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中小企業の人材育成

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2023130日(月)

「デジタルで技術を継承」

羽村市にある「イチカワ」は、電車のモーターを制御する装置など、産業用電子機器の製造を行なっている会社です。人材育成の取り組みで特に成果を上げた企業として、2022年度の「東京都中小企業技能人材育成大賞知事賞」の大賞を受賞しました。
イチカワは、技術の継承を通して人材育成を進めようと、3年前に「組立ガイダンスシステム」を導入しました。これは、以前、製造の指導をした時に、従来の紙の手順書だけでは上手く教えることができなかった経験から、ある社員が自ら開発した独自のシステムです。モニターで製造工程ごとの手順が確認でき、電子部品の加工などの動画を見ることができます。品番などの大事な情報もわかりやすく図解され、作業者はモニターを見ながら製造を行うことができる仕組みです。このシステムによって、ベテラン社員にしかできなかった作業に若手社員も挑戦できるようになり、スキルアップと共に製品の品質も向上したそうです。
また、現場で使う補助具を製作できる3Dプリンターを設置したところ、社員同士で自由に補助具のアイデアを出し合うことで、仕事に対する意欲の向上につながりました。配線作業で使う補助具を製作した社員は、「作業者一人ひとりの悩みを解消できるのが、一つの喜びになっている」と話しています。
住所:東京都羽村市神明台4-8-39
電話:042-553-1311
HP:https://www.ichikawa.co.jp/
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2023131日(火)

「社員の能力を伸ばす」

「武蔵野化学研究所」は、加工食品や化粧品など身近なものにも使われている、乳酸やアミノ酸の一種・アラニンなどの製造を行なっています。人材育成の取り組みで特に成果を上げた企業として、2022年度の「東京都中小企業技能人材育成大賞知事賞」の優秀賞を受賞しました。
評価されたのは、20年ほど前から行なっている「他部門間のジョブローテーション」という取り組みです。社内には「研究」「製造」「営業」など大きく5つの部門がありますが、他部門の経験をすることによって、幅広い知識を身につけることを目的としています。現在、営業部で活躍している入社23年目のある社員は、入社当時は研究開発部門に配属され、7年目に工場で半年以上、技術部の業務を経験、15年目で営業部に異動しました。研究職にいた時は人とのコミュニケーションに苦手意識があり、営業職には抵抗もあったそうですが、異動して「自分はこういうこともできるんだ」と学ぶことができたそうです。
さらに「オンザジョブトレーニング(OJT)」という取り組みにも、1949年の創業当初から力を入れています。職場の先輩が後輩に対して、実際の仕事を通して指導する訓練方法です。このような取り組みにより、社員の平均勤続年数は20年を超えています。
武蔵野化学研究所 東京研究所
住所:東京都杉並区宮前1-16-24
電話:03-3333-2201
HP:https://www.musashino.com/
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202321日(水)

「アイデアを製品化」

大田区にある「アベテクノシステム」は試作部品の製造やシステムの開発などを行っている会社で、今までになかった“最初のひとつ”を創ることに力を入れています。人材育成の取り組みで特に成果を上げた企業として、2022年度の「東京都中小企業技能人材育成大賞知事賞」の奨励賞を受賞しました。
この会社では、社員からアイデアを募集して形にするという取り組みをしています。2011年に、社員のアイデアが初めて形になったのが「電池ボックス」です。システム設計担当の社員の提案で製作されました。特殊な回路が内部に組み込まれていて、プラスマイナスどちら向きに電池を入れても、電気が流れるようになっています。東日本大震災の時、停電によって被災者が暗い中で過ごしたと聞き、電池の向きが分からなくても交換できるようにと開発されました。
去年は、宮城県の事業所で新しい商品として「干支や縁起物のインテリア」をテーマにデザイン案を募りました。様々な部門の社員から集まったアイデアから、2つのデザイン案を採用し、若い社員が中心となってプロジェクトを進めました。1つは、入社5年目・品質管理の社員が考えたアルミ製のうさぎのこけし。もう1つは、入社4年目・事務の社員が考えた樹脂で作られたうさぎの置物です。うさぎの置物の完成品を見た社員は「想像を形にできる“ものづくり”は本当に素敵だと思った」と話しています。
アベテクノシステム
住所:東京都大田区千鳥1-11-2
電話:03-5700-1969
HP:https://www.abetechno.com/
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202322日(木)

「技術を磨く」

品川区にある「セーフティ&ベル」は、インターホンのリニューアル工事を中心にセキュリティシステムの施工などを行なっています。人材育成の取り組みで特に成果を上げた企業として、2022年度の「東京都中小企業技能人材育成大賞知事賞」の奨励賞を受賞しました。
5年前に社内に設置した研修施設は、実際の工事現場を再現して、インターホンや火災報知器の施工などを未経験の若手社員に対して教育できる場になっています。現在は若手社員が自ら予習や復習などで積極的に利用するようになりました。また、社員研修のために接客についてのガイドブックも作成しました。工事現場でのあいさつのポイントなどが書かれています。さらに、社員それぞれのキャリアアップ教育にも力を入れています。毎週1回、外部の講師を招き、今後のキャリアなどについて相談できる体制を整えています。
このような様々な取り組みによって、離職者は2年前に比べ約半分になったそうです。
セーフティ&ベル
住所:東京都品川区西五反田7-23-1 第3TOCビル9階
電話:03-6431-9801
HP:https://www.safety-bell.com/
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202323日(金)

「若手社員を育てる」

大田区にある「酒井製作所」は、工場の生産設備や油圧装置などの設計から製造・販売までを行なっています。
人材育成の取り組みで特に成果を上げた企業として、2022年度の「東京都中小企業技能人材育成大賞知事賞」の奨励賞を受賞しました。
この会社では、ベテラン社員が若手社員に課題を与え、マンツーマンで日々トレーニングを行っています。トレーニング方法は、それぞれのベテラン社員に一任されています。設計を担当する入社2年目のある社員には、主任の社員が教育を行なっていました。トレーニング方法は、毎朝テーマを1つ決めて、それについて1分間で考えたことをノートに書き出すというもの。そして書き出した内容について、主任がフィードバックを行います。このトレーニングを受けた若手社員は「お客様と話している時に、瞬間的に考えが出るようになった」と言います。
また、営業を担当する入社3年目のある社員には、主任の社員が「交換日誌」という方法で教育をしていました。1日2回、若手社員が書いた業務内容について、主任の社員がコメントを書き込みます。若手社員は「褒めてもらえた時など、印象として残るのでとても励みになる」と話しています。
酒井製作所
住所:東京都大田区矢口3-10-9
電話:03-5741-5011
HP:https://www.sakaiwork.jp/
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