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介護について考える
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2025年3月10日(月)
『夢と両立して働く』
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今週は、介護について考えます。
東京都は、介護の仕事と夢や趣味を両立できる新しい働き方を応援する「介護WITHプロジェクト」を進めています。
そのプロジェクトに選定された事業所の1つが、「アサヒトラストリハビリセンター尾久」。要支援や要介護の認定を受けている利用者に対し、日常生活の支援や機能訓練などのデイサービスを行っています。
介護職員として働く、足立凜さん(入社5年目)。会社の女子硬式野球部に外野手として所属しています。去年の全日本女子硬式野球選手権大会ではベスト8。夢は全国大会優勝です。
この事業所には足立さんのほかにも、同じチームの選手とコーチが在籍しています。野球部所属の職員の勤務は、チーム練習のため毎週水曜日は午後4時まで。仕事と夢を両立できる環境づくりを事業所全体で行っています。東京都「介護WITHプロジェクト」
HP:https://www.fukushi1.metro.tokyo.lg.jp/kaigowith/
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2025年3月11日(火)
『夢と両立して働く②』
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東京都は、介護の仕事と夢や趣味を両立できる新しい働き方を応援する「介護WITHプロジェクト」を進めています。
そのプロジェクトに選定された事業所の1つが、「バタフライヒル細田」。約80人の利用者が入所する特別養護老人ホームです。
入社4年目の佐藤綾乃さんは、介護職員として働きながらライフル射撃競技で夢を追うアスリート。これまでに全国大会にも出場し、優勝を目指して活動しています。この事業所では、佐藤さんのようなアスリートを支援する制度を去年の10月から導入しました。月9日間の休みとは別に、3日間、大会や合宿などの活動に充てることができるものです。佐藤さんもこの制度を利用しています。東京都「介護WITHプロジェクト」
HP:https://www.fukushi1.metro.tokyo.lg.jp/kaigowith/
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2025年3月12日(水)
『介助者を助けるスーツ』
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介護現場で多い、腰痛の悩み。利用者をベッドに移動させる時などに介助者の腰の負担を軽減するスーツが介護施設などで利用されています。
スーツを開発・販売している会社「イノフィス」。2023年発売のスーツは、腰の負担を最大約47%軽減するそうです。
腰の負担を軽減する仕組みは、背中部分に内蔵されている「人工筋肉」。この人工筋肉に空気を入れて使用します。2014年の販売当初はエアボンベが装備されていたためスーツの重量が8.1kgありましたが、現在は手動の空気入れを使用し、4.3kgまで軽くなりました。さらに軽量化したサポーター型のスーツは、腰の負担の軽減率が35%で、重さは430g。少しでも軽いものを身につけたいという女性や高齢者などが、一日中つけていても違和感なく仕事ができるそうです。株式会社イノフィス
HP:https://innophys.jp/
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2025年3月13日(木)
『外国人人材の育成』
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外国人人材の育成に力を入れている介護施設を紹介します。
港区にある特別養護老人ホーム「白金の森」。介護職員60人のうち23人が外国人職員です。
その1人がベトナム出身のズエンさん。約2年前から、この施設で働きながら介護福祉士の資格取得を目指しています。こちらの事業所では、外国人人材の育成として、月4日、勤務時間内に介護福祉士の資格取得のための勉強ができる日を設けています。そのほか、ビザの更新など生活面での相談ができる体制も整えています。
また、管理職として働いているインドネシア出身のプトゥさんは、約10年前からこの施設で働き、介護福祉士の資格を取得。現在は、職員の教育や勤怠管理なども任されています。
東京都は、外国人介護従事者の受け入れをする都内の事業所などに対し、支援を行っています。東京都「外国人介護従事者受入れ環境整備等事業」
HP:https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kourei/hoken/gaikokujinzai
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2025年3月14日(金)
『フレイル予防』
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東京都健康長寿医療センターを訪ね、「フレイル予防」について伺いました。
「フレイル」とは、「健康」と「要介護」の中間の状態のこと。要支援・要介護になる危険性が高くなるため早めの予防が大切です。東京都では、フレイルの予防習慣として、「栄養」、「体力」、「社会参加」、そして「お口の健康」の「3プラス1」を呼びかけています。
まずは「栄養」。多様な食品を食べることが重要だと言います。特にたんぱく質は高齢期になると不足しがちなため、肉や魚などの食品からしっかり摂ることが大切です。
続いて、「体力」。足腰の弱りや筋力低下はフレイルの兆しです。自宅で簡単にできる「かかとの上げ下げ」などの運動で、歩く時に使うふくらはぎの筋肉を鍛えることが重要です。
そして、「社会参加」。趣味や地域活動に積極的に参加することが効果的です。人と話す機会が増えることで気分も良くなるため、フレイルの兆候である、うつうつとした気持ちや疲れやすくなるのを予防できるといいます。
プラス1の「お口の健康」。食べる楽しみやコミュニケーションなど、生活に直結しているため、口の体操などで噛むための筋肉を鍛えることが大切です。
東京都のホームページでは、15の質問に答えて、自身の状態を確認できる「フレイルリスク度セルフチェック」(出典:東京都健康長寿医療センター研究所)を公開しています。東京都介護予防・フレイル予防ポータル
HP:https://www.fukushi1.metro.tokyo.lg.jp/kaigo_frailty_yobo/