2026年3月7日(土)放送

- 再生された板倉造りの家 - 茨城県つくば市・関根邸

竣工
2021年3月
敷地面積
418.7㎡(126.7坪)
建築面積
79.5㎡(24.0坪)
延床面積
115.9㎡(35.1坪)
構造
木造 板倉構法
建築費
1,158万円(税込)
坪単価
37万円(税込)

北面 外観

東日本大震災の応急仮設住宅を移築・再生。耳付きの端材を外壁に張るなど、地元・筑波産資源の有効活用に配慮。窓の追加、軒の延長など気候に合わせた改修も行なっています。

1階 居間

仮設住宅の時は2戸で1棟でしたが、つなげて1戸用に。薪ストーブは竹も燃やせる物。一般的には壁に寄せて置かれますが、ここでは居間の中心に置いています。

1階 和室

西端は和室。壁・天井に板倉造りの特徴が見られます。板倉は、あらかじめ溝を切った柱・梁の間に無垢の板を落とし込む構法で、工期が短く、仮設住宅に向いているそうです。

1階 台所

台所は、仮設住宅時代に使われていた設備を流用。そのためシンクなどが2つずつあります。中央の作業台や食卓も、天板に板倉用の板を利用しています。

階段

2階への階段は、解体された古民家(建主が以前暮らしていた)から譲り受けた物を設置しています。

2階

仮設住宅時にあったロフトに床を追加して空間を広げました。明確な間仕切りの無いフリースペースで、家族は好きな所に布団を敷いて休みます。

設計者プロフィール

居島真紀

1998年 設計工房禺
2008年 里山建築研究所 代表
事務所名
株式会社里山建築研究所
所在地
茨城県つくば市北条184
電話
029-867-1086
FAX
029-867-1083
Eメール
sal@satoyama-archi.co.jp
URL
https://satoyama-archi.co.jp/
SNS
-

設計者のひとこと

福島で仮設住宅として使用され役割を終えた材を、筑波山麓で丸ごと再生利用しました。
厚く太く使わているスギ材は、住み継がれる民家の様にこの家の頼もしい骨格となっています。骨格はほぼ全て再利用し、家を包む外壁材は筑波山麓の地域材を新たに使用、目板には製材には使用されない山に残された立木の先端を曳いて、厚く利用するため荒木のまま張りました。一般住宅の2.5~3倍の木材を使う板倉構法の家は、無垢製材のもつ性能を最大限生かし、木材のみで耐震・防火の性能を満たしつつ、厚板による高い断熱・調湿性能を兼ね備えた暖かなシェルターの役割を果たしています。
仮設住宅時の間取りはほぼ変えず、高窓や地窓、天窓を追加して、心地よく風が通る居住空間をつくりました。