第991回『かんぴょう』
8月19日放送予定
「およそ310年の歴史 栃木県の夏の風物詩 かんぴょう」



「およそ310年の歴史 栃木県の夏の風物詩 かんぴょう」
栃木県・下野市。この地域ならではの特産品を使った祭りが賑わっています。薄緑色の大きなユウガオの実をクルクルと剥き、干して乾燥させると…かんぴょうに!栃木ではかんぴょう入り中華そばやマドレーヌ、アイスなどで楽しまれています。壬生町の「寿司割烹かざま」では、ワサビの入ったかんぴょう巻き“サビかん”が人気。ピリッとした辛さとかんぴょうの甘さが絶妙なバランスです。
栃木県のかんぴょうは、約310年前、滋賀県からやってきた殿様・鳥居忠英公が種を持ち込み、作らせたことが発祥と言われています。「日本料理 篠」では殿様の「御献立帳」に記されている朝食を忠実に再現した御膳を堪能することができます。
「栃木のかんぴょう名人」



「栃木のかんぴょう名人」
歴史あるかんぴょうを代々、生産しているのが増山光延さんと長男の仁徳さんです。夏の3ヶ月間、午前2時半からユウガオを剥き、日の出る前に干すという作業を毎日繰り返します。上手く剥くコツは、実の中心部分を見極めること。この道およそ60年の増山さんの技が光ります。干し終わると、ユウガオの畑へ行き、次の日に剥くための実を収穫しにいかなければなりません。炎天下の中で1玉6〜8キロほどするユウガオの実を収穫するのはかなりの重労働…それでも伝統を守るため、増山さんはかんぴょうを作り続けます。
そんなかんぴょうを使って、料理上手と評判の方達にサラダやグラタンなど、ヘルシーで新しい家庭料理を見せていただきます。
「かんぴょう生産が危機に…立ち上がった若者たちの挑戦」


「かんぴょう生産が危機に…立ち上がった若者たちの挑戦」
かんぴょうの国内生産量99%を誇る栃木県ですが、近年、危機が…最盛期には5000tほどあった生産量が200t以下まで減少…生産者の高齢化や深夜から加工作業を行う重労働が大きな原因の1つです。
そんな産地の危機を知って立ち上がったのが問屋の毛塚哲生さん。2018年、仲間とともに「みずのえファーム」をたちあげました。高齢の農家からユウガオの実を買い取り、剥きや干し作業などの加工作業を請け負うことに。すると、加工まで手が回らず、かんぴょう生産をやめた方などが再びユウガオの実を作ってくれるようになりました。さらに剥く人、干す人など分担することで、持続的なかんぴょう生産が可能になりました。自らもユウガオの実を作ることでさらに生産に貢献しています。
「かんぴょう×フレンチの新鋭」


「かんぴょう×フレンチの新鋭」
そんな毛塚さんの元に、フレンチの名店「オトワレストラン」の音羽元シェフと創シェフの兄弟が。
地元の特産品である、かんぴょう作りの様子を見学したいとやってきました。
初めてかんぴょう剥きを体験し、ユウガオの実も食べられることを知ります。
そこでヒントを得たシェフたちはさっそくレストランに戻り新作に挑戦!一体どんな味わいに?
取材先
制作担当
【ディレクター】田中 由美(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)





