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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第977回『喜多方のアスパラガス』

5月6日放送予定

「新緑の美味!アスパラガス」

「新緑の美味!アスパラガス」

新緑の眩しい季節が巡ってきました。この時期に旬を迎える食材といえば、アスパラガスです。グリーンアスパラも、ホワイトアスパラも様々な味わい方で楽しまれてきました。
東京・南青山にあるイタリアンの名店「JINBO MINAMI AOYAMA」では、「野菜の魔術師」と呼ばれる神保佳永シェフがこの時期を待ちかねていました。炒めたアスパラとホタルイカをアスパラのムースに乗せたサラダやアスパラガスのピュレを使ったパスタなど、アスパラ本来の”うまみ“に注目した料理が人気です。
東京・赤坂の和食店「鶴我」では、アスパラガス料理のフルコースが評判です。中でもとっておきの1品が、アスパラガスの極太一本揚げ。総料理長の入谷充さん、技ありの揚げ油でじっくり火を通し、客も大喜びです。入谷さん一押しのアスパラガスは、故郷・会津地方のものです。

「太くて甘い!喜多方のアスパラガス」

「太くて甘い!喜多方のアスパラガス」

日本有数のアスパラガスの産地、福島県。会津地方の喜多方市には福島1の生産量を誇る農家があります。3代目・山口比佐男さん65歳が作るアスパラは 太くて、甘いのが特徴です。極太サイズはなんと、直径3センチ、重さ65グラム以上。
さらに、真っ暗なハウスの中で育てているホワイトアスパラも収穫します。グリーンアスパラの2倍ほどの時間をかけて成長させるので、甘みや旨味も濃厚だそうです。
家庭料理を作るのは長男の妻・有佳さん。肉巻きやオムレツなどさっと作れるものも好評ですが、山口さんの好物は、旨味がストレートに味わえる茹でただけのものだそうです。

「家族とつかんだ栄光!福島一のアスパラガス農家の奮闘」

「家族とつかんだ栄光!福島一のアスパラガス農家の奮闘」

山口さんが農業を始めたのは31歳のとき。家業を継ぐため農協をやめ、アスパラガスの栽培を始めたのです。“太くて甘い”アスパラガスを育てたいと目標を立て、全国各地の農家を視察して知識を深めました。そして、堆肥作りや散水装置の設置など着々と作付面積を増やしていったのです。しかし、遅霜で新芽を全てダメにしたり、豪雨災害で畑を一から作り直さなければならないことも・・・。そんな最中、二人三脚でアスパラガスを作ってきた妻の澄江さんが他界。しかし、負けてたまるかと収穫量や品質を記録し続け、突き止めたのは、根に養分を蓄える時期にたっぷり肥料を与えること。そうして、“太く甘い”アスパラが収穫できるようになったのです。さらに品種改良により、半年に亘って収穫することもできるようになりました。その功績が認められ、農林水産大臣賞を受賞するまでになったのです。

「野菜の魔術師が魅せる アスパラガスを使った至極の逸品」

「野菜の魔術師が魅せる アスパラガスを使った至極の逸品」

そんな山口さんの評判を聞きつけてやってきたのは、「野菜の魔術師」神保佳永シェフ。
畑で収穫したてのアスパラガスを齧ると、その甘さとみずみずしさに驚きます。ホワイトアスパラはさらに濃厚。生でも驚くほど甘いアスパラに火を通したらどうなるのか…。
想像を掻き立てられた、野菜の魔術師が生み出す珠玉の新作イタリアンとは。

取材先
制作担当

【ディレクター】石原 徹(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)