2004年6月5日放送
東京都練馬区・渡辺邸
−心はバリ 二人だけの光の空間−
2004年1月完成
敷地面積       153平米(46坪)
建築面積        72平米(22坪)
延床面積       131平米(40坪)
木造2階建て
建築費:2770万円     坪単価:70万円


渡辺さんのお宅は青空に映える白い外観の建物。ご夫婦お二人の住まいとなっています。ファサードからは少し閉ざされた感じがします。しかし、室内はとても開放的になっているそうです。

玄関は広さ7畳、天井高3.6メートルのホールとなっていました。この玄関は1階から2階のすべてのフロアとつながり、渡辺さんのお宅の中心に配置してあります。このホールに置かれたイスは奥さんがどうしても欲しかったというもの。

2階のリビングは広さ15畳。ここから西側を見ると玄関の吹抜けの奥、フロアレベルが少し上がったところにダイニングキッチンがありました。スキップフロアにすることで開放感を演出しています。フロアレベルに高低差をつけ、空間を仕切りながら、つながりを持たせています。玄関の上にあたるところには何やら日差しが降り注ぐ空間が見えます。

リビングのソファーは新築前からお持ちのものを職人さんに張り替えてもらったそうです。ソファーの色はダークブラウン。ご夫婦共にバリが大好き。特に奥さんはインテリアに関心があり、家具をバリのテイストに統一されました。机に置かれた花は奥さんがアレンジしたもの。奥さんは多才な趣味をお持ちで、フラワーアレンジメントもその1つ。花のある生活は心を豊かにしてくれそうです。

ダイニングキッチンは広さ11畳。キッチンは色々な形を検討した結果、あえてオープンにしたそうです。当初、見せたくないものなどの目隠し・隠し場所がなく、来客時のことを心配したとか。しかし、その心配もスキップフロアのおかげで杞憂に終わりました。フロアレベルの高低差が丁度良い目隠しになったそうです。食事前・食後、ご主人やお客さんはリビングにいてもらい、奥さんは食事の準備や後片付けができる。空間がつながっているからリビングにいる客人も気配も分かり、話し声も聞こえる。オープンのため、スペースも広く使えます。実に使い勝手の良いキッチンになったそうです。

ダイニングテーブルとイスは新築前からお持ちだったもの。ご夫婦が大好きなバリテイストとなっています。ダイニングキッチンは食品庫がありました。そこには色々な種類の紅茶がありました。奥さんのもうひとつの趣味はティーコーディネート。季節や時間、集まった人や気分に合わせてお茶を選ぶそうです。友達を呼んでのティーパーティーやご夫婦だけのティータイムを楽しまれているとか。

浴室は白を基調とした清潔感溢れる空間。奥さんは毎日、約2時間は入浴を楽しまれるそうです。そして、北側の窓からはルーフガーデンと青空が見えます。とても眺めが良く、外を見ながらゆっくりとくつろぐのもいいですね。

ルーフガーデンは周囲が壁に囲まれているため、2人だけの時間が味わえます。ブランチを楽しんだり、長湯の後に涼んだり。生活のあらゆる場面で活躍しているそうです。

森 信人

1957年   宮崎県生れ
1975年   鹿児島県立甲南高校卒業
1981年   横浜国大工学部建築学科卒業
1981年   (株)岡田新一設計事務所
1982年   (株)新居千秋都市建築設計
1991年   (株)スタジオ・ノア設立
現在   (株)スタジオ・ノア代表取締役
     
株式会社スタジオ・ノア
〒180-0004
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-34-18 丸山ビル205
TEL   0422-20-5723
FAX   0422-20-5724
E-mail   ib24463@ha.bekkoame.ne.jp
 
施主のご夫婦の要望の中に「シンプルで白い大きな箱」「もう旅行なんか無理にしなくてもいいと思える家」というコメントがありました。これを手掛りにいくつかのスタディ−の上、白い箱の中を旅するような連続性をもった空間のイメージが導き出されました。

半地下から屋上へとスキップフロアーでのぼっていく一筆書きの空間を採用することになりました。天井高に変化をつけ、光と空の青さを取り入れながら開放感を作り出しています。

スキップフロアーのため上下階の隔たりを感じさせない立体的な空間となっています。

はたしてこの「シンプルで白い大きな箱」でご夫婦が旅行に行かなくなるかどうかわかりませんが、いずれにしてもゆったりくつろげる家であり続けて欲しいものです。
 
渡辺さんのお宅は敷地46坪、延床40坪の建物です。外観はシンプルモダン、室内は多様性に溢れ、延床面積以上の広がりを感じられます。玄関ホールの広さと吹抜けは一見、無駄なように見えます。実はこのスペースが各部屋部屋の開放感に貢献していました。屋上のルーフガーデンも各部屋部屋に光と広がりを提供してくれます。このルーフガーデンは多目的に使用され、ご夫婦の生活を楽しまれているとか。室内から見上げると、青空が見える。明日への希望、元気がわいてくる気も致しました。