2003年3月22日放送
東京都渋谷区・澤邸
−敷地20坪 大玄関は家族の図書館−

2002年7月 完成
敷地面積 65平米(20坪)
建築面積  39平米(11.5坪)
延床面積 104平米(31坪)
木造3階建て
建築費:2450万円         坪単価: 79万円


澤さんのお宅は都心の敷地20坪に建てられた建物。澤さんは建築家に対して、年月が経つほど、町に馴染むようにして欲しいと希望したそうです。落ち着いた外観ですね。


玄関は広さ6畳。都心の敷地20坪に建てられたお宅とは思えない広々とした玄関を獲得されました。本棚は当初、リビングに設置する予定だったそうですが、あまりにも背表紙がうるさいため、玄関にしたとか。お客さんが来ると本の話題でコミュニケーションが図れるそうです。


玄関の戸には更に防犯用の引き戸が付いていました。無双窓と閂(かんぬき)。日本の古き良き文化が生かされていますね。

浴室はお風呂好きな家族全員が好きなスペース。前庭の植栽を眺めながらお風呂を楽しめます。温泉のような雰囲気にお子さんも大喜び!!開口部には目隠しのブラインドを設置。

2階のLDKは広さ18畳。リビングの南側は吹き抜けています。こちらが澤さんの家族が集まるパブリックスペースとなっています。

ダイニングテーブルには奥さんの実家の納屋に眠っていたブナの木を使用しました。木目が芸術品を思わせます。椅子は机に合わせて家具屋さんに造ってもらったもの。1脚4万5千円だったとか。

キッチンはカウンター式。こちらは広々としたスペースを確保しています。料理好きなお子さんと一緒に楽しめるようにしてもらったとか。

子供室は2部屋を確保しました。それぞれ広さ6畳。長女の部屋がリビングの上、長男の部屋がダイニングの上に位置しています。吹き抜けから見下ろせば、家族の気配や姿が伺え、コミュニケーションも取りやすくなってます。


本間 至

1956年 東京生まれ
1979年 日本大学理工学部建築学科卒業
1979年〜85年 林寛治設計事務所
1986年 本間 至/ブライシュティフト設立

家づくりの会 会員
日本建築家協会 会員
ザ・ハウス 登録建築家
OZONE 登録建築家

ブライシュティフト

〒156-0044東京都世田谷区赤堤1-35-5
TEL:03-3321-6723
FAX:03-3221-6287
E-MAIL:pencil@mbd.sphere.ne.jp

この住宅は、北西の角地で、20坪を切る敷地に建ちます。
東と南は、3階建ての住宅が建ち並ぶため、採光と通風そして、外部に対する視線の抜けには、計画の当初より、神経を使いました。狭い敷地でありながら、外部空間との関わりを大切にするため、入り口廻りを、唯一この住宅の庭に見立て、その一部を、浴室から眺めることのできる小さな庭にしました。2階には、食堂から出られるデッキを作り、外に対して広がりを持たせました。2階の居間とキッチンは、それぞれ吹き抜けを持ち、2つの子供部屋と襖戸を介して空間的なつながりを持たせています。

 また、居間と食堂は、一体の空間にありながら、真中に階段室を挟むことでそれぞれ求心的な場をつくり出し、落ち着いた空間になりました。
 玄関は、エントランス空間からつながる、土間スペースとして作り、外と内を曖昧な形で関係を作ることで、狭い敷地に視覚的、及び精神的に広がりと伸びやかさを作り出しています。
 結局、この住宅のテーマは、近隣との距離感、そして家族の距離感を空間を通して心地よく作り出すことだったように思えます。


澤さんのお宅は都心の敷地20坪に建つ建物です。機能的に豊かに暮らしたいと思うのは誰でも同じですよね。そのような生活を彩るのは既成概念ではなく、新しい考え方ではないでしょうか。澤さんのお宅では玄関スペースを広く取りました。こうすることで本来の玄関としての目的を果たしながら、時には図書館、時には多目的スぺースとして使用可能です。さらに日本人をあることを実感させてくれるような防犯の戸がありました。この戸にはデザイン化された無双窓が付いています。他にも食卓に代々受け継がれてきた木を使用しています。一言いえるのはこの細かいディテール部分がこの家を造り上げている。そんな感じが致しました。