第947回 『那珂川のアユ』
9月17日放送予定
「清流の女王・アユ」



「清流の女王・アユ」
今回は、残暑をやわらげてくれる「アユ」が主役です。東京・二子玉川では、珍しい“鮎ラーメン”が若者たちの人気を集めています。注文を受けてから焼く「一夜干しアユ」が味の決め手。焼き干しアユと鶏ガラ、香味野菜などを煮込んだスープに、細いちぢれ麺をからめてから、焼いた「一夜干し」をのせれば、香り高い“鮎ラーメン”です。
東京・渋谷で独創的な料理が評判の円山町わだつみ。料理長の佐藤健一さんは、先ず三枚に卸したアユの身や骨、頭にも塩を振り、一夜干しにします。身には醤油やみりんなどで味を整えたワタを塗って焼き、カリっと揚げた頭や骨を合わせれば、アユを味わい尽くすワタ焼きに!さらに丸ごとアユを使った姿寿司も見事です。佐藤さんがこの時期使うのは栃木県・那珂川のアユ。身がしっかりしているといいます。
「栃木県・那珂川のアユ釣り名人」



「栃木県・那珂川のアユ釣り名人」
栃木県北部を源流とする那珂川は「西の四万十川、東の那珂川」と呼ばれる清流です。多くのアユ釣りファンが訪れますが、中でも「名人」と呼ばれるのが、地元出身の菊地信孝さん。菊池さんの釣り方は「友釣り」。釣り糸に「オトリ」と呼ばれるアユをつけ、ハラにかけ針りをしかけます。これを泳がせ、オトリを敵とみなして攻撃してくるアユを針にかけるのです。貴重な天然アユを味わえるのが釣り人の特権。菊地さんの家ではワタを抜いたアユを使った昆布巻きや、だしが効いたアユごはんが食卓に並びます。
「那珂川の危機を救え!」



「那珂川の危機を救え!」
1998年8月、那珂川流域を大型台風が直撃し、流域は壊滅的な打撃を受けました。大多数のアユも産卵床も、流されてしまったのです。水害の後、菊地さんは河川改修について、生息環境を復興するための要望書を作成。魚が住みやすい川の姿を図面におこし、仲間と2,000を超える署名を集めて、行政の会議にかけたのです。結果的にその案が採択され、大きな石を配置することで、自然の姿に近い那珂川を取り戻しました。
「那珂川のアユ×フレンチの新鋭」



「那珂川のアユ×フレンチの新鋭」
世界的な賞にも輝いた、宇都宮のフレンチレストランの音羽和紀シェフは、子供の頃から故郷の大切な味、那珂川のアユにほれこんで来ました。そんな思いを受け継ぐのは、料理長を任された長男の元(はじめ)シェフ。元シェフは名人の菊地さんを訪れ、アユ釣りの手ほどきを受けます。そして、釣りたてのアユの躍動感と香りに感激。さらに、アユときゅうりを合わせた家庭料理を試食して、香りの相乗効果にびっくり。
早速、店へ戻って新作アユフレンチに挑戦します。アユときゅうりでどんなフレンチに仕立てるのかは必見です。さらに、アユのフィレをほうれん草クレープでくるみ、パイ生地で二重に包むご馳走、パイ包み焼きとは?那珂川のアユを味わい尽くします。
取材先
制作担当
【ディレクター】植田 裕久(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】土橋 正道(テレビマンユニオン)
【プロデューサー】太田 伸(テレビ朝日)





