手前に平屋の離れ、奥に2階建ての母屋を配置した2棟構成。離れは金物を使わない伝統構法で建てられています。現在は建築家である建主がアトリエとして使用しています。

母屋は前面道路から距離があり、さらに間に離れがあるため、プライバシーが守られ、落ち着きを感じます。離れと母屋の間の中庭は、外部の部屋といった風情です。

母屋1階も南北に大きな開口があり、隣にある公園の景色が見えます。道路側から順に、離れ〜中庭〜母屋〜借景という層を成して折り重なる景色を生み出します。

母屋の南東側にある居間。食堂からの視界を遮らないよう床を30cm下げています。窓の外にウッドデッキを設けていて、隣の公園の木々を眺めて寛げます。

階段室は、玄関の吹き抜けに面した場所にベンチを造作。手前の手摺が本棚で、小さいけれど落ち着ける図書コーナーになっています。画像右手は個室の出入り口。

2階は個室エリアで、向かって右が寝室、左手が子供室です。間の廊下に棚と机を造作して勉強コーナーにしています。空気を循環させるため、欄間は開いています。

浴室はハーフUBを採用し、天井・壁はヒノキ張り。ヒノキの美しさを保つため、シャワーヘッドを掛けるフックも付けないという徹底ぶりです。