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毎週⼟曜⽇ あさ9時30分から

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過去の放送

第967回『難波ネギ』

2月18日放送予定

「冬野菜の王様ネギ」

「冬野菜の王様ネギ」

まだまだ、暖かい料理が恋しい季節。今日の主役は冬野菜の王様、長ネギです。
鍋に欠かせない焼けば、トロトロの甘みが染み出して…アヒージョにしても美味しい!
東京・銀座にネギのスペシャリストのシェフがいます。今帰仁実(なきじんみのる)シェフは、フランスの著名レストランで腕を磨き、その独創性溢れる料理は、グルメサイトでも高く評価されています。作って頂くのは、西洋ネギとバターでソテーしたサワラを合わせた一品や、日本の長ネギの香ばしい香りを活かして作る料理に食欲もそそります。大阪出身の今帰仁実シェフが、今注目しているのが難波ネギです。

「甘くてジューシー難波ネギ」

「甘くてジューシー難波ネギ」

さっそく難波ネギの故郷、大阪へ。地元の直売所に並ぶ難波ネギ。青い葉の部分が長い、関西特有の青ネギです。なにわの伝統野菜の一つ難波ネギは、古くから大阪で作られてきました。粉もん文化にも大きな影響を与えてきたと言います。刻んだ難波ネギをたっぷり使ってトロトロに煮込んだ牛すじと卵を加えた「ネギ焼き」。ネギの甘みがソースに絡んで、あと引く美味しさです。そして、難波ネギを一躍有名にしたのが「鴨南蛮」。昆布の効いた出汁にソバを合わせ、難波ネギを加えた「鴨南蛮」。元々は、鴨なんばだったそうです。

「難波ネギ 復活秘話に密着」

「難波ネギ 復活秘話に密着」

大阪の繁華街・難波周辺は、かつてネギ畑が多かったそうです。しかし、20年ほど前、難波ネギは市場から姿を消したと言います。そんな難波ネギを復活させた人が、江戸時代から続く農家の稲田元正さんです。故郷の味の味を絶やしてはならないと復活に乗り出し、葉が柔らかい難波ネギを育てるための土作りに工夫を凝らしました。風で倒れないようにネギの周りに支柱を立ててまわり、寒さでネギが枯れないようにビニールシートで守る努力が実り、甘みが強い難波ネギが完成。周辺の農家にもそのノウハウを伝えて、全国チェーンのコンビニともタイアップして、難波ネギの加工商品を販売。これらの活動が実を結び“なにわの伝統野菜”に登録されました。稲田さんが収穫の後に頂くのは、難波ネギを使った特製の家庭料理。スタミナ作りにもってこいの難波ネギを山盛りにして、蒸し煮にした「難波ネギのすき焼き」。家族の団欒に、難波ネギは欠かせません。

「難波ネギ×銀座フレンチ」

「難波ネギ×銀座フレンチ」

稲田さんには更なる目標があります。それは、もっと多くの地域の人に難波ネギの魅力を知ってもらうこと。難波(なんば)ネギを送ったのは東京銀座。銀座フレンチの今帰仁実シェフが、素材の甘みを生かす匠の技で、難波ネギの新作料理に挑戦します。
まずは、難波(なんば)ネギの白い部分と青い葉に分けて、甘みが強い白い部分は、鳥のブイヨンを加えて低温でじっくり蒸し焼きに…香りの強い青い葉を合わせて、オーブンで40分以上かけて味を馴染ませます。そして、カキと黒トリフュを添えれば…トリフュの香りと難波(なんば)ネギの香りが相乗効果でカキの塩気が、ネギの甘みを際立たせる極上のアレンジ料理。続いては、青い葉の部分を湯掻いて旨味を引き出し、湯がいた白い部分を乗せて、キャビアをあしらいます。メレンゲにレバーペーストを乗せて…一体どんな料理になるのでしょう。

取材先
制作担当

【ディレクター】島越 翔平(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)