第983回『気仙沼のマグロ』
6月17日放送予定
「極上の美味 クロマグロ」



「極上の美味 クロマグロ」
今回は海のダイヤと呼ばれるクロマグロの最前線に迫ります!
いま、著名なシェフたちの間で持続可能な「食」の提供に関心が高まっています。
その取り組みを始めた1人が東京・北参道にあるシンシアのオーナーシェフ・石井真介さん。
石井シェフは市場に出回らない未利用魚を使った料理など、独創的な料理が評判です。
今回は資源管理されて獲られたクロマグロのタルタルを魚骨のクッキーに乗せた奥深い味わいの一皿を作っていただきます。
同じく資源管理されたクロマグロを使っている店が大森にも。
100年以上続く、松乃鮨の4代目・手塚良則さんは、鮨を通じて海洋資源の大切さを伝えるイベントをニューヨーク国連本部など世界各地で開いています。
大トロは刺身で、中トロには"刻み"を入れ寿司に。
食べた客は「幸せの味」と絶賛です。そんなクロマグロは宮城県・気仙沼市の“臼福本店”のものだそうです。
「持続可能な気仙沼のクロマグロ」


「持続可能な気仙沼のクロマグロ」
140年ほど前からマグロ中心の漁業をしてきた臼福本店の5代目・臼井壯太朗さん。
将来も持続可能なマグロ漁を行っており“海の豊かさを守る”として「MSC海のエコラベル」を取得しています。
そんな臼井さんのマグロは観光地・松島にある、松島さかな市場でも大人気。
クロマグロやミナミマグロ、さらに地元の海鮮と合わせた極上海鮮丼に、ニンニクの香りが食欲をそそるマグロステーキ重として楽しまれています。
「未来へ繋げ!食を守るための苦労物語」



「未来へ繋げ!食を守るための苦労物語」
今では持続可能なクロマグロの漁をしている臼井さんですが、それまでには様々な苦労が…。
2011年3月の東日本大震災で会社や倉庫などが壊滅的な被害を受け、最初の頃は1日1個のおにぎりで生活していました。
その時「生きていく上で食べ物は欠かせないもの。
持続可能なマグロ漁にするべきだ」と資源に配慮した釣り方と管理システムを強化したのです。
使う釣り針も海鳥などの混獲を防ぐ工夫を凝らしました。
また、マグロは船に揚げたら迅速に処理。
大きさや重さを測定し、記録してタグを付け、漁獲した数量を管理したのです。
その結果、クロマグロで世界初の「MSC海のエコラベル」を取得することができたのです。さらに、子を持ったミナミマグロが揚がった時は、人工授精させて洋上放流するなど、マグロ資源を守るために様々な取り組みをしています。
「フレンチの匠×食の未来とクロマグロ」


「フレンチの匠×食の未来とクロマグロ」
そんな認証を受けたクロマグロをホテルとして世界で初めて使用しているのが、パークハイアット東京です。
このホテルの魚介類は35%をサステナブルシーフードと呼ばれる持続可能な漁法で取られたものを使っています。
今回はホテル内にあるレストラン ジランドールの料理長・堤耕次郎シェフが臼井さんのクロマグロを使って、色とりどりの野菜と合わせたニース風サラダや、なんとスイカと合わせる渾身の一皿に挑戦します。
取材先
制作担当
【ディレクター】石原 徹(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)





