2026年3月14日(土)放送
- 歩を移すたび景色に出会う七角形の家 - 東京都狛江市・佐藤邸
- 竣工
- 2025年6月
- 敷地面積
- 168.8㎡(51.0坪)
- 建築面積
- 67.2㎡(20.3坪)
- 延床面積
- 121.1㎡(36.6坪)
- 構造
- 木造在来工法
- 建築費
- -
- 坪単価
- -
南面 外観
エノキの大樹がある川沿いの遊歩道に接した敷地。建物の平面は七角形。外壁はヒノキの耳付きの板を下見張りしています。玄関は2か所で、それぞれ住まいとアトリエです。
1階 玄関
土間を広く採った玄関。コンクリート土間には床暖房も設置しています。LDKと一体の空間で、正面にキッチンが見えます。
1階 LDK
七角形平面の建物の中心に収納などを納めた四角いコアを配置しているため、内側と外側で壁の角度が異なります。角を曲がる度に新しい景色を見せてくれます。
1階 LDK
玄関の反対側まで進むと天井高は4m以上。掃き出し窓からは庭とその向こうに広がる川の景色を楽しめます。2階への階段は螺旋状で、中間に広い踊り場を設けています。
1階 アトリエ
服作家である建主のアトリエ。住まいの玄関とも土間で繋がっています。天井高は約3.5m。ここでは作業だけでなく、時折展示会なども開いているそうです。
2階 個室
個室の天井・壁はいずれも杉板。天井と外周に面した壁は鋸目を残したザラっとした板を横張り、内側に面した壁は滑らかな板を縦張りとしています。
設計者プロフィール
伊藤寛
1956年 長野県生まれ
1979年 神奈川大学工学部建築学科 卒業
1979-82年 長谷川敬アトリエ
1982-84年 小宮山昭+アトリエR
1985-88年 早稲田大学大学院修士課程
1986-87年 ロータリー財団奨学金を得てミラノ工科大学留学
1988年 伊藤寛アトリエ 設立
1993-2024年 神奈川大学、早稲田大学専門学校、武蔵野美術大学、桑沢デザイン研究所 非常勤講師
2011-20年 京都芸術大学大学院 教授
2023年- 日本大学芸術学部大学院 非常勤講師
1979年 神奈川大学工学部建築学科 卒業
1979-82年 長谷川敬アトリエ
1982-84年 小宮山昭+アトリエR
1985-88年 早稲田大学大学院修士課程
1986-87年 ロータリー財団奨学金を得てミラノ工科大学留学
1988年 伊藤寛アトリエ 設立
1993-2024年 神奈川大学、早稲田大学専門学校、武蔵野美術大学、桑沢デザイン研究所 非常勤講師
2011-20年 京都芸術大学大学院 教授
2023年- 日本大学芸術学部大学院 非常勤講師
- 事務所名
- 伊藤寛アトリエ
- 所在地
- 神奈川県川崎市多摩区生田8-29-13
- 電話
- 044-922-6412
- FAX
- 044-922-6413
- Eメール
- atelier@ito-kan.com
- URL
- https://ito-kan.com/
- SNS
- -

設計者のひとこと
敷地は川に面し、すぐ横には昔からずっとそこにあったと思われる立派な榎があります。
この家は七角形の輪郭をしていますが、周囲の家並みとは壁の角度が違っているので、あたかも空から川の淵にポンと舞い降りたかのような独特な佇まいを見せています。外壁には青みがかった黒い塗料で染色したヒノキの下見板を張っていますが、ヒノキ板は丸太の周囲の耳を残して製材しているので、外観にはフリーハンドライで引いたような線が走り、柔らかな印象の特徴的な表情を見せています。
内部は1階の中央に収納やトイレを組み込んだコアを配置し、その周りに一回りできる天井の高い空間を設えています。ここには食事をしたり寛いだりできる生活空間とコアを挟んだ反対側にはご主人が手掛ける洋服のデザイン・縫製のアトリエが配置されています。中央に配置するコアーは直行軸に組んでいますが、外周部の輪郭は全てのコーナーの角度が異なる不定形な七角形としています。その方がその間に生まれるドーナツ状の生活空間が楽しくなるだろうと思えたからです。
外側を漆喰で仕上げた1階の円環状の白い空間はコアーの上を通り最後はルーフテラスから空に抜けます。朝を迎えると空に通じたルーフテラスの穴から白い光が螺旋状に1階に降り注ぎます。