第1017回『高崎のほうれん草』
3月9日放送予定
「春を彩る 鮮やかなほうれん草料理」



「春を彩る 鮮やかなほうれん草料理」
うららかな春の陽気にぴったりの味といえば…ほうれん草!東京・奥渋エリアにオープンした「パケモンテ」は生地にフランクリームを詰めたフランスのおやつ専門店です。この季節限定で味わえるのが、ちぢみほうれん草のフラン・パティシエ。色鮮やかで甘みと旨みが詰まり、卵と相性ピッタリです。
ほうれん草は、現在のイラン周辺から広まったとされています。広尾にあるイランレストランでは、牛肉やハーブなどと煮込んだシチューが人気。さらに、新宿にあるトルコ料理店では、唐辛子などと炒め、卵を馴染ませ、焼き上げた伝統のオーブン焼きが楽しまれています。
東京・神楽坂にある「懐石 小室」の小室光博さんもこの季節を心待ちにしていました。本鱒を茹でたほうれん草で巻き、ウニ、梅あんをかけた一皿は濃厚な旨みとほうれん草の風味が際立ちます。そんな小室さんが使ったのは群馬県のほうれん草です。
「ほうれん草王国 群馬!肉厚で旨みたっぷりほうれん草」



「ほうれん草王国 群馬!肉厚で旨みたっぷりほうれん草」
出荷量3年連続1位のほうれん草王国・群馬県。高崎市にあるカジュアルイタリアンでは、ほうれん草のジェノベーゼが。さらに、ハンバーガーショップでは、揚げたちぢみほうれん草とアンチョビマヨネーズを合わせたハンバーガーまで、様々な味わいで堪能できます。
そんな群馬県の中でも、良質なほうれん草を生産していると評判なのが、高崎市・倉渕町の利波浩樹さんです。利波さんが研究を重ねて完成させた有機農法の畑。肉厚で旨みの詰まったほうれん草が育っています。妻・尚子さんが葉や茎を傷つけないように袋詰めし、全国へ出荷されていきます。お昼は、もちろんほうれん草!ペースト状にして、ココナッツミルクと合わせた爽やかなカレーに、塩だけで食べるおひたし。力がみなぎる早春の味です。
「科学を生かす?! ほうれん草に賭ける奮闘物語」


「科学を生かす?! ほうれん草に賭ける奮闘物語」
利波さんは最先端のナノテクノロジーを大学院まで学びました。しかし、卒業が近くなるにつれ、自給自足の生活に興味を持つように。そこで、長野県や群馬県で農業を学び、倉渕町で有機農法を広めてきた佐藤茂さんに出会います。出会いの言葉は「ほうれん草が作れるようになれば、どんな野菜もできる」。そこで、佐藤さんの元、1年間無給でほうれん草作りを学び、独立。最初は小さなほうれん草しか育ちませんでした。食べてみると…旨みが詰まったほうれん草に驚きます。「どうしたら、これを大きく育てられるのか」学生時代に学んだ科学も応用し、有機肥料の配合を次々に試したのです。しかし、納得のいくほうれん草が出来始めた頃、群馬県を観測史上最大の大雪が襲います。そんな試練にも屈せず、作ったほうれん草は、師匠の佐藤さんも絶賛!高崎駅前のスーパーでも大人気に。
「主役はほうれん草!新進気鋭シェフの新作フレンチ」


「主役はほうれん草!新進気鋭シェフの新作フレンチ」
そんな利波さんの評判を聞きつけ訪ねたのが、前橋市にあるフレンチの店「セパージュ」の石橋和樹シェフ。さっそく試食し、肉厚で旨みの強さに驚きます。さらに、デリケートで作る人も少ない幻の在来種・日本ほうれん草も試食。純粋な甘みと柔らかさを感じます。店に戻った石橋シェフ。まず一般的なほうれん草とサラダほうれん草を使い、畑をイメージした一皿。さらに日本ほうれん草とイワナの旨みをパイで包んだ、新作フレンチが登場します。
取材先
制作担当
【ディレクター】成田 智彦(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)





