata-sekkei.jp
 
“二世帯住宅の土地を探しているところです。” と松田さん。
小さな家二軒でなく、大きなゆったりとした一軒。
出来れば角地・・・二方向からアプローチ出来るから。
サーフィンが好きだから海に近い所。

「土地が見つかったから見に来て。」と言われ自転車で出かけたこと数度。
約一年半後、「見つかった!」 理想通りの土地。
大きな屋敷の庭先の一角。大きな庭木が林立。一本も切りたくないと奥さん。
幹の太さ40センチもあろうマキの木など、移植しないと家が建たない。

マキの小枝の下をくぐって行く長いアプローチが欲しい。
やまももの梢を西日射す厨房の窓から眺めたい。
子供と遊ぶ庭。広い土間のある玄関。腰掛けられる上がり框。
ごろんと寝転がって本を読む和室。・・・とイメージの連呼が始まる。
事前に家に対する要望書をA4サイズで6枚頂いていたので少しも驚かない。

私の設計は一見洋風なのだが<和>のエッセンスが色濃く出ていることを見抜かれ、
たがその感覚に大いに賛同を得、設計に入る。

プロローグが長く、お互いの理解が増したのが効を奏し最初の提案で合意。快。

 
松田さんのお宅は海の近くにあります。快適に暮らすには風通しと光の入れ方。ご夫婦共にハワイが大好きで、南国のテイストを大切にされました。建物造りは施主と建築家のコラボレーション。松田さんの色合いが丁度いい具合で建物に反映されたとても気持ちの良い建物でした。