食彩の王国 食彩の王国

毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第973回『京都の錦市場スペシャル』

4月8日放送予定

「400年の歴史 “京の台所” 錦市場」

「400年の歴史 “京の台所” 錦市場」

放送から20周年を迎えた食彩の王国。今月は、スペシャル企画として全国の市場を巡ります。第2回の舞台は、“京の台所”と呼ばれる京都の錦市場が舞台です。名物ハモを使ったハモ天や、出汁のうまみが溢れ出すだし巻き卵など、様々なものを堪能することができます。
そんな錦市場で春に欠かせない食材といえは、赤く色づいた桜鯛。踊り串を打って、じっくり焼く“祝い鯛”は、“めでたい”縁起物として節目節目で食べ継がれてきました。

「“奥の間の商売” 鮮魚商の仕立ての技」

「“奥の間の商売” 鮮魚商の仕立ての技」

そんな錦市場で老舗料亭などへの卸を専門とした鮮魚店があります。店主の西川朋宏さんが目利きして仕入れたばかりの魚が店頭に並びますが、桜鯛は活かして店の奥の水槽に。京都では“奥の間の商売”といい上物は奥に置いてあるのだそうです。早朝から、店には続々と料理人が訪れます。京都でも一目置かれる料理人たちを唸らせる理由は、魚をストレスなく休ませ、素早く閉めることで旨みを閉じ込める仕立ての技にありました。
西川さんの仕立てた魚でイタリアンを作るのが、筒井崇海シェフ。桜鯛を旬の春キャベツで巻き、和風出汁の旨みを含ませた一品や、錦市場の老舗から仕入れた京漬物とサヨリと使った料理が登場します。

「錦のプライド 4代目の挑戦」

「錦のプライド 4代目の挑戦」

今では、一流の料理人たちから信頼を得ている西川さんですが、店を継いだばかりの頃は上手くいかないことも多かったそうです。自分の気に入らない食材が入ってきた時は、代替えを考えず、客の注文を受けなかった西川さん。そんな対応に客は離れて行きました。しかし、このままではいけないと考えを改め、毎朝、卸売市場で目利きの修業をやり直したのです。そこでどんな客の注文にも応えられるよう、商売のやり方を改めました。さらに、旬の魚介を求め、全国の市場を周り、独自の仕入れ先も開拓したのです。その結果、料理人たちから一目置かれるようになりました。

「桜鯛の目利き×京料理の匠」

「桜鯛の目利き×京料理の匠」

そんな西川さんの元に毎朝、仕入れに来る料理人がいます。京料理の山岸隆博さんです。京料理の伝統を守りながら、四季を感じることのできる山岸さんの料理は人気を集め、ミシュランガイドにも掲載されました。この日の目当ては桜鯛。西川さんが目利きした中でも今日イチのものを仕入れた山岸さんは、錦市場にある老舗青果店にも足を運びます。朝採れの筍や山菜で西川さんへ日頃の感謝を込めた料理に挑戦するのだとか。
塩をあて、余分な水分をとる塩締めをした桜鯛を薄造りにして、なんと淡路のムラサキウニを合わせた一品。さらに、桜鯛の切り身を葛餡で火を通し、青果店で仕入れた筍や山菜と合わせた一品も。試食した西川さんにも笑顔が溢れるその味とは…?

取材先
制作担当

【ディレクター】鴨下 満(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)