大手広告代理店“電王堂”が「経営改善元年・新しい電王堂へ」というスローガンを掲げて1年…。経営改善作の成果が問われる時期であるにもかかわらず、電王堂社員の不祥事が次々とマスコミに報じられていた。
頭を抱えた会長・黒川重蔵(梅宮辰夫)は、ついに「あいつを呼び戻すしかない…!」と決断する。

“あいつ”とは、総務二課の係長・只野仁(高橋克典)のことだった。表向きは地味で冴えない男を装っているが、会長からの特命を受けて社内外のトラブルを解決する裏の顔を持っている男だ。
只野は同じ特命社員の森脇幸一(永井大)と1年3ヵ月分の有給休暇を使って、全国混浴めぐりの真っ最中だったが、会長から「特別手当を出す」と説得され、再び任務に舞い戻る。 

約1年ぶりに電王堂に戻ってきた只野は会長室を訪ねた際、総務統括部長の吉岡圭介(加勢大周)と引き合わされる。只野と同期入社でありながらエリート街道をひた走る吉岡は、会長からの信頼も厚く、最近では黒川の娘・坪内紀子(櫻井淳子)ともデートを重ねていた。

そんな中、電王堂の受付嬢・津村早紀(すほうれいこ)が、専務の前田(寺泉憲)にホテルで暴行されるという事件が発生した。前田は酔っていて記憶がないと訴えるが、表沙汰になることを恐れ、吉岡ら幹部は示談を進めることを決める。
被害者側の代理人として、颯爽と乗り込んできたのは、里美映子(小柳ルミ子)という女弁護士だった。映子は不祥事発覚を恐れる吉岡たちの弱みを突き、巧みに1000万円の示談金を要求。会社側は渋々、映子の主張を飲むことに。
しかし、もしもこれが早紀の仕掛けた罠だったとしたら…。そう案じる会長の指令で、只野は早紀の監視をスタート。ところが、なぜか被害者である早紀が突然、行方をくらましてしまう。

早紀の行方を探るため、只野は映子に接近。映子の通うダンススクールに潜入し、華麗なダンスで映子の気を引くことに成功する。
ところが、映子と訪れたバーで、吉岡とデート中の紀子と鉢合わせ! 隙を見て映子の手帳を探ろうという只野の作戦は、失敗してしまう。

その後、映子はレイプ事件の口止め料がわりに、電王堂の顧問弁護士に就任する。顧問弁護士の報酬は莫大なものであり、どうやらこの一件で最も得をしたのは、映子に間違いないようだった。只野は、映子こそ事件の黒幕ではないかと考えはじめる。

その矢先、映子が社内で何者かに突き飛ばされるという事件が起きた。犯人らしき男を追って倉庫に入り込んだ只野と森脇は、なんと時限爆弾が仕掛けられていることに気づく。タイムリミットは、あと5分。いまさら警察を呼んでも間に合わないと、パニックになる2人だったが…!? いったい只野たちはどうやってこの窮地を乗り切ったのか…!? さらに犯人と思われる人物から会社宛てに「不祥事続きの電王堂は腐っている。悔い改めよ」というメールが届いて…!?

その後、この爆弾事件は社内の人間の仕業ではないかとにらんだ只野は、なんとしても警察より先に犯人を突き止めなければと焦り、社内の要注意人物の洗い出しを開始。上司を恨んでいるというウワサのあるシステム営業部の男性社員・井上孝司(ふかわりょう)に目をつける。
ところが井上を監視する中、再び爆弾犯から脅迫メールが届く。
「電王堂のビル内に爆弾を仕掛けた。今度は本物だ。爆弾の場所と次元装置の解除方法を教えてほしければ1億円を用意しろ」。

果たして、卑劣な爆弾犯はいったい誰なのか!? そしてレイプ事件の本当の黒幕は…!? 電王堂を揺さぶる史上最大の難事件に、只野が挑んでいく…!