第981回『富士 田子の浦しらす』
6月3日放送予定
「初夏の美味 富士 田子の浦しらす」


「初夏の美味 富士 田子の浦しらす」
爽やかな初夏にさっぱり味わえる美味、しらすが今回の主役です。
しらすの名産地・静岡県 富士市の田子の浦は、今漁の真っ最中。田子の浦しらすと呼ばれるこの地域のしらすは、富士山の伏流水が流れ込む駿河湾で育つので身はぷりぷりで旨味たっぷりです。港の食堂では、とれたてを山盛りにした生しらす丼が大人気。そして名物は、沖漬けにしたしらすに卵黄をトッピングした赤富士丼。地元レストランの吉村直也シェフが作る、釜揚げをたっぷりのせたペペロンチーノや、スパイシーなブラックカレーとさっぱりしたしらすの相性が楽しい田子の浦しらすカレーも評判です。
「田子の浦しらす 鮮度の秘密」


「田子の浦しらす 鮮度の秘密」
田子の浦しらすの美味しさの秘密。
代々漁師の深澤正彦さんは、「鮮度」だと言います。早朝5時半、およそ20艘の漁船が全速力で一斉に漁へ。田子の浦こだわりの「一艘曳き漁法」は、短時間でしらすを傷つけず水揚げができるほか、網を2層構造にして、目の粗い網と細かい網で大きめの魚としらすを分けて水揚げができます。さらに水揚げしたしらすは、その場で氷締めするため、港に戻るまで鮮度を保つことができます。
そんな田子の浦しらすは、松阪牛や夕張メロンと並び、食を知的財産として保護する農林水産省のGIにも登録され、高く評価されています。
「田子の浦しらすに賭ける漁師の奮闘」


「田子の浦しらすに賭ける漁師の奮闘」
静岡が誇る田子の浦しらすですが、今、危機に直面しています。
主な原因は、黒潮の大蛇行の影響で生息環境が変化したため不漁が続いたことで、漁獲量がここ数年、激減。さらに漁師の高齢化が進み、漁をする船も少なくなっています。漁師の深澤さんも、父親が大病を患い、漁師を引退したことを受けて、4年前に漁師になったばかり。エアコン部品組み立て工場経営のかたわら、仲間から操船技術や漁法を教えてもらい、しらす漁師になりました。さらに、深澤さんは地元を盛り上げたいと食堂を経営していますが肝心のしらすが手に入らずピンチに。そこで深澤さんが見直したのは、「はらじろ」と呼ばれる粗めの網に入る大きめのしらすでした。通常のしらすに比べ骨があたり苦味があるので、あまり利用されません。そんなはらじろの新たな活用法として深澤さんは、から揚げをアクセントに、地元の名物「富士宮やきそば」にアレンジしました。
「気鋭のフレンチシェフが魅せる 田子の浦しらすの新作」


「気鋭のフレンチシェフが魅せる 田子の浦しらすの新作」
田子の浦しらすを応援したいと深澤さんの元を訪ねたのは、静岡県出身の小川正道シェフ。
しらす漁に同行し、とれたてを食べてその美味しさに驚きます。また、深澤さんから使ってほしいと見せられたのは「苦味のあるはらじろ」。
小川シェフが、生しらすを使って「泳いでいる様子を表現したい」と、手に取ったのは、なんとトマト。さらに苦味のあるはらじろを使って生み出すカジュアルフレンチとは…。
取材先
制作担当
【ディレクター】植田 裕久(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)





