2026年9月12日(土)放送
- 成長に合わせて増築 ずっと未完成の家 - 神奈川県秦野市・加藤邸
- 竣工
- 第1期 2018年11月/第2期 2025年4月
- 敷地面積
- 108.0㎡(32.7坪)
- 建築面積
- 第1期 31.7㎡(9.6坪)/第2期 27.4㎡(8.3坪)
- 延床面積
- 第1期 31.7㎡(9.6坪)/第2期 27.4㎡(8.3坪)
- 構造
- 木造在来工法
- 建築費
- 第1期 650万円(税込)/第2期 805万円(税込)
- 坪単価
- 第1期 68万円/第2期 97万円
南面 外観(大:増築後 小:増築前)
実家の敷地の一角にたつ平屋。東半分が当初の建物、西半分が7年後に増築した部分です。土台をまたいで出入りする変則的な玄関は、さらなる増築の可能性を考慮したもの。
1階 増築棟
ローンを組まず手持ち資金で建築。子供たちの成長と7年で貯金もできたことで増築しました。現在は玄関・次男室・フリースペース・長男室と4つにゾーン分けされています。
1階 増築棟 フリースペース
内装は構造現しで、DIYによって棚を加えるなどしています。ゾーン分けは非構造壁なので、間取りの変更は自在。フリースペースは将来、三男室となる予定です。
1階 増築棟
既存棟と増築棟の接続面に既存部の外壁が露出。既存棟の外側に柱を立てているので、増築棟は構造的に独立しています。両棟間の出入り口は元・玄関で庇も残っています。
1階 既存棟 LDK
LDKの内装は全て構造用合板。東西の壁に多くチャンネルサポートが設置してあり、必要に応じて棚を増減できます。南面の掃き出し窓の外にはウッドデッキがあります。
1階 既存棟 LDK
北側の壁、向かって左のカーテンの中は洗面室・シャワー室、トイレ。右手のドアの向こうは寝室で、増築前は家族5人が一つの部屋で休んでいました。
設計者プロフィール
加藤直樹
1986年 神奈川県生まれ
2006年 町田デザイン専門学校建築デザイン科 卒業
2007-12年 有限会社高橋貢住環境設計事務所 勤務
2012-14年 桑原茂建築設計事務所 勤務
2014年 N.A.O|ナオ 一級建築士事務所 設立
2006年 町田デザイン専門学校建築デザイン科 卒業
2007-12年 有限会社高橋貢住環境設計事務所 勤務
2012-14年 桑原茂建築設計事務所 勤務
2014年 N.A.O|ナオ 一級建築士事務所 設立
- 事務所名
- N.A.O|ナオ 一級建築士事務所
- 所在地
- 神奈川県秦野市平沢
- 電話
- 0463-86-6940
- FAX
- 0463-86-6941
- Eメール
- info@n-archi-o.com
- URL
- http://www.n-archi-o.com/

設計者のひとこと
加藤小屋は“未完の自邸”です。
竣工から約6年経ち、子どもが2人から3人に増え5人家族になったこともあり、増築を行いましたが、当初は必要最低限の資金・面積・仕様で建て、10年後に事務所などに転用する〝仮の自邸〟として計画していました。住宅ローンは組んでいなかったのですが、積立を行っていたため、その範囲での増築を行うこととしましたが、資材高騰などから考えて厳しい予算なのは明白でした。
外壁・屋根は外断熱、内装は防火構造認定を活かし壁・天井を張らず、床・外壁はモルタル仕上げの〝未完の箱〟とし、手間と材料を大幅に削減しつつ、住まいながら状況に応じてカスタマイズできる余地を残しました。
資材・不動産高騰、金利上昇、終身雇用の崩壊など厳しい社会情勢の中、住宅ローンのリスクが高まる昨今、加藤小屋のような必要最低限からスタートさせ、必要に応じて増築を繰り返し、必要があれば減築も行い、時代や変化に対応させる〝完成させない家づくり〟は、戸建てと賃貸の間のような、新たな可能性を秘めていると感じています。