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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第969回『南房総 菜花』

3月4日放送予定

「早春の誘惑 菜花」

「早春の誘惑 菜花」

田園に黄色い絨毯のように咲き誇る菜の花!美しいだけでなく食べても美味しい菜の花は、蕾の状態を菜花と呼び「春告げ草」とも呼ばれています。
東京・広尾にある中華の名店・飄香(ピャオシャン)で菜花の季節を心待ちにしていたのは、井桁良樹シェフ。菜花とイノシシの干し肉を炒めた一品や、千切りにした絹豆腐と菜花のスープを合わせた、シェフの技光る菜花中華が登場します。
一方、日本橋には、独創的な菜花料理が人気の割烹「七灯舎」があります。旬の穴子で巻いた照り焼きを切れば…鮮やかな菜花が!他にも炊き込みご飯や酢の物、昆布鍋などにも菜花を入れている料理人の佐藤さん。使っている菜花の産地は南房総のもの。

「春の苦みと甘み! 南房総の菜花」

「春の苦みと甘み! 南房総の菜花」

千葉県・南房総市は日本有数の生産地。温暖な気候で菜花が育てられています。収穫しているのは、御子神昭則さん。シャキシャキして、甘くてほろ苦いのが特長の菜花。御子神さんは耕作放棄地も引き受け、30ヘクタールほどの広大な農地で栽培しています。スタッフは約60名。農業を志す若者も働いています。
そんな御子神さんの農園で働く石川愛子さんが、菜花のまかない料理を披露。みじん切りにした菜花をふんだんに使った餃子や、アスパラの代わりに菜花を活用したベーコン巻きは、農繁期に重宝する一品です。

「南房総の菜花を守れ 農家の奮闘物語」

「南房総の菜花を守れ 農家の奮闘物語」

今でこそ順風満帆に見える御子神さんですが、2019年の南房総台風では壊滅的な被害を受けました。芽吹いて間もない菜花はなぎ倒され、タネを再び撒かなくてはいけない状況に…自然災害以外にも苦労があります。根にコブができ、水分や養分の吸収を妨げる“根こぶ病”が発生してしまったのです。そこで園芸書などを読み、対策を探求。辿り着いたのが、土壌改良のために燕麦野生種を育てること。さらに鶏糞などの有機肥料を導入するなど、良質な菜花を育てるための奮闘が続きます。そうした努力が実り、シャキシャキして香りが強く、甘い菜花を生産できるようになりました。

「新進気鋭のシェフ×新作菜花フレンチ」

「新進気鋭のシェフ×新作菜花フレンチ」

御子神さんが育てる菜花を求めて畑にやってきたのは東京・池袋にある人気フレンチの川副藍シェフ。房総半島のいすみ市出身のシェフは、地元の食を盛り上げる「親善大使」に任命されています。摘みたてを試食すると、シャキシャキ感と春の苦味、甘みに驚きます。さらに、出荷時にはじかれてしまう規格外の“脇芽”の天ぷらを食べたシェフは、軽い食感を生かしたいと新作に挑戦。一品目は茎・蕾・葉をそれぞれ生かし、今が旬のサワラと合わせた菜花尽くしの一皿。さらに脇芽のフランス風天ぷらに、脇芽を使ったジェノベーゼ風のソースをかけて…規格外の脇芽が一体どんな料理に変身するのでしょう。

取材先
制作担当

【ディレクター】植田 裕久(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)